« 金正日訪中を評価する韓国 | トップページ | 金正日の偉業とは? »

2010年9月 3日 (金)

外交・安保は論点整理を

 民主党の代表選で本塾がもっとも関心を持つのが外交・安保であるが、これまでの論戦を聞くと、「普天間は」「辺野古は」「県外国外は」と、いずれも断片的で回答も原則論、総括論の範囲を超えず、歯がゆいばかりだ。

 本来、このような部隊配置や施設をどうするなどの問題は、首相が交代するような事案ではない。もちろんアメリカでもオバマにとっては、ごく小さな問題でしかない。鳩山の退陣は、手順の不手際、官僚や関係閣僚への指導力、不適切な発言など資質が疑われたことに由来する。

 外交・安保は、国家戦略の根本にかかわる。そして、広範かつ多様な問題を、国民の安全と福祉の向上の面から保障できるようなものにしなくてはならない。これを、ズバリ端的にいうと、小泉路線で象徴される「何でもアメリカのいいなり」がいいのか、アジア諸国や、国連を重視するなど日本独自の方針を持つべきかという大問題である。

 まず、このふたつを分けて議論しなくてはならない。次に占領後、冷戦激化の中で結ばれ、岸内閣の改定以後50年間もそのままの日米安保条約を見直すのか見直さないのか、見直すとすればどう見直すのかという点である。この議論は全くされていない。これには、当然日本国憲法9条や、集団的自衛権や集団的安全保障の議論も入ってくる。

 以上、おおまかだが大・中・小の問題があり、これらで党内に大きな意見の相違がある民主党が、党内意見を集約させ、実現に向けて邁進する姿を政権交代の果実として目にしたかった。それを「小」の問題ですら論点をはぐらかすようでは、今後の望みをつなぐわけにはいかない。

 過去、幣原外相は世界を、吉田首相は連合国を、岸首相は米ソを、田中角栄首相は米中をにらんで日本の外交を誘導した。いま、このような指導者を見ることができないのは、日本にとってこの上ない不幸だ。長いい目で見て第三の勢力の勃興を待つしかないのか。塾頭は祈るような気持ちで成り行きを見守っている。

|

« 金正日訪中を評価する韓国 | トップページ | 金正日の偉業とは? »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

普天間移設の問題についいては、沖縄の基地をいかにして縮小するのかというプロセスを示してほしいでものす。「アメリカも沖縄も納得できる案」そんな事ではなく日本の総理大臣として国民に説明できるプロセスを示せばいいだけです。ところが、どちらも次の総理大臣を目指している政治家なのに具体的なプロセスは何も見えません。
それぞれ鬼軍曹と豪腕がうりということは中身は空っぽということでしょう。中身のない政治家は官僚にとっては何も怖くない。
ガチンコ勝負といいながら、実は傷の舐め合いであったりして.....

投稿: ていわ | 2010年9月 3日 (金) 23時04分

ていわ さま

核にしろ海兵隊にしろ「抑止力」はまるで黄門の「印籠」です。
それ以上議論しようとしません。
悲しいかな、これが日本のレベルです。

投稿: ましま | 2010年9月 4日 (土) 08時00分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/36519865

この記事へのトラックバック一覧です: 外交・安保は論点整理を:

« 金正日訪中を評価する韓国 | トップページ | 金正日の偉業とは? »