田母神発言と符合?
全く違うテーマを考えていたのだが、田母神前空爆長が日本外国特派員協会で講演した新聞記事の内容でひっかかってしまった。当然のことながらどの新聞も扱いが小さく、正確にはわからないが、このブログがかねて言ってきたことと符合するような内容があるようだ。
それは、「核兵器に触れたり研究することを禁止するような風潮はおかしい」「非核3原則は守られるべきだが、事実をまげてウソをつく問題ではない」「核開発能力は暗黙の抑止力であり、核軍縮を主導するためにも、アンタッチャブルであってはは困る」などといったことである。
また、「もしさきの戦争で日本が核爆弾を開発していたら、当然使っていただろう」などという要旨のことも以前書いた。これは、久間元防衛庁長官の「しょうがない」発言に関連して、「殺さなければ殺される」という戦争の非情さと、「戦争なのだからしょうがない」という庶民感情を言ったもので、上記の要旨とは違う。
いずれにしても、当塾としては、<気味の悪い>符合なので、この際はっきり断っておきたい。その概要は、過去10回にわたった「反戦・護憲の行く手」シリーズで明らかにしているが、憲法9条に「原則海外派兵禁止」の項を補強し、自衛隊の専守防衛義務を鮮明にした上で、という前提がついている。
今の自衛隊がかかえている矛盾撞着、つまり現行憲法と日米同盟を軸にこれまでの歴代政権がとり続けた政策に明白な欠陥があることを、田母神発言は見事に突いているのだ。また、アメリカから合同訓練などで仕入れた軍事知識だけでは、それをこえる発想を持てといっても無理だろう。
田母神発言には、このほかの大きな問題がある。文民統制背反に全く気づいていない無反省な態度と、幼稚な歴史修正主義の受け売りである。前者は、政府に拘束されない紛争地の過激派武装組織の親玉と変わりがないし、後者は「みじめでありたくない」という感情論で無知をカバーしているに過ぎない。
このブログ(塾)は、歴史についてもシリーズ化して勉強を重ね、田母神流史論には簡単にひっかからないだけの自信はある。いずれにしても、人を殺し、心を破壊し、自然も生活も肉親も奪った過去の戦争に何の反省もなく、ただ戦争を合理化すればいいという手合いが、田母神の上にのさばっていることを忘れてはならない。
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コメント
田母神の歴史観はともかく、自衛隊が海外で活動できるようにしてもらいたがっているのがアメリカなので、今回の田母神の件も、アメリカは利用しようとするかもしれませんね。
田母神、いまのままでは自衛隊は防衛力を発揮できないといった主旨の発言は、やはりついこのあいだまで空幕長だった人なので説得力を持ってしまうんですよ。あんまりテレビには出てもらいたくないです。
投稿: nessko | 2008年12月 3日 (水) 19時50分
底が割れているので今のままではたいした利用価値はないでしょう。
しかし、講演会などで顔をつなぎ、再来年あたりに自民党参議院比例区あたりで出てくるとやばいですね。
その効果をなくするためには、衆院選で自民党を政権からけ落としておくのが一番でしょう。
それから、防衛力=他国攻撃能力に徹しているアメリカの思想から抜け出せば、世界有数の戦力を持つ自衛隊で十分だと思いますが。
投稿: ましま | 2008年12月 3日 (水) 21時13分