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2010年4月24日 (土)

ギリシャ

 「ギリシャ」と聞いて思い出すことは何だろう。オリンピックの発祥、ギリシャ彫刻、ギリシャ文字、スパルタ式教育、それに最近は、あまりいい意味で使われないポピュリズム、衆愚政治、つまり民主主義の元祖もギリシャだ。

 日本にとって知っているようで知らない国、近いようで遠い国ギリシャ。そのギリシャが金融不安で大揺れに揺れている。なんとか無事おさまってくれればいいが、一歩間違えると欧州全体の経済や安全に亀裂を生みかねない、ということは「普天間移転先」などとは比較にならない大問題である。

 菅財務相が出席したG20(主要20カ国と地域の財務省・中央銀行総裁会議)が23日閉幕し、経済回復が予想以上に回復しているとの見通しを声明に盛り込んだ。しかしその中で、ギリシャとヨーロッパにおける不安はそのまま残されている。ギリシャの財政赤字がGDP比13.6%に達し、国債は売り込まれて金利が10%にも高騰していた。

 このまま放置すると破産しかねない。金融マフィアはそこまで見込んで大もうけの機会を虎視眈々と狙っている。そんなことになれば、ようやく立ち直りかけた世界経済に致命的な打撃となり、回復の予想が立たなくなるかも知れない。

 難航の末ようやくIMFとEUの金融支援など財政再建策が見えてきた。ギリシャはEUの一員・ユーロー圏の中にある。だから、影響はギリシャ一国だけの問題ではないのである。EUの中にはほかにもお荷物の国がある。対応を誤るとユーロー全体の信用にもかかわってくる。

 これと直接の関係はないが、地中海に紛争の火種を残すキプロス島。1960年に英国から独立した島だが南半分にギリシャ系、北にトルコ系住民が住む。ギリシャ併合、トルコ軍の北キプロス占領に続くトルコ系の独立など、植民地放棄のあとの民族紛争の構図はパレスチナと似ている。

 この分断状態に連邦国案など融和策を模索していた北キプロスのタラト現職大統領が、分断維持派のエロール大統領に18日に行われた選挙で敗れた。トルコはEU加入を望んでいる。これで加入に賛成しない国が勢いを得そうだ。トルコはいうまでもなくイスラム圏の国である。また、ヨーロッパではないと考え、これ以上の拡張に慎重な空気も存在する。

 しかし、ヨーロッバの歴史はトルコを無視しては成り立たないことを示している。トルコを引き込むことにより確固としたひろがりと安定を手に入れるという利点も考えられる。現にNATOについてはすでに加盟国である。冷戦後のヨーロッパの安定、ギリシャは、まさにその要に位置している。そう、ギリシャ神話に登場するアキレス腱なのである。

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