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2010年6月 3日 (木)

こうなってしまった

2010_06030002  号外に踊る「首相辞任」。とうとうこうなってしまった。本塾で「あとは内閣総辞職しかない」を記事にしたのは首相が沖縄を訪問した5月4日であった。その中で期待される後任として菅直人の名をあげ、時期は今月の下旬とした。以後、ほとんど連日のように辞任論を展開した。

 辺野古崎周辺とする日米共同声明を発表した先月28日以降は、「こうなればいいなあ」という記事を連続エントリーしたが、評論家でもジャーナリストでもない塾頭は、「願望」として述べるしかなかった。この題にした理由である。

 その願望が、こんなに早く果たせるとは思わなかった。違う点は、その動機が秘書の政治資金管理について小沢氏がいずれ辞任の意向を示し、既に秘書の有罪が確定している鳩山氏に辞任をうながすという、「一蓮托生」の仕掛けが逆になっただけだ。

 とうとう「こうなってしまった」。こんなショッキングなニュースは大東亜戦争突入以来だ、といえば大げさになる。しかし、この先の舵取り次第では日本の将来にかかわる、という点では同じかも知れない。お相手もアメリカである。無謀な戦争ではなく、核軍縮や平和構築を競い合う平等でかけがいのない隣国としてである。

 その重要な任務は、貴公子・近衛文麿から東条英機ではなく、御曹司・鳩山由紀夫から菅直人か?。明日それが決まる。アメリカも、真珠湾、とまではいかないが、今後の対応はこれまでのようにおざなりではいかない。沖縄県民や、日本国民が「ヤンキー・ゴーホーム」にならないようこれまで以上に真剣になってもらわないと困る。

 民主党主体の政権が、あと3年を全うできるかどうか。それは、この8か月の教訓を生かせるかどうかにかかっている。9月までに普天間移転先の細目を決める約束をしてしまったからには、直ちに撤回というわけにはいかない。

 政権離脱した社民党も、何年ぶりかで政局に影響力を行使したのはいい経験になったはずだ。雨後のたけのこ新党との違いを出すために、去年の3党合意に沿った政策が続く限り、準与党として存在価値を高めてほしい。そのためには、潔癖すぎて黴菌に弱いという体質から抜け出すことも必要だろう。

 安保見直し論議に積極的にかかわるためにはどうすればいいか。こんどこそそれが党の存続をかけた宿題になる。民主党にも大勢いる普天間国外移転推進派や沖縄出身議員などを決して見殺しにしないよう、秘策をねってほしい。それも鳩山退陣後の「こうなればいいなあ」のひとつである。

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コメント

首相辞任ではなく議員辞職をしてもらいたかった。
鳩山由紀夫は、首相経験者は辞任後に影響力を行使すべきでないから議員を辞めるべき、と野党時代には主張していた。

投稿: 小沢総書記 | 2010年6月 3日 (木) 13時11分

今度の鳩山辞任で日本国は4年間で4人の首相なのですが、自民党の3人の例と似ている様で大きく違う。
安倍晋三も福田康夫も麻生太郎も自民党の三人が三人ともに辞める時は大手マスコミを先頭に首相自身の所属政党である自民党支持者を含む国民全部から、辞める首相に向かって嘲笑や悪罵や恨みの言葉を投げつけられていたのですが、
今回はその自民党の前例とは正反対で賞賛する声すらある。
政治は結果責任の世界なので、『身を粉 にしたが国民に理解してもらえなかった』には批判が起こっているが、それ以外では批判は少なく、賞賛の声の方が多いとは辞任劇としては実に珍しく、面白い現象ですね。

投稿: 逝きし世の面影 | 2010年6月 3日 (木) 16時33分

小沢総書記 さま
鳩山氏は次期総選挙には出馬しないそうです。弟邦夫が脱党して2人で新党をなどといっているとか。
お母様、もう2人におコズカイやるのをやめなさい。
細川さんと鳩笛の焼き物工房でもやるんですな。

投稿: ましま | 2010年6月 3日 (木) 18時53分

逝きし世の面影 さま

すこし手厳しいようですが、「国民が聞く耳を持たない」というのは日本語の使い方の間違いで、「国民に聞いてもらえなかった」か、「国民から『聞く耳をを持たない』といわれた」というのが正しい。

麻生さんほどではないが、玉に傷で残念です。こういったことも資質のうちに入るでしょう。

投稿: ましま | 2010年6月 3日 (木) 19時05分

ましま様
はじめまして。反戦老年委員会に惹かれてたどり着きました。ブログの沖縄問題解説に共感いたします。

菅政権になっても、5/28日米共同声明を継承する(本日の菅・オバマ電話会談報道)とは、この人たちは本当に今さら、沖縄・辺野古に新基地が建設できると思っているのでしょうか。思っているとしたら、何と愚かな人たち、と言うべきでしょう。70年代から現在までの三里塚闘争などの教訓もしていない、とは驚きです(かつての砂川闘争から続く、反基地闘争の教訓も)。

さて、私は今年4月に、この沖縄・安保問題について執筆していますので、機会がありましたらお読みくださればありがたいです。

『日米安保再編と沖縄―最新沖縄・安保・自衛隊情報』(社会批評社刊・本体1600円) 目次は下記のサイトで。
http://www.alpha-net.ne.jp/users2/shakai/top/87-8.htm

投稿: 小西誠 | 2010年6月 6日 (日) 10時18分

小西誠 さま
兄のお目に止まり、光栄です。ご活躍の頃は平凡なサラリーマンでした。戦中戦後体験者にとって戦争風化の傾向は黙しがたく、かく、ブログ塾開設で勉強をつづけています。
引き続きご指導のほど、よろしく。

投稿: ましま | 2010年6月 7日 (月) 20時40分

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受信: 2010年6月 4日 (金) 00時58分

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受信: 2010年6月 6日 (日) 08時42分

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