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2009年8月 4日 (火)

麻生外交ブレまくり

 前々回、自民党・マニフェストの外交・安保政策に対し、北朝鮮と戦争をする気か、といった趣旨の記事を書きました。それに対し「雷鳥」さまから貴重なご指摘を受けたので、お許しをいただき以下を引用します。

■失礼します。
 マニフェストの「同盟国である米国に向かう弾道ミサイルの迎撃」という点ですが、北朝鮮からアメリカに向かう弾道ミサイルは、地球儀を見ると、中国・ロシア、そして北極の方を飛ぶと思うのです。日本上空を飛ばないミサイルを迎撃するなんて技術的に無理でしょう。
 自民党が「北朝鮮」を言うとき、いつも的外れだと感じています。

投稿: 雷鳥

■雷鳥 さま
コメントありがとうございます。
いいご指摘でした。私も意識の底にはあったことなので、拙シナリオ中の「アメリカ本土」は、ハワイに訂正し、別途補足のエントリーを考えようと思います。

投稿: ましま

 ご指摘の通りです。この前の大騒ぎをしたテポドンの弾道では、軌道修正しない限りハワイに向かい、米本土へは行きません。前の記事で新公約を「アメリカの猟犬・しかも国力の弱い北朝鮮限定」と書きました。

 アメリカのミサイル撃墜要請は、ブッシュ時代のネオコンに端を発しており、そのミサイルは北朝鮮ではなく、中国のものだったはずです。すくなくともアメリカは、最近まで北のミサイルなどにそれほど脅威や関心を示していませんでした。

 アメリカの関心は「不安定な弧」としてインド洋から先、イスラエルなど地中海沿岸に向いていました。当時の麻生外相は、それをまねして太平洋からヨーロッパを結ぶ「自由と繁栄の弧」を唱えましたが、狙いがあいまいで中国封じ込めにしか解釈できず、それこそ「自由と繁栄の(孤)」で終わったわけです。

 アメリカが日本にMD(ミサイル防衛)システム相乗りを迫る本当の狙いは、無限といわれるほど膨大な開発予算を分担させることにあると見ます。中国は既にアメリカに到達するICBMを持っています。中国からでしたら、確かに日本上空を通ってアメリカに向かうコースもあるでしょう。

 しかしアメリカはオバマ大統領にかわり、現政権はその脅威をニクソン以来の友好ムードの中で話し合い解決をしようとしています。こういった中、唯一の被爆国家で憲法9条を持つ日本ならドラスチックな外交戦略転換を打ち出せるのですが、オソマツ政界にはそれも期待できません。

 なかでも、自民・マニフェストは最低です。すでに安倍時代に破綻した「集団的自衛権の解釈改憲」の生き返らせることをねらい、北朝鮮の核・ミサイル脅威と拉致問題であおりたてて、素人でもわかるようなミサイル撃墜話を持ち出すのですから、いかに「自由と繁栄の弧」が受けなかったとはいえあまりにもひどすぎます。

 まさに、漢字が読めない「この首相にしてこのマニフェスト(外交・安保)あり」です。また、想像したとおりマスコミはほとんどこのことを上げません。せめてネットの上で頑張るしかありません。皆様のご協力をお願いします。

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コメント

アメリカ大統領として初めて核の先制使用(ヒロシマ)の道義的責任に言及したオバマですが、本気で今までの米国の核政策を変更したいと思っているようです。
ところがこれにこれに対してアメリカ国内の抵抗も勿論有るが、国外からも有る。
そのアメリカ国外の抵抗勢力の最大のものが我が麻生政権らしいのです。

米国は現在核戦略の基本の見直し作業(NPR)の真っ最中で、
『米戦略態勢に関する議会委員会』の最終報告には『有る特別に重要な同盟国が内密に主張してきたのは、米国の拡大抑止(核の傘)の信頼性が、広範な標的を危険に曝す特定の能力に依拠している』
(具体的には核ミサイルのトマホーク)『アジアの一部同盟国(日本の麻生政権の要求か?)はトマホーク退役を憂慮している』として『米国防衛に不可欠でない核兵器でも米国は保持する義務が有る』と記述している。

