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2008年2月27日 (水)

大馬鹿外交

     西洋人の気長いのには、実に感心です。
    伊藤サンの外交のように、成功か、不成功
    がじきに分かるのは、あまり感心しない。
    李鴻章の今度の処置などは巧なのか、馬
    鹿なのか、少しもその結果の分からないの
    には、大いに驚いています。大馬鹿でなけ
    れば、大変、上手(うわて)なのでしょう。こ
    れまでの長い経験では、たいてい、日本人
    の目に大馬鹿と見えるのがエライようです。

 以上、『新訂・海舟座談』岩波新書より。明治28年日清戦争が終わり、下関に清の全権大使李鴻章を迎え、日本側、伊藤博文・陸奥宗光との間で講和の談判が行われた。勝海舟のいう長い経験とは、幕末江戸城明け渡しなどを含めた回想であろう。

  李鴻章は、70歳をこえており清王朝の懐刀として知られた有能な政治家である。下関滞在中に壮士からピストルで狙撃され軽傷を負うという事件があった。日本側はこれに狼狽し、当初提示した過酷な条件を緩和するなどの経緯もあった。

 調印された下関条約
一、朝鮮が完全な独立国であることを確認すること。
一、清国は日本に遼東半島と台湾および澎湖島を割譲すること。
一、償金二億両(テール)を七カ年間に支払うこと。
一、清国は欧州諸国とのあいだに存在する条約と同様の日清条約を締結すること。
  また、
  ①新たに沙市・重慶・蘇州。杭州を開港すること。
  ②揚子江の航行権を日本に与えること。
  ③日本国民は清国において各種の製造業に従事できること。

 このうち、遼東半島の割譲は、ロシア、ドイツ、フランスの干渉によって権利放棄させられた。
 
 福田外交で大馬鹿と見えるような外交ができるかどうか。韓国大統領就任式から帰ったあと、日米中韓をめぐりどう立ち回るのか、洞爺湖サミットまでの延命がみえてきて、国際問題でどれだけの力量がふるえるのか。これからのお手並み拝見ということになる。

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渡辺京二著『逝きし世の面影』という本がある。 これは幕末から明治にかけて日本を訪れた異人(欧米人)が、当時の日本および日本人をどのように見ていたのかということを、それらの異人が残した膨大な証言録の中から拾い出し、当時の日本の姿を浮かび上がらせようとした本である。 この本の中で浮かび上がってくるかつての日本の姿は驚くべきもので、 この本に登場してくる異人たちは、皆ではないが、ほとんどの者が当時の日本の「優しい文明」に惹かれている。 異人たちは、自分たちが惹かれたものの本質まで見極め切れてはいない。... [続きを読む]

受信: 2008年2月28日 (木) 10時10分

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