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2010年4月28日 (水)

4人あれば国がひっくり返る

 今の時代、こんな恐ろしいことがあるだろうか。白昼夢のようなことが起きようとしている。検察審査会の小沢幹事長「起訴相当議決」である。これは、その夢物語である。もし夢でなく、私が本当の審査員なら、知り得た秘密をを漏らしたという罪で、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられる。

 全く突然のことだった。裁判所から「あなたは選挙人名簿の中からくじ引きしたところ検察審議会審査員候補になった。ついてはその説明をするから某月某日に出頭せよ」とのことである。いやだから辞退しようと思ったがそれはできないという。

 仕方なしに出かけたら100人ほどくじに当たった人が集まっていた。さまざまな説明があったが、始めてのことでもあり半分以上はわからなかった。また質問票というのが配られ身元調査のようなことがびっしり書いてある。ますます気が重くなる。

 その上でまたくじ引きがあり、11人が審査員になる。なんとこれにも当たってしまった。宝くじなら、天にも昇る気持ちだろうが……。難聴だから断れないかといったら「重病でないからだめ」といわれ、出ないと10万円以下の罰金になるという。

 そして、実際にやってきたのが、小沢議員の政治資金報告虚偽記載問題という一見大事件のようで、その報告内容を議員が知っていたかどうかだけの問題である。それ以外に、検察が必死になって調べてもわからなかったことが私にわかるわけがない。結局証拠なしで言っていることが信用できるかどうかの感情の問題だけだ。

 最初の会合で11人の中から「検査審査会長」を互選することになった。はじめて会う人たちだから、互選などできるはずがない。それまでずっと司会役を務めていた事務局長という人が「この中に学校の校長をされていた方がいます。その人にお願いしたらどうでしょう」と提案、ほかに候補もないので自然にそうなった。

 ほかの10人は主婦、労務者、事務員、遊び人風いろいろだが、法律に堪能なような人はいない。事務局長の説明が長く続いたあと、審査会長が発言した。「お互いに法律は素人だから、法律で認められている《審査補助員》という人をお願いしましょう。その場合、弁護士の資格のある人1人に限られています」。

 会での発言は、ほとんど事務局長、審査会長、補助員だけのものになった。気を付けてはいるのだろうが、どうしても法律用語ぬきで話を進めるわけに行かない。だまっていると、たまに事務局長が発言するよう水を向けてくる。しかし、会の流れの中では、どうしても「あさって」の感じになってしまう。それに対して、事務局長は「こういうことですね」と都合よく話を翻訳する。それが議事録にのるのだろう。

 とにかく、こんな気詰まりで場違いの席にいるうな会は一刻も早く終わってほしい。最後に議決の挙手を求められた。一斉に手があがって満場一致。自分でいうのもおかしいが100%の結論というのは怪しい証拠だ。しかしこれでやっと終わりになった。そのあと2、3日たってのニースに驚いた。

 「小沢幹事長窮地に。5月退陣か」「鳩山内閣解散、衆参同時選挙の声高まる」「政界再編の動きに拍車」

 検察審査会11人の3分の2、8人の手で政治を動かす、いや、この審査を申し立てた匿名告発者、事務局長、審査会長、審査補助員の4人があれば政変可能になってしまう。こういった危なっかしい法律改正のすがたになったのは去年の5月20日からだ。いまさら間に合わぬ。とんでもないことになったものだ。夢であってほしい!。もっとも私は70歳以上、審査員は最初から失格だとさ。wobbly  

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コメント

法律専門家の『起訴は無理です』の説明があれば全会一致決議は有り得なかったことが考えられ、審査補助員の人選が大問題ですね。
この人選で政局に大きく影響してくる。
検察審査会の決議は幾らでも結果が変わってくるが、それ以上に大きいのは、これまでのマスコミ報道でしょう。
この影響が一番大きい。
確か映画などのアメリカの刑事裁判では、マスコミなどで事件の報道を読んでいた人は『あらかじめ事件に対して予断を持っている』可能性があるとして陪審員には選ばれる資格が無いと排除されるのですが、日本で小沢事件報道は洪水のようだった。予断無しに判断出来る人物がそもそも日本国内には一人もいないと言っても良いくらい、マスコミ報道に影響されています。

