小沢代表のわがまま
クリントン米国務長官がアジア歴訪の皮切りに、間もなく日本へやってくる。民主党小沢代表に会談を打診していることについてはすでに伝えられていたが、ここに来てどうも小沢代表がしりごみしているらしい。朝日新聞にもそのような感じの報道がされているが、以下、毎日新聞12日(東京朝刊)から引用する。
党関係者によると、米側からの打診は今月上旬、米大使館関係者を通じてあった。「野党第1党党首と会うのは当然」としているという。米側は17日の会談を希望するが、小沢氏側はクリントン長官と中曽根弘文外相との会談後となることに難色を示し、応じるかどうかを決めていない。
小沢氏は党幹部に「日程が合えば会うが、選挙準備が優先」との意向を示しているという。民主党は昨年7月にまとめた党沖縄ビジョンで、普天間飛行場の県内移設について「県外移転の道を引き続き模索すべきで、戦略環境の変化を踏まえて国外移転を目指す」としている。【渡辺創】
民主党としては、絶好のチャンスである。来るべき選挙に向けて、、民主党のこれまでの主張がどう評価されているのか、外交を自民党政権からどう「チェンジ」するのかの戦略を探り、政権をとったら早速コンタクトしなければならない要人と顔がつながる絶好のチャンスではないか。
それを避けようとしている理由として、「中曽根弘文外相より後ではいやだ」とか「選挙準備が優先」などが本当にあるのなら、相手にとってたいへん失礼だし、国民の目からは国益を二の次にしているとしか見えないだろう。
本当の選挙対策なら、生まれかわるアメリカと日本がどう付き合っていくのか、目をこらしている国民に答えることを最優先しなければならない。地方の支持団体に会うのとどちらが大切か、そんなことをいうのも悲しくなる。
党内で外交政策が一致していないから、という風聞もあるが、それであれば与党がいう「政権担当能力がない」ということを証明するようなものだ。代表質問を人にまかせたり、国会からエスケープしたり、自分の選挙区を空白にしておいたり、そういった彼のわがままから来ているのかそれでなければ、やはり政権を取っても首相をやる気がないのではないのか、とさえ思う。
政権交代を心から願っている者としてたいへん残念である。民主党のためだけではなく、日本国民のため、これからでもいい、前向きに会談を実現させることにしてほしい。
以下追加(YOMIURI ONLINE 02/14 11:32配信)
16日に来日するクリントン米国務長官と民主党の小沢一郎代表が17日夜、東京都内のホテルで会談することが決まった。米大使館から14日午前、同党の山岡賢次国対委員長に伝えられた。米国務長官が民主党代表と会談するのは初めて。政権交代が現実味を帯びる中、野党第1党の党首との関係構築を重視したと見られる。
会談は米側が今月上旬に打診したが、日程調整が難航。米側から13日に見送りの意向が伝えられた。しかし、同党執行部内で「政権交代をにらみ、会談は実現させるべきだ」との意見が大勢を占め、再度日程を調整していた。
山岡氏によると、小沢氏は「喜んでお目にかからせていただきたい」としており、会談が実現することになった。【白戸圭一】
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