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2008年9月 1日 (月)

アフガン妄想

 9.11からあと10日で7年、犯人の首魁とされたビンラディンはいま、どこで何をしているのだろうか。犯人を引き渡さないとして最新兵器を繰り出し、アフガンに攻め込んだ米英。いまだに捕まるどころか死んだとも聞かない。

 最初の頃は、潜伏しているといわれる山岳地帯の洞窟をしらみつぶしに捜索している占領軍の姿が、連日のように茶の間のテレビに写し出された。最近はそんな映像がでてこない。いつの間にかビンラディン逮捕から、テロリストにされたタリバンや武装勢力の掃討に変わった。

 ビンラディンは、もうアフガンにいないのだ。7年もかけてまだ発見できないということは、首謀者と断定し攻撃を開始したアメリカの負けということになる。アメリカ人は負けず嫌いである。「マケイン」という候補者を立ててブッシュの跡継ぎにしたい気持ちはわかるが、ベトナムと同じだ。負けても「勝った」といいはる。空しい。

 タリバンは9.11に関係ない。ビンラディンをかくまったとされる時、アフガンの政権を担っていただけだ。厳しい戒律に忠実だったが腐敗はなく国民の支持を受けていた。宗教指導者オマル師が熟慮のすえアメリカにNOと言ったのだ。

 壊滅させられたはずのタリバンがこのところ復活している。ただし伊藤さん殺害事件のように、どこからどこまでがタリバンなのかは、はっきりしていない。アメリカが探す指名手配者は、パキスタンにいる可能性が強く、苦労して作ったカルザイ政権を支えるためにだけアフガンに軍隊を置く。

 本当ならパキスタンに猛攻を加え、しらみつぶしに洞窟を調べたいところだが、開戦当時にやっとムシャラフ軍事政権の支持を取り付けたパキスタンには、その手が使えない。アフガンにしろパキスタンにしろ民衆は、イスラム第一で協力が得られない。それを理解しない外国軍隊にはいて欲しくないのだ。

 この八方ふさがりの迷路に、集団的自衛権で出動したNATO諸国を含め強気な発言を繰り返す首脳はいるが、本心は一刻も早く手を引きたがっているのではないか。そこへわざわざ新しい「恒久法」をつくって、自衛隊をノコノコ出かけさせよういう日本の政治家がいる。

 オマル師の死亡説が飛んでいるようだ。そのうちにきっとビンラディンの戦闘による死亡説がでてくる。それをくつがえすビデオがあっても、替え玉説やねつ造説をばらまけばいい。アメリカは「目的終了」宣言をしてアフガン撤退に踏み切る。これが、わが塾頭の「妄想」である。

 以上で本題は終わるが「妄想」という言葉について。
 
大辞林 第二版より

〔古くは「もうぞう」とも〕
(1)〔仏〕 精神が対象の形態にとらわれて行う誤った思惟・判断。妄想分別。
(2)根拠のない誤った判断に基づいて作られた主観的な信念。分裂病・進行麻痺などで特徴的に見られ、その内容があり得ないものであっても経験や他人の説得によっては容易に訂正されない。
「被害―」「誇大―」「あらぬことを―する」「―にふける」

  かつて、故人となった義母が方言で笑いながらよく言った。「いやだねー、モーゾなったんかやあ~」。「モーゾ」、今は死語になりかかっている「耄碌」のこととは理解はしていた。これと「妄想=もうそう」が同義とは今回辞書を引くまで知らなかった。

 それが官の介入で、新聞も電波もすべて「認知症」一色。言葉としてのこなれもなければ、受ける印象も最悪だ。『徒然草』にも使われた美しい的を射た言葉「もうぞう」は、残していくべきではありませんか、皆さん。

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