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2009年3月 3日 (火)

社民党に与う

 先月末開かれた社民党の全国代表者会議で、民主党との連立に反対意見が相次ぎ、「せいぜい閣外協力。下手をすると、今度は党がなくなる」という声(朝日新聞)が続出したという。護憲を重要な柱とする同党からすると、当ブログ(民主党の防衛政策、「小沢安保」を示せ)でも取り上げた小沢発言などとんでもない、ということらしい。

 政権維持に汲々とする自民党の姿は見苦しい。しかし、長期低落に甘んじ日本の政治に影響力を失った現在、なお、党の存続だけを願う党員の方も負けずに見苦しい。すくなくとも自民党には55年体制から脱却しようとする活力があった。

 しかし社民党は、小泉首相が衆院で与党3分の2の勢力を確保し、安倍政権で集団的自衛権や改憲に筋道をつけようとした勢いに対して、なんら有効な手だてを示せなかった。参院選で改憲勢力が3分の2になったら、という危機感も持たなかったのだろうか。

 私は一昨年春、予定されている参院選を前にして、ブログでも有名な同党議員に、同党の候補者がいない選挙区では、護憲を公約する他の議員の推薦か支持をするよう、しかるべき人に取り次いでほしい旨封書でお願いした。

 これに、返事はおろか受け取ったという連絡もなかった。私はかつて労組専従役員の経験があり、党員ではないが同党候補者の選挙活動を手伝い、選挙区内に同党の候補者があれば必ず投票してきた。だが選挙民の期待に応えられない議員や政党には存在価値がない。

 同党には、日米安保を是認し自衛隊の存在に合憲の判断を下した村山元首相が、社会党の衰退をもたらした、という考えが強いらしい。しかし村山談話など彼が残した実績がその後の政府を牽制し、一時極度に悪化した中国・韓国との関係も破綻から守ったということを忘れてはならない。

 社民党が本気で憲法を守ろうとするなら、どうして真剣に民主党とつっこんだ政策論争をしないのか。また、自衛隊や安保条約に対する考え方も、村山首相を否定することだけでどうやって日本の国政を担えるのか。第7艦隊にしろミサイル防衛にしろ核にしろ、口にすることさえけがらわしいという考えを持っていないか。

 社民党に望むのは、3分の1の壁を破れなかった冷戦時代の旧社会党に先祖帰りをすることではない。たとえ議員数がすくなくとも、改憲指向議員を説得できるだけの安保問題の素養を高め、他党の同調者を一人でも多く獲得することではないか。少数で孤独を守るひきこもり党なら、党員が心配するようになくなってしまった方がいい。
 

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

偶然、ブログを見つけました。
私は社民党全国連合のスタッフで憲法・安全保障を担当している者です。
ご要請について返信もなかったというのは大変申し訳ありませんでした。言い訳になりますが、各議員事務所も党の事務局も、大政党だった時の店構えのまま少数のスタッフでなんとかカッコをつけているのが現状でして、市民の声を受け取める体制として十分な実態にありません。何とかしたいという志は持っているのですが、寄せられるご意見等は膨大で、返信できない場合も少なくありません。どうかご容赦下さい。
ただその頃、憲法に対する姿勢を基準に他党候補の推薦・支持をしろという意見については、重大な議論になりました。ご指摘の点はまったくその通りと思いますが、相手のあることはなかなか簡単ではなかったように記憶しています。
今回、全国代表者会議の報道に際して、党の独自性を強調しろとか民主党との共闘を否定するような議論が多かったように伝えられた面がありますが、必ずしもそうではないと思います。民主党との関係は県毎にそれぞれで、連合を仲立にきちんと共闘出来ている県もあれば、実質的には敵対的な状況で民主党との違いをアピールする戦略をとっている地域もあり、なかなか統一した方針が立てづらい背景があります。
村山政権時の失敗を繰り返すまいという思いはありますが、村山政権前に先祖返りするとか、リスクを避けて孤高を保とうということではありません。(そういう志向の人もいるかも知れませんが少数だと思います。)
社民党のよいとことは幅広い意見が内包され、それぞれ自由闊達にやっているところですが、同時になかなかまとまらず統一した戦略が立てられないという欠点ともなっています。今後、様々な議論になっていくかと思います。

