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2008年8月19日 (火)

臨時国会召集日

 報道によると、臨時国会召集日は来月中旬になりそうだという。合理的な根拠は何もない。景気対策や通常国会からの積みのこし法案をしっかり仕上げ、インド洋での給油活動を継続するための新テロ特措法延長に始末をつけるため、できるだけ早く召集したい自民党と、来年の都議選をにらんで特措法の3分の2可決を避けたい公明党の意向を、たして2で割ったような結論になっている。

 先きの予測はつけにくいが、テロ特措法に関連する国際情勢はめまぐるしく変化しており、ことにムシャラフ・パキスタン大統領退陣声明で、同国の内政が混乱に陥ることは避けられない情勢だ。アメリカは北朝鮮での負担を軽減し、最近は宿敵イランでさえ融和の方途をさぐせざるを得ないところに追い込まれている。その上、パキスタンが無政府状態になりアフガンへの足がかりを失うと、インド洋の戦略的位置づけが大きく変わってくる可能性がある。

 テロ特措法の延長は、まったくこれまでの惰性でしか考えられていないが、新事態が起きた場合の対処が極めて困難になる。また、アメリカの大統領も代わり、ブッシュ政権の負の遺産をどう処理していくのか、見極めることが非常に難しい時期にもあたる。

 自民党政権下では、小泉内閣から継続してきたアメリカを中心とする国際関係が惰性として続いているが、これまでの姿勢に変更を加えるには、相応の根拠・動機とエネルギーが必要になることを避けて通れないだろう。

 しかし、現法がそのまま延長されることは、ほぼ絶望的なのではないか。また、前回のように一旦失効させて現地から引きあげ再派遣するというのも、国際的に格好の悪いことこの上もない。かといって、民主党を巻き込んで別途恒久法を作る余裕もないだろう。

 福田首相は、そういった流れを見ながら対処する気かも知れないが、関係国の武力行使を援助するようなことがらに無原則、無作為で対応するのは危険きわまりなく許されることではない。ブッシュ大統領と共に、小泉首相がおかした失敗を再び繰り返すことになりかねない。

 給油活動の即時停止が難しければ、予告期間を設けて随時中止できるようにするとか、わが国の憲法に抵触するおそれ(現にイラク空輸の違憲性を指摘した高裁判決もある)のある事態が生じた場合の撤退を明確にしておくとか、方向性だけでもしっかり国会で定めるべきだ。

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受信: 2008年8月20日 (水) 13時53分

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