投稿: 逝きし世の面影 | 2010年4月28日 (水) 18時05分

逝きし世の面影さま
法律を見て驚きました。もともとアメリカの陪審法がモデルのようですが日本のお上意識の強いところには向きません。
お上の恣意でどうにでもできるシステムです。去年の改正の時、政治問題とのからみも提起されたようですが、既に法制局の地位低下もはじまっていたのでしょうね。

投稿: ましま | 2010年4月28日 (水) 18時43分

武士は相身互い。
身内には誰でも甘くなるものですが、検察と警察とはお互いがお互いを捜査したり起訴したりは建前上は可能なのですが、実際面では行わない。
大阪高検の三井環公安部長が告発した検察キャリアの年間5~6億円の公金横領を警察は絶対に摘発しないし、
その見返りに検察側は明石市花火大会での警察側の職務放棄に近い怠慢を起訴しなかった。
明石署の副署長の起訴は検察審査会制度がなければ、検察官が独占する起訴の権限(公訴権)を握っているので、永久に正義が明らかになることはないでしょう。
その意味では検察審査会制度は大事な制度なのですが、
今回の議決書の作成を助言、補助した審査補助員は弁護士の米沢敏雄氏だそうですが、この弁護士は麻生グループの麻生法律事務所の弁護士で、
民主党の極右勢力に近い中井 洽や自民党総裁谷垣 禎一、野田 毅などが麻生総合法律事務所40周年祝賀会に来賓として参加しています。これは・・・問題がありそうですね。

投稿: 逝きし世の面影 | 2010年4月29日 (木) 09時55分

いずれにしても制度の誤用・乱用・悪用に違いなく、その実態を明らかにすることと、制度の欠陥を修正する必要があると思います。

しかし、すでにことは進んでいて政界に大きなインパクトを与え、検察の政治介入の結果を生んでいることは事実です。

起訴や判決があっても、それは政変が済んだ後となり小沢追い落としの目的はもう半ば果たしたといってもいいのでは。

投稿: ましま | 2010年4月29日 (木) 13時29分

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 「天網恢々疎にして漏らさず」という言葉は、支那の古典である老子にある言葉で「天の張る網は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむるということ。」という意味である。  さて、頭狂第5検察審査会が小沢幹事長を「起訴相当」としたお陰で、民主党を不倶戴天の敵として忌み嫌う売国新聞惨軽が、狂喜乱舞している。  だが、実際に現段階で「起訴」された訳ではないうえに、 近代刑事法の大原則である「推定無罪」の大原則を少しでも弁えていれば狂喜乱舞する... [続きを読む]

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受信: 2010年4月30日 (金) 04時09分

» うんざり日本のスーパー便秘 @ 小沢一郎起訴 [木霊の宿る町]
過去ニ十五年ほどの日本にはうんざりさせられることが多かった。外交、内政、経済、教育に携わる方向感の狂ったエリートたち、それに寄り添うマスメディアの報道、その報道を鵜呑みにする大衆。日本全体がひきこもり状態になり、自家中毒をきたしている。いずれは下血にいたり、文字通り流血騒動が起きるかもしれない。民主党政権が発足したことによって状況が一気に変わると思うほど素朴なおのまではないが、それでも少しは良い方向に向かうと期待している。佐藤栄佐久著「知事抹殺」を基点に検察の歪んだ実相、それに寄り添うNHKを始めと... [続きを読む]

受信: 2010年4月30日 (金) 15時50分

» 検察審査会に関する考察 by 鈴木宗男 [木霊の宿る町]
nbsp;★四月二十八日(水)づけで鈴木宗男(衆議院)がこういう考察をしているので全文を載せる。一部をハイライトしたがこれはおのまによるハイライトであり原文にはない。★テレビ、新聞は、小沢幹事長に対する、昨日の検察審査会の議決で持ちきりである。読者の皆さんに、議決の要旨を紹介したい。nbsp;平成22年東京第五検察審査会審査事件(申立)第10号 申立書記載罪名 政治資金規正法違反 検察官裁定罪名 政治資金規正法違反 議決年月日 平成22年4月27日 議決書作成年月日 平成22年4... [続きを読む]

受信: 2010年4月30日 (金) 15時52分

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