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2009年12月 2日 (水)

党高政低の民主

 まもなく西高東低の冬型気圧配置になる。政権与党の気圧配置は、党(民主党)高・政(政府)低の気圧配置が定着しそうである。政権交代を願い、新内閣の好調なすべりだしに多少のことには目をつぶってきたが、この気圧配置は大荒れに発達するのではないかという心配がでてきた。

 党高気圧の中心は、小沢幹事長。当初言われていた権力の二重構造にはならない、という私の観測は当たっていると思う。「生き続けるためには変わらなくてはならない」という彼のモットーは捨ててはいないが、心にもないことを言ったり言わされたりするのが大嫌いで、直情径行に走りやすい性質はそのままのようだ。

 例えば、官僚の国会答弁を禁止する法案、こんなことは議会の運営でやればいいのに、なぜ法律にしなければならないのか。それでなくても官僚は法律でいろいろな基本的人権を制限されている。いちいち例を挙げないが、労働基本権、言論の自由などがそれである。

 たしかに、これまで放置された官僚による悪弊は大掃除をする必要がある。しかし「坊主にくけりゃ」の官僚バッシングは目に余る。官僚はあくまでも「法」に基づき「法」に従って仕事をする職業で、政治家に支配されて法をまげることは許されない。法制局長官による法解釈答弁を法律で禁止するのは筋違いだと思う。

 そのほか、一年生議員の一方的支配、議員連盟参加の制限、議員立法の制限など共産党や公明党でも見られないような議員しめつけをすれば、いずれほころびを生ずるに違いない。薬害エイズ問題で名をあげ、どちらかといえば民主党よりだと思われた川田龍平参議院議員が、それを嫌ってみんなの党に入ったのは深刻だと思う。

 次ぎに「政低」のほうだが、鳩山首相が就任早々国連やASEAN首脳会議て打ち上げた演説は、胸のすくようなものがあった。内政でも選任された閣僚は多士済々で、それぞれ発言に不一致があっても「開かれた議論のもとで」という新鮮さが、逆に評価されるという幸運もあった。まさにしばらくは秋晴れの高気圧のようにも見えた。

 しかし、このところ首相の発言の迷走ぶりが問題にされている。特に沖縄普天間飛行場の処置について、その決定時期や、移転先が県内なのか県外かについてその都度ころころ変わっている。国民は「最後は私が決めます」に期待を抱いている。自分の意見と違っても「鳩山首相がきめたことなら」という、国民の納得が得られそうな恵まれた人気の上に立っていた。

 そうした中で、天気模様は急速に変化しつつある。そのひとつが政治資金問題である。これは「捜査の結論を見た結果で身を処す」という発言である。国民の多くは、自分の金の管理不十分ということで、これまでは大目に見るような所があった。

 どうしてそんなことになったか、桁外れの大金持ちの気分にはなれないが、その金額・内容から見て、とんでもない無能力者か、詐欺犯に近いような人に金をまかせてしまったとしか思えない。疑獄や収賄などに全く無関係であったにしても、そういった人を雇い入れてまかせきりにするような、身辺に甘さのある人を首相にしておくのがいいのか、という疑問は当然起きてくる。

 自民党の大敗は、選挙前の「民主が勝っても党内の意見不一致から遠からず内部分裂を起こす」という自民の希望的観測ははずれたようだ。上述のような大荒れがやってきても「解散総選挙」という事態にはならない。しかし参院選の結果はわからない。いかに小沢幹事長の采配があろうとも獲得議席が前回に達しないこともあり得る。

 問題はその後である。自民党のような手練手管に長けていない民主党にとって本当の危機がやってくる。そうならないようにするには、政権交代による強引さの手綱をゆるめ、幹部、特に党代表経験者が一致団結して事に当たるしかない。 

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