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2010年4月 7日 (水)

沖縄は怒っている

 普天間基地移転問題は、名護市キャンプシュワブ陸上案、うるま市ホワイトビーチ沖埋め立て案、徳之島等県外分散案の3本建てが首相の「腹案」の中味らしい。その線で、沖縄県知事やアメリカ当局に了解をとるための下ごしらえを始めたようである。

 これら中央マスコミの報道は、官邸や国会すじあるいはアメリカ関係先の取材が主で、アメリカも重視しており、また首相の公約である沖縄県民の意向がさっぱり聞こえてこない。市や県の議会決議は報道されるものの、それは建前であって、交渉次第によっては受け入れられるかも、といった印象操作さえ疑われる。

 一般の沖縄県民は寡黙である。しかしその寡黙の中に長い歴史の中で受けた苦悩と諦観がかくされているように思える。当塾は、この問題について、1政権の問題ではなく日本の将来にかかわる、そして1地方の問題でなく日本全体の問題である、と繰り返してきた。

 沖縄県民以外の国民の責任は重大である。また同時に沖縄県民の責任も重大であると言わなければならない。その県民の気持ちを察するためには、沖縄の2大県紙の社説が参考になる。以下、その一部を紹介し、今月末に開かれる県民大会に向けた「沖縄県民がんばれ」のメッセージにしたい。

沖縄タイムス

掲載日・3月27日
[うるま市決起大会]なぜ民意に耳をふさぐか

本気なのだろうか。どうも現実味を感じない。

 米軍普天間飛行場の移設問題を沖縄県内だけで処理しようとすればするほど、政府は自ら迷路の深みにはまっていくように見える。いま報じられている政府案について、仲井真弘多知事が「無理筋」だと批判する感覚がむしろ普通だろう。

掲載日・4月7日
題・[首相腹案]暗中模索に募る不安感

 うるま市の勝連沖を埋め立て人工島を造る案に対し、地元は猛反発している。この一点だけでも政府案の筋の悪さが際だち、現実味がうせる。いまどき住民反対を押し切って軍事施設を建設できるのか、ということだ。

 50年代に本土各地で計画された基地拡張計画は住民運動でことごとく挫折した歴史を政府は忘れてはならない。戦後の沖縄でも米軍統治下で「銃剣とブルドーザー」により住民を排除して基地を拡張したが、いま同じことをやれるはずもない。

 なぜ正直に現状を伝えないのだろうか。沖縄に基地が集中したのは米軍統治下のことで、負担軽減には米側も連帯責任を負うはずだ。県内外に受け入れ先がないことを率直に説明し、別の解決策を探れないか協議すべきだ。

琉球新報

掲載日・4月7日
題・外交青書 「国民と歩む」行動で示せ

  鳩山政権初の外交青書(2010年版)が閣議で了承された。
 日米4密約の解明を外交に対する国民の信頼回復につなげ、国民とともに歩む外交を実践すると強調しているが、米軍普天間飛行場の移設問題一つを取っても、民意を踏まえている印象は薄い。

 現状では民主党が「国民不在」と批判してきた自民党政権の外交と大筋で変わらないということになる。
 外交政策の転換を政権交代の成果としてアピールしたいなら、冷戦期に形成された「軍事最優先の外交」と決別することだ。国民と歩む姿勢はポーズだけでなく、具体的な行動で示してほしい。

 

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» 与謝野新党の行方は・・・日本政治の「終着駅」 [逝きし世の面影]
『与謝野・平沼氏が共同代表…参院選で新党合意』(2010年4月3日 読売新聞) 自民党の与謝野馨・元財務相と平沼赳夫・元経済産業相が、月内に新党を結成することで大筋合意したことが、3日明らかになった。 日本政治の「終着駅」奥村チヨが歌った「終着駅」の替え歌。 落ち目の選挙のその後は 失業議員の吹き溜まり  そして今日も一人明日も一人 党から逃げてくる 世間の視線は冷たかろう 支持者の地盤も危なかろう なのに今日も一人明日も一人 あせって逃げてくる   一度逃がしたら 二度とつかめない   政権と... [続きを読む]

受信: 2010年4月 7日 (水) 14時18分

» 沖縄に基地を置き続ける事の、世界へ与えている意味を考えよう/米世界戦略に日本も加担している事実は重い [晴れのち曇り、時々パリ]
鳩山さんの腹案とは、結局沖縄県内から立ち去らない事だったのでしょうか? ここまで島内での反対運動が続いている事の意味を、お考えになっていない訳はありませんよね。 以前の政権の首相達に比べて、遥かに(大金持ちではあっても)庶民目線に近い立場に立っていらっしゃる、希有な政治家である鳩山さんが、事ここに至ってすら、公約を実現出来ないで、普天間を沖縄から出せないと言う事は。 やはり、鳩山さんと言えども、<日本の安全>の保証の為には<米軍の駐留>が不可欠、だとの先入観を断ち切れないでいらっしゃるので... [続きを読む]

受信: 2010年4月 7日 (水) 21時04分

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