« 盧武鉉前大統領自殺? | トップページ | 北朝鮮につける薬 »

2009年5月25日 (月)

アメリカの兵士1

 毎日新聞に「テロとの戦いと米国・第2部疲弊する兵士」という題の連載企画が09/5/21から始まっている。そこで、記事紹介とあわせて感想(下線)をのべてみたい。

 連載は「母さん無理だよ」という大見出しで始まる。イラクから帰還し、出身地地元の州立大で障害児教育について学び始めたばかりの米陸軍兵(25歳)のもとに、翌年、再びイラクに従軍するよう米軍から手紙が届いたのである。

 彼は、母に負担をかけず、軍の奨学金で大学に進学するため陸軍に入り、韓国、イラクで兵役についた。従軍期間は、ラムズフェルド国防長官の時代に12か月から15か月に延長され、次の従軍までの休息期間を原則2年を1年前後に短縮された。

 そうしておいて除隊を希望する者には、その延期を求める制度も盛り込まれた。これは、戦争の長期化、増派にともなう決定的な兵士不足を補うためのものである。もともと除隊を予定していた彼は、落ち込んで母に電話してきた。「母さん、またイラクに戻るなんて無理だよ」。

 それに従わないと奨学金はなくなる。彼は同州の事前訓練に通い始めたが、まもなく母の元に突然の悲報が届く。彼が下宿先で首をつって死んでいるのが発見されたのだ。それ以前、地元の退役軍人病院でイラクで受けたIED(即席爆発装置)攻撃による外傷性脳挫傷(TBI)と心的外傷後ストレス(PTSD)の診断を受けていたことがわかっていた。

 このような自殺者は、過去4か月に同じ病院だけで6人にのぼるという。アメリカが徴兵制を廃止したのは1973年、ベトナム戦争が終わった年で、以後志願制となっている。しかし、数十万の国軍を維持するには、奨学金制度や住宅ローン融資への特典といったアメを用意して、貧困層から兵を求めることがすでに限界にきていることを示している。

 さらに、帰還兵の失業率が一般平均の倍以上という数字が、障害者の増加や制度上の欠陥を物語っている。オバマ大統領の出現でイラク、アフガン戦略に変化が出てきているが、ブッシュ大統領の時代、アフガンに対してこういった血を流す仕事の肩代わりをNATO構成国などに求めていたということだ。日本も決してそのらち外にいたわけではなかった。

|

« 盧武鉉前大統領自殺? | トップページ | 北朝鮮につける薬 »

反戦・軍縮」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/29786212

この記事へのトラックバック一覧です: アメリカの兵士1:

» [よのなか]同僚に銃を乱射した米兵は、3度目のイラク派遣だった [おこじょの日記]
イラクの米軍基地内で銃を乱射し5名を殺害した米軍兵士は、経済的な問題を抱え、軍を辞めさせられることを心配していたという。 Soldier rampage hints at stress of repeated deployments | csmonitor.com Experts and commanders say 15-month tours are too long because... [続きを読む]

受信: 2009年5月25日 (月) 16時05分

» 日本の金融危機の真の教訓(メモ) [逝きし世の面影]
『日本の「新芽」は誤解のもと 日本の真の教訓は』フィナンシャル・タイム2009年4月26日社説 「新芽」を探し求めている人にとって、日本というのは実に教訓だらけの国だ。 「失われた10年」の間に日本は少なくとも2回も、「回復」の兆しをかいま見せておきながら、その「新芽」は結局のところ育たなかった。 1990年初めのバブル崩壊に端を発する危機を日本経済はまだ克服できていなかったというのが現実で、日本はその現実を乗り越えられなかったのだ。 バブル崩壊から20年もたった。2002年から2008年にか... [続きを読む]

受信: 2009年5月26日 (火) 08時07分

« 盧武鉉前大統領自殺? | トップページ | 北朝鮮につける薬 »