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2010年10月 7日 (木)

小沢氏には戦ってほしい

 検察審査会の決議で小沢民主党元代表が強制起訴されることになった。西松建設事件のとばっちりで大久保元秘書が政治資金報告書の記載の仕方で検挙され、買収汚職の嫌疑が:検察のリークで当時代表だった小沢氏の足を引っ張ったのが小沢狙い撃ちの最初である。そのため、選挙を戦えないと見た小沢氏は代表をおり、鳩山氏に代わった。

 ところが、麻生内閣のあまりにも姑息な延命策もあって、民主党が衆院選で大勝してしまった。その結果、小沢氏は与党幹事長に復活するわけだが、今度はやはり元秘書だった民主党石川議員らが国会開会直前に別の政治資金記載問題で逮捕される。

 これらは、いずれも贈収賄など不正なカネの動きがあれば疑獄事件として直ちに政治家を辞めなくてはならない問題だが、そうでなければ、政治資金報告書の記載ミスまたは事務上の手続きに関する微罪である。

 その秘書の行為を小沢氏が承認していたかどうか、承認していたらその微罪の共犯ということになるだけである。いくら微罪であっても、秘書の不始末は、政治家自らが道義的責任を負って、それなりの始末をつけるのがこれまでの慣習だった。

 鳩山氏には普天間基地移転問題の変節以外に、やはり秘書による「故人献金」の報告書記載問題があり、小沢氏へは、中身を明らかにしない執拗な「政治とカネ」追及が続いて、道づれ辞職ということになった。これは、道義的な責任の取り方のひとつである。

 検察が政治家の巨悪に立ち向かうのは当然である。しかし巨悪でない、あるいは巨悪が証明できず不起訴になった有能な政治家が、何度も活躍の機会を奪われ、国政を左右するほどの影響を与えたことは、史上にその例をみない事実である。

 さらに検察審査会という、少数の一般人による密室の協議で、強制起訴に持ち込める未熟な制度のため、何年にもわたって未決状態を作ってしまった。そして遂には、その政治家の政治生命を奪ってしまうような異常な事態を生んでいる。

 強制起訴というのは、不起訴を確認した検察に代わって、選任された弁護士、つまり「雇われ検察官」が起訴をする。鬼の検察にかわって弁護士が裁判所に告発するのだ。あらたに新証拠がでてくる可能性は、極めて低いといわざるを得ない。

 裁判所は、このケースでも普通と同じ扱いで、「人民裁判」ではない。証拠もなしに「気分は有罪」という判決が出てくるはずはない。そうすると、一体この騒ぎは何だったのかということになる。折しも大阪、沖縄の地方検察で大きな課題がもちあがった。

 特に大阪のケースは驚天動地、検察内部で正義と不正義が正面衝突するという、司法の根幹をゆるがす大問題に発展してしまった。悪法も法であるからには従わなければならない。小沢氏が逃げずに受けて立つという姿勢は立派である。

 ご承知のように本ブログは、小沢氏を支持したことが一度もない。しかし、今度は被告扱いだ。遠慮をせずに堂々と戦って無罪をものにしてほしい。かつて司法制度改革にかかわったことのある小沢氏である。大型の弁護団を組織するというが、日本にとってどういう司法のあり方がいいのか、最後の大仕事として政治の場で実現してほしい。

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