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2009年3月12日 (木)

どこまで続く政治不在

 政治不信は通りこした。もう、政治不在と言っていい時代が続く。これで社会が崩壊しないのが不思議なくらいだ。漆間官房副長官の、小沢民主党代表秘書逮捕に対する指揮権発動的な発言に関する報道も、水が引くように沈静化した。

 メモもない。録音もない。だからそのように言った記憶はない。……これに対して、公的立場にある人(新聞記者)の一致する証言(記事)が多くある。それを証拠に起訴に持ち込める。普通なら、これは検察が考える筋道である。

 ところが、国民にとって正義の味方の象徴であるべき検察庁のトップを勤めた人が全く逆の立場にいる。つまり、明白なウソの発言を国会などで公言し、それをぶざま詭弁で取り繕っている。野党から、証人喚問の声があがっていたようだが、それを実現させる迫力は果たしてあるのか。

 ここ連日、マスコミをにぎわしているのは、拉致被害者家族と元・北朝鮮スパイ金賢姫の釜山における会見である。確かに涙をさそう感激の場面をメディアに提供した。韓国政府に実現を働きかけてきた政府・自民党は、これで人気回復がはかれるとはしゃいでいるそうだ。

 しかし、そうはならないだろう。ひっそりと謹慎生活を送っている金賢姫にこんなことまで言われている。「日本政府のこれまでの取り組みをみていて、北の自尊心を傷つけないようにしながら、心を動かす方法を考えるべきではないかと感じた。努力すれば奇跡も起きる」(共同)。

 それに対する麻生首相の反応は、「留守家族の高齢化は進んでいる。ゆっくり取り組んでいる余裕はない」である。青い短冊形バッジをつけることと、他国にお願いしまくることで、自分で糸口をつかむ努力をしなければ結果が出るわけがない。そんなことで人気を高めるほど国民は愚かだと思わない。

 金賢姫の日本政府に対する忠告はもっともで、当塾のエントリー「北朝鮮敵視社説に異議」でも指摘していたことた。毎回のことで恐縮だが、最近の日本に、どんな主体的な外交があるのだろうか。つまり慢性的な外交不在、政治不在である。慨嘆の日々はいつまで続くのだろうか。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント


ボクも全く「同感」(〝!〟マークは略した。)だとしか言えようがない。そんでわ…。

投稿: tani | 2009年3月12日 (木) 21時16分

拉致家族と金賢姫の対面は、日韓両国の思惑が重なって実現できたもので、麻生総理の支持率回復とは無縁のものです。

ところで政治不信とも言うべきドタバタの主人公となった、小沢代表に不満を言うまえに、この事件の真相について考えた方がよいのではと思います。

西松建設の裏金問題が表面化し外為法で摘発されたのは昨年の6月から秋のことです。もちろん政治家との噂もチラホラとありました。二階派や町村派系議員に多額の献金が流れたのはメディアでも報じています。

では何故野党の小沢代表がターゲットになったのかということです。答えは小沢代表の選挙区、岩手第4区の自民党の立候補予定者を見ていただけは一目瞭然です。現在、逮捕・勾留されている第一秘書の前任者です。どうして小沢代表とそこまで対立するのか、その真相は不明です。ニュースで流れる「関係者」というのは、その人であることはメディアは承知のことです。

政治不信というのは、こういう脱線した人が政治をグチャグチャにしてしまっているのです。政治を善くするのも悪くするのも政治に関わっている全ての関係者ということです。

そんな訳で、今回のドタバタは追いつめられた自民党が禁じ手を使ったという見方もあります。であるならば、主役として踊らされたのは誰でしょう。

投稿: ていわ | 2009年3月12日 (木) 21時27分

tani 兄 

拝承
おなじTVに写るイバラッケンの菜の花畑。
<<色即是色>>虚仮無縁。
           寒さが続きます。

投稿: ましま | 2009年3月12日 (木) 21時44分

ていわ さま

この手の?は、いままで真相として証明された事がありません。つまり、やられた方に勝ち目がないのが相場です。

唯一の反撃は裁判に勝つことですが、それまでのデメリットは計り知れません。

したがって、宰相を目指そうという政治家は、それを避けるための細心の注意をはらい、身辺をきれいにしておかなければなりませんね。

投稿: ましま | 2009年3月12日 (木) 22時10分

■【韓国 中央日報 社説】国家情報院「大韓航空機爆破ねつ造説」に介入したか-陰謀は実在したのか?
こんにちは。日本のテレビなどの報道では、金賢姫と拉致家族らのとの会談のみがクローズアップされていますが、お隣韓国では、ノ・ムヒョン前政権が国家情報院を操作し「大韓航空機爆破捏造説」に介入したか、流布したかもしれないということが大きくクローズアップされています。だとしたら、国家反逆罪ということになります。日本のメディアは相変わらず、視点がずれています。無論拉致家族のことを報道するなということではありません、バランスを欠いているという意味です。そうして、私はノ・ムヒョンはなんらかの形で関わっていると思います。ノ・ムヒョンは反日・反米、親中、親ロ的で、北朝鮮にはかなり宥和的な政策を推進しました。私は、最近の6カ国協議がなかなか進展しないことや、今回のミサイル発射に関しても、背景にはノ・ムヒョンの宥和政策などもあると思います。そういう意味では、ノ・ムヒョンは韓国始まって以来というより、空前絶後の愚かな大統領だと思います。詳細は是非私のブログをご覧になってください。

投稿: yutakarlson | 2009年3月13日 (金) 11時46分

yutakarlson さま

こ案内ありがとうございました。拝見しました。北朝鮮や盧武鉉は李恩恵が存在しないことになっているのに、マズいことになりましたね。

 お礼もかねて「朝鮮日報」日本語版の記事を紹介しましょう。
・・・・・・・以下引用
金元死刑囚は最近、北朝鮮民主化フォーラムの李東馥(イ・ドンボク)常任代表あてに便せん73枚にわたる手紙を送った。そこで金元死刑囚は、「盧武鉉前政権下で、国家情報院(国情院)などがMBC・KBS・SBSなどを動員してKAL機爆破事件でっち上げ説を広めようとした。そこでわたしをテレビに出演させて、“KAL機爆破は北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の指示によるものではなかった”という趣旨の告白をするよう圧力を加えてきた」と主張した。しかし金元死刑囚は、「あのときのことを今ここで説明するのはちょっと…」と言葉を濁した。

投稿: ましま | 2009年3月13日 (金) 14時41分

>日本政府のこれまでの取り組みをみていて、北の自尊心を傷つけないようにしながら、心を動かす方法を考えるべきではないかと感じた。努力すれば奇跡も起きる

なんだか今回のミサイル騒ぎは、窮鼠猫を噛むの状況じゃないかと、ふと思いました。
誰でもいいから殺したかったとか、自暴自棄になった人は、通りいっぺんの言葉をいくら言っても心に届きません。…かの国もそうじゃないでしょうか。
金賢姫さんの言うように、ソフトパワーも使ってほしいと思います。

投稿: 金木犀 | 2009年4月 4日 (土) 00時12分

杞憂です。
あらがじめ、予定記事を挙げておきました。

投稿: ましま | 2009年4月 4日 (土) 10時02分

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