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2010年5月 4日 (火)

あとは内閣総辞職だけ

 もう決まりだ。通常国会会期(来月下旬)をもって、鳩山内閣は総辞職するしかない。理由は、普天間基地移転でついに政権交替以前にまで後退させたことと、国民・沖縄県民を愚弄するウソをつきまくったことだ。内閣支持率を急降下させた責任もある。

 前々回、各紙の社説を比較紹介したが、県内移転を含む案を持って臆面もなく沖縄を訪問した4日、事前に首相の本意を知った県内2紙は社説でこういっている。

 追いつめられた鳩山首相が日米合意を優先し、地元がのめないような県内移設案を強行すれば、この間の騒ぎは一体何だったのかということになる。地元の期待を裏切り、日米関係を混乱させただけの首相として、歴史に汚名を残すほかないだろう。(3/4沖縄タイムス)

 万策尽き、米国に物言えぬ非力な内閣なら、知恵と力を備えた次の内閣に解決を委ねる時です。(3/4琉球新報)

 またもや1年もたたず総理大臣交代、世界に向ける顔がない。これで鳩山氏がそもそも宰相の器でない人だったことがわかった。国民にとってこんな不幸なことはない。ただし、解散総選挙の必要はない。なぜなら、国民は8か月前に民主党など与党の政策を評価して今の議員を選んだのだ。掲げた政策の変更を求めているわけではない。

 もし、政策面で党内に違う意見や修正を求める声があれば、党代表選を繰り上げ実施し国民に見えるようにすればいい。基本的には、前回総選挙のマニュアルを踏襲し、鳩山ではなしえなかった課題に取り組むことを、党副代表で副総理を兼ねる菅直人財務相が宣言すべきだ。沖縄県民も今月中に決着を着けてくれ、と言ったわけでない。

 そうすると鳩山路線が気に入らず、対米依存、排外主義など自民やそこから脱落した右翼勢力の誘いで参院候補者を中心に政界再編のようなことが起きるかもしれない。しかし、この際はっきりけじめを着けた方がいい。また、この半年余で党内のねじれ現象にさまざまな教訓を得たはずだ。

 菅氏が、その経験を生かしてどっしりしたこれまでになかった指導力を見せれば、かつて若手と称された中堅幹部もその能力を十分発揮する場ができるだろう。民主党のもう一極、小沢幹事長も交替の一つのタイミングである。小沢への疑念は過去のことはともかく検察への疑念の方が最近は高まっている。

 菅氏は、小沢氏を排除することでなく取り込んでゆくべきで、適切な指導力を持つことにより小沢氏が検察との戦いで不利なることは防げる。また、参院選で過半数を割るようなことがあっても、公明党の協力を得る上で小沢氏の存在は大きいだろう。困るのはうやむやの政治が続くことだ。

 当塾は鳩山内閣発足当時、かつてない歓迎の意を表した。それだけに裏切られた怒りは大きい。鳩山さん、あなたに最後に残された仕事はいさぎよく辞職して、与党の態勢を立て直すことしかない。その上で参院選を堂々と戦ってほしい。

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コメント

困ったことは、普遍的な価値観を平然と逆撫でできる総理大臣を、政権交替で誕生させてしまったことです。お金持ちと労働貴族出身の政治家は議員を辞職してほしいものです。政権与党はサロンではないのです。あの方たちからは政治を司る自信が微塵たりとも伝わってきません。自信のなさからか、政権に就いてからは人々の声に耳を傾けることもしません。政策のオリジナルを出せなくて自滅するのは勝手ですが、置き土産だけは勘弁してほしいものです。

投稿: ていわ | 2010年5月 4日 (火) 21時03分

ていわ さま
日本の将来は明るくなってもらわないと困るのです。なんとか必死の思いでその方向に記事を引っぱろうと日々奮闘していますが、逆、逆へといってしまいます。

 政権交替は結局政権交替ではなかった。元凶は変化を望まぬ官僚を介在させた権力機構でしようね。アメリカも同様に思えます。

やはり、改革には時間が必要ということでしょうか。

投稿: ましま | 2010年5月 4日 (火) 21時43分

官僚の仕事は秩序の維持なので、環境や条件の変化とか情実などでは『決まりごと』を変えることはない。
官僚が優秀であればあるほど知識(情報)を駆使して色々な『変えた時のデメリット』を考えつき徹底的に『決まったこと』を守りきります。
今度の鳩山発言ですが、これでは政治主導の看板が泣きますよ。
これでは小泉、安倍、福田、麻生と全く同じで、民主党の『先祖がえり』にかすぎず、鳩山由紀夫は単なる元自民党政治家の一人であったことを証明しているだけでしょう。
対米従属命で、『日米友好』さえあればそれ以外の全ての事柄が上手くいくと思っていた小泉政権下での日米合意の追認でしかありません。

ただ別の可能性もあります。
在沖縄海兵隊のグアム移転はアメリカの世界的米軍再編計画で06年に既に決定済みの規定路線です。
日本国の防衛にも抑止力にも何の関係も無い。
上院で削減されたグアム移転費用の2010年度予算は米議会両院総会で09年12月に国防省予算案は満額で承認されています。
2011年度のアメリカ国防予算法案の審議は米議会で5月中ごろには採択される。
ですから鳩山首相の今回発言と5月末決着の意味は『精一杯一生懸命頑張ったが予想外に沖縄県の反対世論は強行で今までの日米合意は無理です』との、誰が見ても納得する、日米の防衛利権族に対する言い訳の口実造りなのかもしれません。
未だ5月は始まったばかりです。5月末まで今少しこの後の推移を見守りたいと思います

投稿: 逝きし世の面影 | 2010年5月 5日 (水) 10時56分

逝きし世の面影 さま
鳩山さんには一抹の疑念を持ち続けながらも、欧州共同体で恒久平和を目指す基本理念となった「友愛」、アジア共同体の提唱、祖父一郎さんの「独立国指向」など、彼の周辺基盤から、繰り返された「本気さ」に期待をかけていました。

しかし、今度の沖縄訪問の「お詫び」「抑止力…学んだ」「お願い」など、脈絡のない言葉の軽さに愕然としました。つまり、首相の資質なしと断定したのです。

万葉集にうたわれた、ことのは「ことば」のさきわう国、の首相にはなれません。1か月の余裕期間はより混乱を増すばかりでしょう。

断末魔を見る前に、早めの倒閣運動が起きた方がいいと思います。

投稿: ましま | 2010年5月 5日 (水) 11時33分

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