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2010年1月25日 (月)

普天間で首相は自信ある決断を

 名護市長選挙は、県外移設派の稲嶺進氏が17950票を獲得して、現職の島袋吉和氏(16362票)を破り当選した。島袋氏や建設関係業者などが稲嶺氏優位の形勢に危機感を持ち、組織票固めに全力をあげた結果、事前投票の動きなどから形勢逆転当選圏へ、などという観測もあったようだ。

 1588票が僅差なのか圧勝なのかわからないが、前述の話や現状変更の意思表示だと見れば文句のつけようのない結果といえよう。新聞の社説はこの結果を肯定的に見る朝日・毎日と、逆に取る読売・日経・産経という予想通りのパターンだった。

 反対論に共通して見られるのは、「地方選の結果で国政が動かされてはならない」などの意見だが、反戦塾は、昨年11月14日付読売新聞の社説がいう「一市長選の結果が、国全体の安全保障に重大な影響を与える事態は避ける必要がある」という論調を、あるまじき「暴挙」として非難したことがある。

 それは、国全体のためなら沖縄が、あるいは名護市民が犠牲になってもやむを得ない、という沖縄切り捨て論や、かつての琉球処分と底流が同じだからである。書いている方にそのつもりでなくても、幕末以来の歴史がその連続であったことに気がついていない。

 あえて極論を言おう。琉球王国は、中国に朝貢をしてもその保護を受け、独立国として貿易で栄えていた時代があるのだ。日本国になることを望んだとしても、日本の安全のために沖縄が軍事基地になったり、戦場になってもいいとは誰も思っていない。上記社説のような本土中心の考えが、沖縄県民の心にどう響くか気がかりだ。

 鳩山内閣は、いろいろな選択肢の中から5月末までに結論を出さなければならない。その中には、現行の辺野古沖というものもあるだろう。しかしそれを選べば、沖縄県民はもとより国民を裏切る結果になるのは自明の理だ。さらにそれがそのまま参院選に影響し、自民党末期のようになるのも目に見えている。

 日本に、沖縄に、大陸または中東など遠国になぐりこみをかけるような海兵隊が必要なのか、また、専守防衛を国是とするわが国内に、先制攻撃や外国侵攻のにらみを利かす「抑止力」外国軍が常駐したり訓練をする必要が本当にあるのかどうか、そこを出発点に考えてほしい。

 野党や旧権力に依存してきた勢力がいう「米国との関係悪化」などに惑わされることはない。「年内に辺野古案に同意しないと」と言い続けたきた筋の話が本当なら、今頃は、抜き差しならない破綻寸前の両国関係になっているはずだ。

 オバマの足を引っぱる勢力にとってはそうだろう。久間元防衛相の表現でいうと、いまだに「偉そうにいう」くせが残っている。オバマも窮地に立っているのだ。どうすることが、日本にとってアメリカにとって世界平和にとって大切なのか、じっくり考えて交渉して欲しい。

 そのため、時間がかかってもいい。普天間移転が遅れても沖縄百年の計から見ればもうすこし我慢してもらってもやむをえない。場合によれば交渉決裂寸前まで行っても真意をつくすべきだ。そこからよき解決の道筋がうまれれば、オバマ路線にも光明がさして日米間に新たな不滅の絆が生まれるだろう。

 首相はその信念で自信をもって今後の対処をしてほしい。 

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