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2008年3月13日 (木)

不穏言動調査

内務省警保局不穏言動調査(『近代庶民生活誌』④三一書房より一部抜粋)

★昭和18年9月より19年3月に至る間

○戦争は陛下が勝手にやつてゐるのである。やるなら市民大会でもやつてから始める可きである。勝手にやつたのだから債権を購入する事は出来ぬ(検挙)  (職工 栃木)

○近頃は酒どころじゃない、米もろくに食えぬ様になつたし鍋釜まで売つて戦争をせにやならん様じや日本も負けじや、大体政府のやり方が悪い、無能ばかりじや、天皇陛下は道を歩くにも一人歩きはせず、雨が降つても人に傘をさして貰ふ、こんなものこそ飯を食はんでも良い(検挙)  (労働者 大分)

○こんなに骨を折つて子供を育てゝも大きくなると天皇陛下の子だと言つて持つていかれて仕舞ふものだもの嫌になつて仕舞ふ、子供を育てゝも別に天皇陛下から金を貰ふ訳でないのに大きく育てゝから持つて行くなんてことをするのだもの天皇陛下にだつて罰が当たるよ(検挙)  (無職女 栃木)

○長男を昭和十二年十二月西安にて。次男を昭和十七年五月ソロモン方面にて失ひたる母親、次男戦死の公報に接するや「二児を失ひたるは天皇陛下の為なり」とて畏くも陛下の御肖像及び掛軸を取外し、之を足蹴にす、(検挙)  (戦死者母 秋田)

○詔勅の中に「万邦をして各々其の所を得しめ兆民をして其の堵に安ぜしむ」と天皇陛下は仰せられてゐるに拘らす、支那や米英と戦争する事は無意味であつて巧言麗色となりはせぬか、詔勅には美辞麗句を連ねてあるが世界は相手にしないではないか(検挙)  (会社々長 兵庫)

○道路上に於て新聞紙に謹写掲載しある天皇陛下の御写真を二つ折りとし、之を首に吊し遺骨帰還を模倣する悪戯を為す(検挙)  (国民学校児童 島根)

○名古屋市元新聞記者戦死の公報を受くるや親戚知己、戦死者の友人に宛
    拝啓御無沙汰致し候予て出征中の愚息小尾正事十二月十一日南支広東省沙頭方面に於て所謂名誉の戦死否犬死を致し申候ああ二十四歳の若桜人生の春にも逢す無理に散らされ申候、家庭共は経をあぐる代りに写真を前にして泣いてばかり居り候 今更戦争の大罪悪なることを心より痛感致し候あゝ

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