« 舌禍事件 | トップページ | 御名御璽 »

2008年9月30日 (火)

洋上給油に拒否権を

 麻生首相の所信表明演説(代表質問だという説もあり)が昨日行われた。その中に、民主党のテロ特措法に対する対応を問いつめるくだりがある。明日、小沢代表はこれに答えなければならないが、逆に所信表明演説をぶつけこれに答えないという説もある。

 どうあれ、テロ特措法に触れず、だだ解散に追い込むというだけでは、政権担当能力に疑問を持たれることになり、国民に対する義務を果たしたことにもならない。民主党は、現在の特措法に反対票を投じており、公明党も2/3決議に難色を示しているので、無条件で賛成するわけにはいかないだろう。

 そこで、はっきりうち切るのか、別の方法をとるのか、またぞろ「恒久法」を持ち出して時間稼ぎをするのかを示さなければならない。しかしここまできて突如給油活動を停止してしまうのでは、国際的な信用を失墜させることになるだろう。

 外交方針の変更は主権国家としての権利ではあるが、それには、政権の変化があっても従来方針との連続性を重視し、納得の得られるものでなくてはならない。麻生首相も継続に努力する旨アメリカで言明したばかりである。

 たとえ、小沢内閣ができたとしても、「給油はしません。あとは勝手にどうぞ」というわけにはいかない。恒久法で解釈改憲や海外派兵を固定化する危険を犯すぐらいなら、給油の特措法にしばりを入れて延長した方がまだましだ。

 一方、インド洋周辺の事態は大きく変化している。イラクやパレスチナの情勢は、予断を許さないが小康をえているように見える。またイランをめぐる緊張も一時ほどではない。しかし問題は、アフガンとパキスタンである。

 アメリカの大統領選でも、両陣営の主張からは解決の目途どころか、果てしない次の泥沼に突っ込もうとしているように見える。このブログでも取り上げてきたが、アメリカにとってもはや誰が敵か味方か区別がつかなくなった。
(関連記事)
http://hansenjuku.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-8fba.html
http://hansenjuku.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-7b64.html

 米軍の越境攻撃で、これまでの盟友パキスタンと戦争状態になる可能性もなしとはいえない。また、中東のどこかに新たな火の手があがるかもしれない。そこで、テロ特措法に新たな条件をつけたらどうだろう。

 それは、これから国連の決議なしに新たな戦争を起こした国の艦船には給油しない、または給油を拒否する権利を有する、ということと、各国が協力して一定期限内にこの給油活動を終結させる努力をするという条件をつける、という2項目である。

|

« 舌禍事件 | トップページ | 御名御璽 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

7年も続いているアメリカ軍のアフガンにおける不朽の自由作戦の勝敗ですが、アメリカ軍が今後勝てる見込みは有りません。
しかも、あれ以上続けると一億六千万人の地域大国で核保有国のパキスタンが持ちません。
アメリカの為には一日も早い撤退が望まれるが、日本の洋上給油活動は撤退圧力の反対に働く。
日本の給油活動は『誰かの為になる』事は、何も有りません。
正に有害無益な愚行。
先ず、肝心のアメリカの為にならない。
頭の上に爆弾を落とされるアフガニスタン人のためにならない。
周辺のアラブ諸国の為にならない。
これ等の国の世論調査で行った9・11の犯人はアルカイダと答えた人はい1割程度で過半数はアメリカやイスラエルが真の犯人と思っている。
戦争が長引けば長引くほどアメリカやアメリカを支援している国(日本)の評判は落ちていく。
経済も軍事も総崩れの危険が有ります。
今のパキスタンの軍隊の支持の無い腐敗した民間政権は早晩崩壊します。
その後は親タリバンの政権になる可能性が高いく、アフガンの他国籍軍は補給路が絶たれ孤立し絶対に勝てません。

投稿: 逝きし世の面影 | 2008年9月30日 (火) 18時31分

コメントありがとうございます。
アフガンの方も最近は北部同盟とタリバンの仲がいいみたい。カルザイもタリバン優勢のパシュトン人にルーツが。盛んに色目をつかっている。
治安復活はもうタリバンにゆだねるしかない。
するとアメリカの敵はアルカイダ。そんなのどこにアルカイダ。
アメリカは草の根を分けてでもきっと探し出すでしょう。そこまで日本はおつきあいする?。ア、ソウ。

