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2007年12月29日 (土)

この一年

 「この一年をふりかえって」というような企画・番組は私の趣味に合わない。ふつうなら考えもしないのだが、今年だけは例外である。それは、やはり7月に行われた参院選の結果である。安倍内閣打倒は、ブログ管理人(当時は「反戦老年委員会」)の悲願だったからである。

 同ブログでは05年4月、中国における反日デモ発生に関する記事を最初に、日本の右傾化、戦前回帰の傾向に警鐘を鳴らす(といっても、どれほどの人に聞こえるわけではないが)つもりで、ほとんど毎日記事を書いた。

 タイトルのつけ方を見てわかるとおり、明らかに目的意識をもって出発したブログではあるが、昨年末から今年にかけて、自民党の無定見な改憲指向、米軍再編にともなう日米安保の変容などに、かつてない危機感を抱いた。

 その危機感の中には、対抗すべき野党第一党の民主党が、首相の選挙に向けた政策のトップに掲げた「改憲」に明確な対案を示さず、改憲阻止勢力となるべき参院3分の1以上の当選者が確保できるかどうかが甚だ心許ない状況だったことも含まれる。ブログだけではなく、野党民主党、社民党には質問や、意見、提案などの手紙をだして訴えた。特に社民党の某議員には、メールなどではなく私信の形で懇願したが完全に無視された。

 選挙の結果は、民主党の圧勝で終わった。しかし、ブログには「護憲派の敗北」という題の記事を書いた。「反戦な家づくり」さんこご尽力によるアンケートその他のアンケートデータなどを分析し、9条擁護を掲げる当選者がふえていないことを指摘した。これは、ブログ開設以来の反響を得たと自負しているが、念のためその部分を抜粋しておく。

       参院選の結果、アベ自民党の凋落を喜ん
        でいる向きは多いと思う。ご同慶の至りと言
    いたいところだが、わが委員会としては「護
    憲派の敗北」と評価せざるを得ない。その
    理由は、護憲を正面にかかげた社民党・共
    産党が改選議席を確保できず、9条ネットも
    泡沫扱いの票しかとれなかったことである。

          それに加えて、民主党(推薦を含む)は、
    わが委員会のカウントによると9条護持、
    集団的自衛権不可とするハト派議員39人
    を当選させた一方、安倍一派なみのタカ
    派議員9名が当選した。態度不明者も9
    名いるが、ハト派当選者は7割を切り、野
    党、そして公明党まで含め9条擁護派議
    員をふやしたことになっていないからであ
    る。

 しかし、9月に突然首相辞任の怪挙に出、自民党総裁選で良識派と目される福田氏が当選、安倍路線承継を目論んだ麻生氏が敗退して、与党の空気が一変した。この状態が続き戦後をふくめて公正な歴史認識が定着すれば、自民ばり改憲は一旦お蔵入りせざるを得ないと見たのである。

 そこで、年初来の臨戦態勢を解き「反戦老年委員会」に一応の決着を着ける意味もあって、「反戦塾」と名を変え、プロバイダーも変更した。こういうと一応もっともらしいが、他の同種ブログと同様に攻撃目標を見失い、一種の虚脱感があったことも告白しておこう。

 ともあれ、この変更によりバックナンバー検索が不可能になり、来訪された皆様にご迷惑をかけていることをお詫びしたい。ここで、変更以来2カ月を経過したが今後は肩の荷をおろし、フリーハンドを得たつもりでこれからもがんばりたい。

 それにしては変わっていないじゃないか、といわれそうだが、来年は安倍色復活を封じ込めるため、改憲反対という受け身のものではなく、安保見直し、平和貢献と自衛隊活用、軍縮先行、アジア重視といった前向き攻撃的戦略を野党が持つよう主張することかな、と思っている。 

 

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エッセイ」カテゴリの記事

コメント

こんばんは、
>平和貢献と自衛隊活用、軍縮先行、アジア重視・・前向き攻撃的戦略を野党が持つよう主張
大楽しみですね。
福田首相の訪中、成功のようで、その分「大連立」圧力、財界中心に高まりつつあるかなと思ってます。
それじゃあ野合やということを明かにするログを僕も書きたいんですが、なかなかすっきり行かなくって・・。取り合えず色んな人的・政策的つながり拾い集めています。結構どっちにもつけず、無所属って方もいるようです。なんでやろう?とか。社共は相変わらず穿り合ってるようだし・・。
来年は大きく動くでしょうね。出来れば好い方に。
では、良いお年を。
来年もよろしくお願いいたします。

投稿: 三介 | 2007年12月29日 (土) 18時22分

こんにちは。トラックバックが通らないかもしれないので、年末のご挨拶です。来年も宜しくお願いいたします。

投稿: 散策 | 2007年12月30日 (日) 11時17分

 こんにちは。どうもappブログには、私の方からのTBが通らないようです。
 年末の総括記事を書きました。ご覧ください。
http://heiwawomamorou.seesaa.net/article/75442361.html

 では、よいお年を。

投稿: 眠り猫 | 2007年12月30日 (日) 11時37分

三介 さま
散策 さま
眠り猫 さま

 年内、お世話になりました。
正月は安倍先生の健康を祝して乾杯しましょう。(神戸製鋼が気になるけど・・・)

投稿: ましま | 2007年12月30日 (日) 15時48分

 今年は、参院選で自民党が歴史的敗北を喫し、おかげで安倍内閣は辞職に追い込まれました・・・。
 民主党の躍進は、政治が庶民にとって好ましい方向に向かうのかどうか・・・? 今のところは、【ねじれ国会】の状況で双方とも打開策なく、期待されていた(??)はずのその民主党自身も、大連立騒ぎで党首が辞める辞めないのドタバタの大騒ぎ・・・・・。結局、政策論争ではなく、ただの権力闘争のようにも思えてきました・・・。
 憲法問題はとりあえず”宙に浮いた”状態となっていますが、民主党や公明党にも改憲に前向きな考えを持つ議員がいることですし、確かに予断を許さない状況には変わりありません・・・。 
 まぁ~来年はいい年になることを願いたいものです・・・。

投稿: 棘入り《妄言録》!  | 2007年12月30日 (日) 17時53分

棘入り《妄言禄》 さま

水戸から転勤されたんでしたっけ。あちらの方の政治家は今年は厄年だったようですね。
来年はガラガラポンがあるのかどうか。TVでは巨人戦より政治ワイドショウの方が視聴率がたかいとか。いいのやら悪いのやら。
来年もよろしく。

投稿: ましま | 2007年12月30日 (日) 19時45分

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