麻生太郎が就任早々のオバマに送った親書は公開されていませんが、最初の日米首脳会談のホワイトハウスの対応を見れば、大体の想像はつきます。
麻生太郎は冷戦時代の遺物の『核の傘』の考え方をオバマに認めさせようと必死、。
対してオバマは何とか東西冷戦時代から脱却し、新しい『核兵器の無い世界』創りたいと考えている。
なるほど、麻生がホワイトハウスで冷遇されたわけです。

投稿: 逝きし世の面影 | 2009年8月 4日 (火) 11時58分

彼のお爺さん吉田茂は、気ままな保守政治家でしたが、戦中後半で東条退陣をはかった嫌疑で逮捕されたり、戦前の英国大使、その前から外務官僚として欧米や東亜のことを熟知して戦後のきわどい舵取りをしました。

 まあ、孫と較べれば月とすっぽん。外交音痴もここまでひどいとは。周辺は柳井後継者だけでまともな外交官僚がいないんですね。きっと。

投稿: ましま | 2009年8月 4日 (火) 13時20分

 私の疑問を取り上げてくださりありがとうございます。
 専門家の意見を聞こうと、軍事ジャーナリストの神崎さんのHP「日本軍事情報センター」にメールを送ったところ、回答が掲載されました。
http://www.kamiura.com/remail/index.html
8月3日付です。
 これによるとハワイやグアムに向かう弾道ミサイルが日本上空を通っても、飛翔高度が高すぎて迎撃できないといいうことです。
 中国からの大陸間弾道ミサイルもわざわざ日本上空を飛ばすとは思えませんが、飛ばしたとしてもやはり飛翔高度が高すぎて迎撃できないのだと思います。
 つまり、ミサイルの迎撃は着弾点の周辺でなければできないということになります。するとこの自民党のマニフェストは「アメリカ本土に自衛隊の迎撃部隊を派兵する」という意味になると思います。
 このように民衆をだまそうとする自民党、そしてだまされ続けた有権者…。
 こんな素人でも思いつくことを指摘しない野党と報道機関…。
 北朝鮮だって「われわれのミサイルがアメリカに飛ぶなら日本上空は飛びません」と言ってもいいと思うのです。(言っているのに報道しないのか…?)
 「開発予算を分担させることにある」ということはその通りだと思います。そしてそれで儲かっている勢力がある。そのために「危機」が必要…。軍事費が最も大きな税金の無駄使いだと思います。
 そのことを、野党もジャーナリストも言わない。そしてこの「目的」に向かって、実はいくつもの国々の為政者はつながっているのではないかと感じるのです。日本の世界の悪の根は深いのだと思います。

投稿: 雷鳥 | 2009年8月 7日 (金) 07時38分

雷鳥 さま

「日本軍事情報センター」に問い合わせていただくなど、ご協力ありがとうございました。

弾道ミサイルの大気圏外での撃墜は、弾頭と空気の摩擦熱を赤外線で捉えて迎撃する仕掛けですが、空気のない宇宙ではそれができない。

また、軌道計算ができても遠くを超音速で通過する標的をとらえることは至難、ということでまだ実用になるものはないようです。

アメリカは共同開発をカナダに持ちかけたが断られています。今のところ応じる可能性があるのは日本、ということでしょう。

というわけで、アメリカではむしろ可能、と言い続けています。目くらましのついたミサイルを作るなど発射する方の技術開発は簡単で、そのまた対抗措置を開発するには際限ない開発費が必要だということですね。

投稿: ましま | 2009年8月 7日 (金) 10時46分

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  2日、21世紀臨調において、2005年郵政選挙のマニフェストの実績評価検が行なわれた。 これは、経済同友会や連合、知事会等の9団体が参加をしニュースになり、面白おかしく伝えられ、自民党は落第だという話ばかりが先行している。 恐らく今日は、誰も忘れこのニュースに触れるブログは殆ど無いと思う。 そんな中で、昨日3日の民主党・原口議員のブログで小沢氏と橋舌知事が会談をする由。 (原口氏のブログから引用)________________________________________ 2009年08月0... [続きを読む]

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