戦争犯罪者ブッシュ
これまでの報道で断片的には知らされてきたが、イラク戦争開始に関するブッシュ政権の犯罪性について、これほど明白な証言を聞くのは始めてである。それは、毎日新聞の小倉孝保記者が、元NCI情報官ポール・ピラー(Paul R Pillar)氏と元米中東軍司令官アンソニー・ジニー(Anthony Zinni)氏に対しておこなったインタビュー記事(08/4/29)によるものである。
結論を先に言うと、ブッシュ大統領や開戦時のチェニー副大統領、ラムズフェルド国防長官などは、極東裁判で裁かれた日本の東条英機などよりはるかに重い「平和に対する罪」や「戦争犯罪」の容疑者にあたるのではないか、と言うことである。
アメリカ軍人の戦死者4000人の遺族は、彼らの戦争犯罪をだまって見過ごし沈黙してしまうのだろうか。また結果的にだまされて協力した日本、その費用だけでなく、戦死者をかかえる他の有志国も、「おとがめなし」の不正義をこのまま見逃すことになるのだろうか。かりにそうなっても、世界の歴史は、最悪の大統領としてブッシュを断罪することになるだろう。
インタビュー内容の詳細は、同紙で見ていただくこととして、ポール氏は次のように言う。 米情報機関が大量破壊兵器などの情報を間違った理由は、「質の悪い情報」に頼ったせいだが、その情報を得る前すでに開戦を決定していた。また、政権幹部は「開戦の理由になる情報はないか」と繰り返し、開戦に都合のいい情報だけを求めていた。
また、同氏は「誤った異常な戦争」と断言し、情報当局者の多くは戦争に反対していたほか、現在見られるイラクの混乱も開戦時から予想していたという。そして、こういった意見を言うのは「我々の仕事ではなかった」と証言する。
このブログでは以前から何度も「石油メジャーズなどては世界一の中東情報を持っているはずなのに、なぜそれを活用しないのか」と疑問を投げかけていた。大統領にさからえないアメリカ、情報を操作するアメリカ、これでは他国に自由と民主主義をおしつける資格はない。まさに、どこかが狂っている。
アンソニー氏は、フセインならびにイラク軍は開戦時何ら脅威ではなかったという。そしてアメリカが戦争に突き進んだ理由をこのように語る。(「 」引用部分)
「ブッシュ大統領は米多発テロ(01年9月11日)後、とても劇的なことをしなければならないと考えたのではないか。その彼を、ネオコン(新保守主義派)が利用した。ネオコンは、フセイン政権を倒せば、中東の状況をダイナミックに変えられると考えた。ばかげた理論だった」
官僚の意見や慎重論をことさら無視し、レベルの低い材料でマスコミ受けだけを優先させる危険な風潮は、日本にも蔓延しはじめている。政治のトップは多彩な知識と経験をそなえ、毅然とした判断をくだせる人でなければならないことを痛感する。
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