投稿: 野崎@社民党 | 2009年3月 6日 (金) 17時52分

野崎@社民党 さま
 当プログにご来訪いただき、精読のうえ丁重なコメントをありがとうございました。

 「社民党に与う」という題は、僭越かな、と思いましたが、逆に親近感がなければつけなかったでしょう。

 お申し越しの内容もおおよそ想像したものに近いようでした。選挙をひかえ党勢拡大をはかるのは当然です。しかし、護憲・平和指向勢力をどうふやすかを明示し、支持者を増やすという手も考えておいてください。

 これを機に、今後バックナンバーを含めご覧いただければ、身に余る光栄です。どうぞよろしく。ご健闘のほどお祈りします。

投稿: ましま | 2009年3月 6日 (金) 18時42分

 読ませていただきました・・・。

 社民党としては、党勢の拡大が至上命題でしょうが、自党のみでは政権に参画できない現状では、他党との連携も考えなければならないところでしょう・・・。安易な妥協はもっての他ですが、頑なに意地を張るのもどうかと思います・・・。
 かつての55年体制の下で、日本社会党がどのような存在であったのかは、私には分からないところデスが、理念としては素晴らしいところもあると思うので、何故、かつて国会で100議席を越える大勢力、不動の《野党第1党》であった政党が、今このような小勢力となってしまったのか・・・、よくよく検証して、二度と同じ過ちを繰り返さないようにしていただきたいと思いますネ・・・。

投稿: 棘入り《妄言録》!  | 2009年3月 7日 (土) 03時27分

いらっしゃいませ。しばらくです。

 いろいろ分析されていますが、無視できない大勢力だった時代があります。

 しかし、その頃から政権党に抗議したりクレームをつけたりするのを任務と心得たのか、政権を奪取しようとするところには手がとどかず、そういった地位で満足していたように思います。

 ちょうど労働組合がどんなに強くなっても、経営に参加してその責任まで負うことを避けていたのに似ていますね。だから村山さんが首相になると困ってしまうわけです。

投稿: ましま | 2009年3月 7日 (土) 08時17分

バックナンバー等も読ませていただきます。
社民党のよいところは非常に多様性があっておおらかなところなのですが、別の言い方をするとバラバラでいい加減ということになります。

野党の共闘を重視しろ、いやそれでは埋没してしまうから独自性を出せ、とか、
村山政権を総括して方針を戻せ、いやそれはならん大きな犠牲を払って学習してきたんだから教条主義に逆戻りは絶対ならん、とか、
小選挙区に候補者を出さなきゃ票は出ないまず候補を探せ、いや無理で可能性のない犠牲打はやめて比例に的を絞れ、とか

たいてい両論があってなかなかまとまらないのです。

投稿: 野崎@社民党 | 2009年3月13日 (金) 11時36分

野崎@社民党 さま

 ようこそ。社民党がバラバラだといっても民主党ほど極端な開きはないでしょう。選挙気運を前にいま気味の悪いほどまとまりを見せていますが、権力を目前にするとそうなるのか。すくなくともブローガー用語であるオムライス党は返上してほしいち思います。

 権力に執着して持説を相当犠牲にしているのが公明党です。うちそととも決して評判はよくないが、ここまでへばりついているのは見事というしかありません。

 躍進してほしくない政党ですが、自民党のタカ派が作る法案にとがった爪がないかチェックししている点は、それなりの存在感や価値があると思います。

投稿: ましま | 2009年3月13日 (金) 15時12分

世界みなさまで 言うが怖い痛い環境汚染もう異常です 嫌です かえよう 世界みなさまお金 国連軍人脈地域支援だけに御使用ください 世界企業もいまのひどい健康被害栄養被害放任で普及ままなっていない世界でなに企業内で頑張らせてるのでしょうか 復興発展のすごいのわかりますけど やる気だせない地域 支援になんでテクノロジーアイデアが 供給されずにいるのですか。フェアトレードはよいでしょうが水路道路整備ひとつ安心供給されずに いるなか一部アホみたいにデジタル化だのなんですか 報道陣いっしょに走っとるまに出来ることだってあるはずと思います あった人あった生活スムーズに出来ないのは悲しいはずだ いつまでも放任された感じで事実あるのはどうでもつらいはずです
お世話なります

投稿: 石塚香 | 2009年5月26日 (火) 19時53分

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