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2008年4月 7日 (月)

金融支配の悪夢

 経済学、特に金融については、金に縁のない当塾にとってにがてとするところである。明らかになりつつある景気の後退、石油、穀物その他生活必需物資の高騰、株価暴落と円高、すべて国際金融資本の跳梁を抜きにしては語れなくなっている。浜矩子同志社大教授が毎日新聞(4/6)紙上で次のように言っている。

 アメリカの経済動向に危機感を持った米国連邦準備制度理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長が2日に議会証言を行った。この中で、金融機関への金融支援に踏み出さないと「リアル・エコノミー」、日本語で言うと実体経済に影響をもたらすという言い方をした。

 逆を言えば、金融の世界で起きた危機には「実体」がない、つまり虚業だと言うことになる。浜教授は、虚業と言うより本来「黒衣」でなくてはならない金融が、一人芝居の主役を演じはじめるようになれば舞台はめちゃくちゃになる、バーナンキ氏の言葉のなかには「背筋をぞくっとさせるものがある」と言っている。

 国際金融問題お見通しでズバリ直言する浜先生にしてそうである。それに直接の関係はないが、背筋の寒くなる話がある。英投資ファンドのJパワー(電源開発株式会社)株買い増し申請である。電力会社などの株式を10%以上外資会社が保有するには、国の事前許可が必要とされる。

 英ファンドTCIは、現在の9.9%を20%まで許可するよう申請を出した。TCI側は「経営支配の意図はない、却下されればECに訴える」などと圧力をかけているようだ。仮にそれが実現すれば、最大限の効率経営を強い、高配当を要求するに決まっている。

 Jパワーは原発の建設も手がけている。地震のこわさを知らない外国人が、高い安全率を見込んだ建設投資や安全対策費用の削減などに口出しし、利が乗ると見ればあとの責任を放棄して売り逃げる、そんなことをさせてもいいんだろうか。ついこの前も、空港関連会社の外国人株式保有について問題があったばかりだ。

 政府与党内には、規制緩和、改革解放の方針に反するという意見が根強くあり、結局、空港のセキュリティーへの不安は無視された。こういった問題に素人は専門的で高度の知識を持ち合わせていない。あくまでも専門家や行政の判断にゆだねるしかない。

 しかし、アメリカの電力会社エンロンにはじまって、ホリエモンも村上ファンドもこのたびのサプライムローンも、なにかいかがわしいものという庶民感覚を身につけてしまった。このさき、日本の食糧もエネルギーも自らの手でコントロールできないような事態を招くようなら、あえて目先の利益にこだわらないという選択があってもいいのではないか。

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