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2010年1月14日 (木)

魁皇、幕内808勝

 スポーツには縁の薄い当塾だが、力士魁皇については過去2回記事にしている。ファンと自信をもっていえるのは彼だけなので、今回の快挙を見過ごしていいいわけがない。そもそものひいきの発端は、娘婿の実家の婚礼に招かれ、東京から新幹線・筑豊本線と乗り継いで降り立った駅が直方だったことに始まる。

 つまり、娘婿の実家の縁で直方出身の彼を応援し、かれこれ10数年続いていたことになる。彼の人気は地元九州だけでなく全国区となり、遠くモンゴルにまで及ぶ。なんといっても魅力は「気は優しくて力持ち」なところであろう。腕っ節の強さ、豪快さがある反面、相手の気迫に押されたりつめの甘さで負けるのは、優しさからのように見えてしまうのだ。

 そして勝っても負けても表情を変えず、遠い空を見ているような寡黙な童顔がたまらない。土俵上だけではなく、日頃、朝青龍など力士仲間からも尊敬されているというから人柄がそのまま土俵に現れているのだろう。

 その新記録の背景は、マスコミが初優勝力士にさえないようなくわしさで伝えているので、ここでいう必要はない。千代の富士の最高記録に並んだ2日目、そして新記録を出した3日目とテレビ桟敷にしがみつくように見ていた。

 その中で最も気になったのは、3日目の千代大海を送り投げで土俵にひっくり返したあとだ。勝ち名乗りを受け立った彼の目は泳いでいるようで、眉間には喜びどころか、かすかにしわを寄せ青ざめているようにさえ見えた。

 まるで腹が痛いのを我慢しているような、これまでに見たことのない表情だ。それが昨日になってわかってきた。立ち合い後のNHKのインタビューを「勘弁してくれ」と断っているが、負けた千代大海には惨めすぎるような投げ方だったのを気に病んでいたのだ。

 千代大海は先場所大関角番に勝ち越せず関脇に転落した。そして今場所大関復帰が不可能となる6敗目を喫したら引退すると宣言していた。そして、3敗目だった魁皇戦の翌日、千代大海は引退を決意した。そのコメントは次のようなものだった。

 「テレビで自分がひっくり返された画像を何十回も繰り返し見て引退する決意をした」、「魁皇関が気を使ってくれてインタビューを遠慮してくれた好意は知っている」、「現役最後の取り組み相手が魁皇であってよかったと思う」などである。

 かつてのやんちゃ坊主も彼を尊敬していたのだ。これは、最近の角界の不祥事をぬぐう一服の清浄剤であり、歴史に残る美談だろう。「友愛」といっても政界の権力闘争では、とてもこうはいかない。塾頭も魁皇のファンでよかったと思えるこの2、3日であった。

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受信: 2010年1月15日 (金) 11時47分

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