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2007年11月20日 (火)

懲りないアメリカ

 前回のエントリーの最後に、「米国議会やマスコミなどが、かつて同国がイランのパーレビ国王に肩入れした失敗した経験から何も学んでいない」という対テロ戦争政策への批判があることをを紹介した。読み返してみて、これだけでは不十分な気がしたので、備忘録がわりに今アメリカと最も厳しく対立しているイランについて追記しておきたい。

 イランはイラクのメソポタミアと共に世界の最も古い文明が栄えたところである。古代はペルシャとして栄え、その文化は唐を経て日本にまで影響を及ぼした。民族はイラクではエジプトなどと同じセム語族が多いのに対し、イランは、インド・ヨーロッパ語族のアーリア民族で異なる。

 双方ともイスラム教国で隣り合っているが、イランはシーア派が圧倒的に強く、イラクはスンニ派と混在している。かつてはスンニ派のフセインが政治的主導権を握っていたが、現在は人口比の多いシーア派が優勢である。また、両国は世界で屈指の産油国であり、周辺諸国の中では近代化も進んでいた。

 イランの現代史の簡単なおさらいをしておこう。
 1926年からずーっと王政が続くが石油利権は英国がにぎる。1951年モサディク首相が石油国有化宣言を行い、世界に波紋を投げかける。翌年クーデターでモサディクを倒し国王復帰。その後アメリカやイスラエルの影響が強まる。

 1963に宗教指導者ホメイニ師を国外追放、国王に権力が集まる。1977年、反国王の学生デモが広がる中で米国カーター大統領が国王と連携を深める。翌年にかけてデモやストが続発し、暴動も発生。米国はひきつづき国王を支持。

 1979年、パーレビ国王が出国、ホメイニ師が帰国してイラン革命となるが混乱は続き、11月4日に学生が米大使館を占拠する。途中救出強行作戦を立てるが失敗、444日後、米が内政不干渉を誓約して全員解放が実現する。

 この間、イラン、イラクが国境問題などを理由に本格的な戦闘を開始した。アメリカは憎きホメイニのイランを倒すため、今回のイラク侵攻で最大目標だったサダム・フセイン大統領をかげで支援していたのである。 
 
 このように、アメリカが独裁者に武器や資金を援助して反対勢力を駆逐しようとしたことは一度や二度ではない。昨19日付のニューヨーク・タイムズはトップニュースで、パキスタン国境近くにいる民兵組織に装備を直接援助など3億5000万ドルを提供し、タリバンやアルカイダにあたらせると伝えた。

 多くの優秀な専門スタッフを抱えているはずのアメリカ、平和日本と同盟する友好国アメリカが、どうしてこういった過去の過ちに懲りず、いつも同じ轍を踏むのだろうか。どうしてもわからない。

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