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2010年4月13日 (火)

ハードルを高める鳩山流

 鳩山代表は、普天間基地を国外か最低でも県外へという高めのハードルを公約として掲げた。政権交代後は、「年内に」「名護市長選挙の民意を」「沖縄県民の意志に反して」「5月中には……」と、ハードルを徐々に高めながら官房長官や担当大臣などから、名護市シュワブ陸上案・うるま市沖合埋め立て案など県内移設をさかんに匂わせ、沖縄県民をいらだたせてきた。

 ここへ来て、「時間がかかる」「地元の理解が得られない」というアメリカ側の意向もあってうるま市沖埋め立ては断念し、鹿児島県の徳之島既設滑走路利用の案に大きく比重をかけているようだ。もちろん徳之島はもとより、奄美諸島、県をあげて反対の気勢を上げている。

 本土と沖縄の経済格差はよくいわれるが、沖縄と鹿児島県離島の格差というのもあるのだそうだ。徳之島でも、ガソリンの価格、航空・海上運賃などせめて沖縄並みにという悲願があり、それにプラスアルファーすることで基地受け入れを、という意見も潜在するという。

 沖縄の仲井間知事の発言はテレビなどで見ても、どうも奥歯に物がはさまったような微妙な言い回しをする。予定されている基地反対県民大会への出席も決めていないそうだ。鹿児島県の方も、地元出身で圧倒的に影響力を持つ自民党代議士徳田毅が表面上反対を唱えているが、政治決着を高く売りつけるためではないかとささやかれている。

 その徳田氏は、沖縄にも徳州会を通じた地盤があり、知事選への影響力を持っている。つまり沖縄も鹿児島も利権をめぐる共通な利害関係があり、大衆抜きの政治決着の余地ありと政府が見込んでいるように見えるのだ。

 しかし、いかに離島部とはいえ、かつての顔役政治が通用すると思うのはすこし甘いのではないか。仮に鹿児島県の反対運動が盛り上がり、「では、もとに戻して沖縄へ」ということはもう決してできない。鹿児島の反対は受けられても沖縄は駄目とは絶対に言えない。

 県外に打診が始まったら、その段階でもう後戻りできないのだ。鳩山内閣はこうしてまたハードルを高めてしまった。日本国中どこでも反対ということなら、あとはグァムしかない。鳩山作戦が未熟でつたないのか、また世界を欺く高等戦術(これもあり得る)なのか、それによって5月以降の内閣支持率と命運が決まってくる。

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