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2010年3月 1日 (月)

マスメディアの説明責任

 毎日新聞に「メディア時評」というコラムがある。本日(3/1)付に藤代裕之氏がジャーナリスト・ブロガーという肩書きで書いているが、電子版にはなぜか出てこないので、要旨を紹介したい。

 まず、小沢民主党幹事長が不起訴処分にになった翌2月5日の各紙のうち、連日続いた疑惑報道の洪水について、毎日が政治部長や社会部長などの署名記事で説明しようとしている姿勢を評価している。寄稿するからには、ヨイショも礼儀のうちだろう。そして次のように続ける。

 小泉敬太郎社会部長は「検察リーク批判に答える」として、取材の困難さと権力の監視の重要性を訴え、「問題は、得られた情報が事実かどうか、そして報道する価値があるかどうかを冷静に見極めるメディア側の力量だ」と書いている。その姿勢には共感するが、不起訴までの報道を振り返ってみると、結果的に書くべき内容だったのか疑問を抱くような記事もあった。

 そしていくつかの例を挙げるが、次のように極めつける。

 2月5日の紙面でも、特捜部長が「有罪判決を得るだけの証拠がなかった」と不起訴の理由を説明しているのに、別面には「検察幹部『真っ黒だが、司法の限界』」という見出しがあった。不起訴になっても真っ黒、というレッテルを背負わなければならないとすれば、司法の意味はないのではないか。

 また、鈴木宗男氏が1月16日の民主党大会で、自身の経験から裁判に至らない事柄について、検察のリークで世論誘導された、と発言したことは、マスメディアが取り上げず、ネットで広がったという経緯も紹介している。

 本塾には、特段の情報ルートがあるわけでなく、ほとんどがマスメディア経由の知識で書いている。また誰々からの影響をうけて、ということもない。これまで、例示しきれないほど検察の手法に疑問を投げかけ、マスメディアには、民主党幹部の説明責任と同様に、報道の在り方について説明責任がある、と主張し続けてきた。

 その一端が、こういうかたちで紙面に出たのかどうかはわからない。いずれにしても、やがて歴史がその評価を下す。藤代氏が書いた内容は、遠慮があるものの正面から切り込んだものであり、遅まきながらそれに答えていこうという意図が同紙にあるのだとすれば高く評価したい。

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