投稿: ましま | 2008年9月30日 (火) 20時01分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/24142654

この記事へのトラックバック一覧です: 洋上給油に拒否権を:

» 麻生総理 所信表明 演説 [王様の耳はロバの耳]
民主は「政局第一」、対案を=経済再建へ3段階−強く明るい日本目指す・首相所信(時事通信) - goo ニュース 27日には「所信表明演説の原稿が流出?」と言う話がありました。爺には真贋が判りません。今日は午前中からウエブ上の新聞各紙に「演説骨子」という形で午後の演説内容が載っていました。 {/hiyob_hat/} 夕刊紙によれば麻生総理は所信表明演説と言うより: 「民主党への5つの問いかけに特徴があった」様です。 その1:国会での合意形成のルール作り その2:補正予算案への賛否、対案提示の場合は... [続きを読む]

受信: 2008年9月30日 (火) 12時37分

» やっと訪れる「国政」への意思表示を大切に [老人党リアルグループ「護憲+」ブログ]
どうやら近々衆議院の選挙がありそうです。小泉純一郎の中身のないキャッチコピーに多くの有権者がたぶらかされ、「郵政民営化」を問うたはずなのにまるで「白紙委任状」を得たかのような傍若無人の議会運営で、有権者が頼みもしない法案を次々と成立させ、都合が悪くなると有権者に信を問うことなく政権を投げ出し、たらい回しにしてきた日々に、やっと「終止符」が打てるかもしれません。 前回の選挙の折りも「キャッチフレーズやレトリックにだまされない投票を」と呼びかけたのですが、今回も与党や野党がどのようなビジョンを持ってい... [続きを読む]

受信: 2008年10月 1日 (水) 09時52分

» タリバン指導者オマル師に和平呼びかけ [逝きし世の面影]
『アフガン大統領、タリバンに和平呼びかけ』 アフニスタンのカルザイ大統領は昨日の9月30日、反政府武装組織タリバンの指導者であるオマル師に和平を呼びかけたことが明らかにしました。 同大統領は記者団対し、サウジアラビアのアブドラ国王に和平の仲介を依頼したと語リました。 カルザイ大統領は「数日前、私はオマル師に対して『祖国に戻り平和のために活動し、同胞の殺害をやめよう』と呼びかけた」と述べました。 同大統領はオマル師らタリバンのメンバーが国際部隊と共に平和の実現に努力することを望むなら、身辺の安全... [続きを読む]

受信: 2008年10月 1日 (水) 13時07分

» 人のこころのなかに [鳥居正宏のときどきLOGOS]
戦争は、人の心の中に生まれるものだから、 人の心の中に平和の砦を築かなければいけない。 【出典】 国連ユネスコ憲章 前文冒頭 [続きを読む]

受信: 2008年10月 5日 (日) 22時57分

» 『予期しなかった戦争- カンダハールのカナダ』書評 [マスコミに載らない海外記事]
ジャニス・グロス・スタインおよびユージン・ラング共著 ヴァイキング・カナダ (ペ [続きを読む]

受信: 2008年10月 5日 (日) 23時07分

» 国連代表「軍事的にタリバンには勝てない」 [逝きし世の面影]
国連アフガン代表『軍事的にタリバンには勝てない』 10/07 国連アフガニスタン支援団(UNAMA)のカイ・エイダ代表は6日、記者会見し、激化する反政府武装勢力タリバンと駐留多国籍軍との戦闘について「軍事的に(タリバンには)勝てないことは分かっている。 政治手段以外に勝つ方法はない」と述べた。 アフガンの治安は悪化の一途をたどり、駐留外国軍の死者数は2001年の米軍による攻撃開始以来、最悪。 エイダ氏は「結果を出すためには対話するしかない」と訴えた。 駐アフガン英軍司令官も5日付の英紙などに... [続きを読む]

受信: 2008年10月 8日 (水) 10時00分

« 舌禍事件 | トップページ | 御名御璽 »