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2009年3月23日 (月)

その名を九郎判官

2009_03230002_2  「その名を九郎判官義経(くろうほうがんよしつね)と申す」というのは、落語に出てくる大家の妻女のせりふである。筋は、偶然大家を訪れた長屋の八(だったかな?)に到来物の酒をふるまうのだが、つまみがない。そこで大家が「香の物があっただろう、あれをだしなさい」と言ったことに対する細君の返事である。

 細君は「その菜は喰ろうてしまった、よしときなさい」をしゃれ込んだつもりである。八はすっかりそのやりとりに感心して家に帰り、早速仲間を呼び込んで、かみさんにそのせりふを言わせようとする話である。もとは、勧進帳かなにかの芝居のせりふなのであろう。

 われわれが学生の頃、こんなのがあった。
「上越線の熊谷駅は、クマガイが本当なのに《くまがや》と書いてある。なぜ訂正しないか」。その答えは、「熊谷の次郎直実」。「クマガイ直さねえ、だから」。

 同じ乗り物関連で、「薩摩守平忠度」というのもあった。これは無賃乗車のことで「薩摩守」だけでも通じた。「薩摩守・ただ乗り」というわけだ。いずれも『平家物語』に登場する名将である。こういったギャグやジョークは、ものは付けにも生かされ、日本人の教養でもあり得意とするところだった。

 ところが最近、アメリカで恥をかくことが多いと聞く。多分無理な追従をしようとするからであろう。ライス前国務長官に対して、「これから私をマダムすしと呼んで」と言ったとか言わなかったとか。おやじギャグ顔負け、こちらが聞いても顔が赤くなる。

 外交にたずさわる大臣には、すくなくとも大家の奥さん程度の機知と教養がほしい。小池元・防衛大臣の「すし」では酒がまずくなる。 

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投稿: RSSフィード | 2009年4月 2日 (木) 19時43分

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