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2008年9月19日 (金)

政界再編と護憲

おわび:9月5日以降30本以上のトラックバックをいただきながらシステムの不具合で公開できませんでした。目下原因調査中ですが、いただいた方におわび申し上げます。

 自民党総裁選劇を見ていても、世界が音を立てて激動しようとしている瀬戸際に――という雰囲気が一向にしてこない。TVのワイドショウも事故米流通と太田農相辞任、年金標準月額のごまかし、いずれも行政を共犯とする稀代の不祥事には違いなく、福田さんはそれを予知していたのか、ひとあし先に辞意を表明してしまったが、間の抜けた話だ。

 おそらく、自民の期待に反して総選挙もたいして盛り上がらないだろう。そして、自民・民主の双方とも過半数に手が届かないとなると、政界再編という大波乱の幕が上がる可能性がでてくる。その結果次第では、この選挙で選ばれた議員が憲法を変える議案を提出するという動きになるかも知れない。

 したがって有権者は、自公か民主か社・共かといった単純な選択だけですますわけにはいかない。たしかに国民投票を提案するのに必要な3分の2の議員数という壁は高い。しかし衆院議員100名が集まれば原案を提出できるのだ。

 その場合、当然3分の2の賛成を得られるような案をつくるだろう。今、具体案を持っているのは自民党だけだ。その他ははっきり言って検討に値する案を持っていない。また社・共だけでは3分の1を確保できない。そういった中、議員に白紙委任してもいいのだろうか。

 かりに政界再編が憲法の扱いをめぐって起こるとすれば、当然、9条や集団的自衛権の扱いに焦点が当たるだろう。要するに小泉・安倍ラインまで戻ったところからの仕切直しということになる。公明党はどっちにつくのかかわからない。

 今必要なことは、9条に重きを置く、つまり小泉・安倍ラインに一線を画す議員の勢力に力を与えるような選挙結果を実現することである。別冊付録として作った「衆院選候補者メモ」を見るとわかるが、民社党候補者といっても、自民党右派そこのけの改憲派が決してすくなくないのである。

 違いは、自民党は新憲法案を党議決定しているのに対し、民主党は、小沢流の9条尊重、国連決定重視の構想があるというだけで、両党によるガラガラポンの連立がないとは限らない。その際には民主党の平和派を多く当選させて主導権を確保し、政権につけるようにしなければならない。

 共産党は候補者を絞ると言っているが、都会を中心に民主と競合するケースが依然として多い。立候補の理由として、比例区の当選者を増やすためといっているが、わかりにくい説明だ。公明党も候補者のないところでこれまでどおり自民党に投票するのだろうか。

 自民党といっても、岡山3区の阿部俊子のように9条1、2項改正反対、集団的自衛権行使反対の候補がいる。同じ区の平沼赳夫が、たとえ民主党の推薦を受けたとしても、護憲をねがう人なら阿部に投ずるべきなのだ。

 こういったわかりにくさを放置している責任は、やはり政治家とマスコミなどオピニオンリーダーにあるのだろう。前後してアメリカの大統領選挙があるが、そちら次第などというようなことになれば、日本はもはや亡国の道を転げ落ちるしかない。

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コメント

左様。まず民主の護憲派チェックが大切ですね。
民主の事務所へ殴り込みだね。この立候補者護憲かアホか大バカ野郎かのチェックが一番大切だろうなああ。共産も自分の党ばかりのことを考えずに護憲派を増やすために共闘を組んでほしい。無理を承知でお願いする(可愛くないからねえwww あいつら)。まあそれはそれ松下塾門下は自民から立候補して落ちろ
とか叫んでみたい。いやいや民主で民主にいてよく勉強して下さい。と言っておこう。がんばれ 反戦塾
塾長 塾生。打倒自公現政権。還暦自民。あばよ。

投稿: かものはし | 2008年9月23日 (火) 16時14分

かものはし さま
いつもご声援ありがとうございます。
時々、何のため苦しんでねた探しをするんだろうと思う。
そんな時大向こうから「反戦屋ぁー」と声がかかると、見栄の一つも切ってみたくなる。
ヽ(´▽`)/

投稿: ましま | 2008年9月23日 (火) 18時22分

憲法の発祥地は日本ではなくて西洋で、日本国における憲法の歴史は比較的新しいと理解している。言ってみれば憲法の後発国である。憲法=9条→護憲という発想には賛成できない。護憲に憲法は不可侵という考えが含まれているとすれば、この考えにも賛成できない。逆に日本国憲法は生きて生活している日本人の必要に応じて随時モディファイしていくべきものだと考えたい。
先の大戦は日本側が仕掛けたものだが、それにしてもたいへんな犠牲をはらった。そして、日本人は今もってその犠牲に見合うものを手に入れていない。戦争が心配だと言うのであれば9条よりも1条の削除のほうが有効で、日本の近代史を通覧すればわかるように「天皇の軍隊」という建前がなければ軍部の台頭も容易ではなく、戦争は出来なかった。アメリカの現憲法を凌駕する憲法、理想と現実の両面の要請にこたえることの出来る憲法を手に入れたい。日本人は物作りでは一流になったが、事柄の論理を理解する面では今ひとつである。自明の理がわからない人が多すぎるし、少数のわかっている人も主張する勇気に欠ける傾向が見て取れる。本来、9条の内容は憲法よりも各人の心に銘記すべきものであって、それでは心許ない、日本人の良心に依存できないというのであれば日本人の存在自体が揺らぐことになる。

投稿: セニョリートOB | 2008年10月 3日 (金) 21時58分

コメントの文面だけではご意見がよくわかりませんので当ブログの関連しそうな記事を下記のようにあげておきました。
また、機会を見て前文、第一章二章への拙見を書いてみたいと思います。
http://hansenjuku.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_97e4.html
http://hansenjuku.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_7131.html

投稿: ましま | 2008年10月 3日 (金) 22時41分

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