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2009年10月22日 (木)

PKO法緩和反対

 岡田克也外相は21日の講演会で、自衛隊派遣の根拠法となるPKO協力法について、5原則の制約を緩和する方向で、法改正の検討をするよう指示した旨発言した。大反対である。この制約があるからこそ、イラクをのぞき自衛隊の海外派遣に反対はしなかった。

 改正案の内容がまだ明らかにならないので、具体的な反対論は言えないが、政権交代した今、なぜ見直しをする必要があるのか。海上自衛隊のインド洋での給油活動中断で、国際社会から自衛隊の海外派遣そのものにも消極的と見られることを避けることが狙い、というが、まわりの評判にへつらう改正は岡田さんらしくない。

 インド洋の給油を受ける各国は、軍艦にタダで給油サービスを受けられるのだから、中止に賛成するわけがない。米軍基地移転問題にしてもそうだ。国際貢献や同盟を口にするが、自国の軍事費節減に貢献してもらえればそれでいいのだ。要はお金だ。

 一般庶民ならいざ知らず、各国の首脳は日本国憲法を知らないわけがない。ネオコン主導の米ブッシュ政権は、あからさまに日本の憲法改正を迫った。しかし今や趨勢が変わった。日本国憲法を前向きに評価する国が増えてきた。いつまでも「金は出すが血は流さない」という湾岸戦争当時のトラウマにこだわる必要はない。

 5原則を緩和するのでなく、他国にもそれを広げる立場が日本だ。もしそのために紛争処理が不可能になるというなら、小沢幹事長の言うように国連職員という立場の御親兵になってもらい、国連としてその能力を生かしてもらうしかない。

 また、国内紛争、宗教、民族、独立紛争などに対して、軍・警察などの国家暴力装置の派遣、あるいは資金・武器等の援助は、必ず一方に荷担することになるのですべきではない。

 日本が、今なお朝鮮や中国に「お詫び」をし続けるような羽目になったのはなぜか。いかに、日本は正義を貫いたといっても、軍隊がその地へ行ってそこでことを起こし、引きあげることなく支配拡大を続ければ必ず反感を買う。その点だけで言いわけが立たないのだ。

 岡田外相は、非武装自衛官2人の派遣にとどまったスーダンの例が頭にあるようだが、ソマリア、イラク、アフガニスタンなどの教訓がどこまで生かされているか。スーダンのことはスーダン人が、アフリカ大陸のことはアフリカ連合が、地球上のことは国連が決めるべきで、石油資源があるからといって各国の進出競争に付き合う必要はない。

 仮にどうしても支援が必要なら、危険でも丸腰で行くべきだ。犠牲がでてもやむを得ない。日本人は危険を避けているのではなく、わずかな日本人の犠牲者より、外国の介入が戦乱を拡大してその何百倍、何千倍もの犠牲者が出てくることを恐れているからだというべきだ。

  いま、海外派遣の原則をいじるとその次が必ずでてくる。民主党政権が永遠に続くとは限らない。田母神さんや「ひげの隊長」さんのような人を幹部に据えたがる政権が出てくれば、憲法はその場でたちどころに命を奪われる。ブッシュ、小泉・安倍の時代が完全に去ったとはいえないのだ。

PKO5原則

(1)停戦合意が成立
(2)紛争当事者が日本の参加に同意
(3)中立的立場を厳守
(4)基本方針が満たされない場合は撤収できる
(5)武器使用は命の防護のための必要最小限に限る

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