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2010年9月14日 (火)

脱小沢はここまで

 民主党代表選が終わった。

        (小沢一郎) (菅直人) 
国会議員  400ポイント  412ポイント
地方党員   40       60
サポーター  51       249
―――――――――――――――
計       491      721

 マスコミははやくも、菅の圧勝と解説している。しかし当塾はそう見ていない。8月26日に「小沢氏の代表選出馬」という記事を書いた。そこでは、参院で自民党が議席で与党にうち勝ったが、マスコミの小沢氏に対する「政治とカネ」のネガティブキャンペーンや、鳩山首相の沖縄米軍基地問題処理の不手際から、ともに辞職した当事者が手を組んで選ばれたばかりの菅首相追い落としにかかるとは思いもしなかったことを書いた。

 そして、以上のような背景から、かつてのような自民党の派閥締め付けが効かず、新人議員の多い同党では、国民世論を無視したような小沢立候補に、勝ち目がないだろう、という予測をした。しかし、特に外交・安保で180度異なる意見を内包する同党が、議論の中で新たな方向性を見いだせるなら、このような機会も歓迎すべきだとした。

 しかし、記者会見で両者が政策発表したことを受けて書いた「期待外れの両候補」で「程度の差」ではないかと感想を述べた。さらに9月8日には、次第に見えてきた両者の政治姿勢に対し「幻滅菅と小沢幻想」という批評を行った。今日の最後の両候補の意見発表でもハプニング発言はなかった。

 菅氏にとっては、ここからがやっと本格的な菅内閣のスタートである。まず公約通り人事は自らのペースで実力本位で、バランスのとれた陣容にすること。菅首相はかつて、辞職した小沢、鳩山氏に「しばらく静かにしていただいた方が」といったが、マスコミはそれを「脱小沢」と評した。

 「脱小沢」が菅氏の本意とは思えない。上記の得票数を見ても、議員票は伯仲している。これは、政策面、行動力の面で(塾頭もそう思うが)菅氏にない小沢氏の魅力を、議員が感じ取ったことによるものだろう。

 かりそめにも、反小沢派閣僚の抵抗とか報復人事とかで「脱小沢色」を強めるようなことがあれば、民主党に明日はない。小沢陣営から脱官僚や外交の強力な助っ人を求め、国連総会でも鳩山首相の演説に負けないような宰相ぶりを発揮してほしい。それが「指導力」の第一歩となる。

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