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2007年10月11日 (木)

続・小沢原理主義

 前々回のエントリーの補足です。小沢代表は昨年末に発表した「政権政策の基本方針」を以てアフガンのISAF参加が党の方針として決定済みだといっています(『世界』11月号)。また、党内にいろいろ異論のあることについて「党の方針に従えない人は出ていってほしい」とまで言っています。

 これは、かつての小泉首相以上の独裁者的な発言ではないでしょうか。民主党内の反対者は左右双方に及ぶと思います。国民の支持もうけておらず、このままかたくなな姿勢をつづければ、出て行かざるを得ないのは代表の方になるかも知れません。

 ご参考までに、私が昨年同党に宛てた下記の質問書の内容をご覧にいれます。なお、これは完全に黙殺され、「着いた、見た」という返事さえありませんでした。

【民主党への質問事項(06/12/22付)】
1.安倍首相は任期中に改憲を実現するといっています。「政権政策の基本方針」マグナカルタ(以下「同方針」という)を拝見する限り、選出参院議員の任期中は、第9条に関する改憲をしないと読みとれますが、それなら憲法問題が最大の争点になるはずなのに、明記されていないのはなぜですか。

2.憲法前文の「国際社会において、名誉ある地位」というのが国連憲章への協力を指すことは認めます。しかし国連憲章の精神は、ご高承のとおり、あくまでも平和の構築と維持であって、軍事力の行使ではありません。国連憲章第42条への積極参加が、名誉ある地位獲得であるという解釈は、憲法の曲解になりませんか。

3.現在の自衛隊は、専守防衛の装備と配置で構成されています。国連憲章第42条に参加するためには、実戦参加の装備と配置が必要になると思います。防衛省や自衛隊でこの双方が任務となると、外見的には現在以上に憲法9条を形骸化することになります。二重基準でなくする方法はありますか。

4.「我が国の主体的判断と民主的統制」というのは、具体的な基準を定める立法が必要だと思いますが、参院選までにその骨子を提示する意図はありますか。もしその構想があるなら教えてください。

 もう一つ付け足しておきます。小沢代表が主張するように、テロ対策特措法は、アメリカの自衛のための戦争に荷担することになり、集団的自衛権を行使できないわが国にとって違法なものである――という主張は、やぶへびになりませんか。

 仮に当時はそうであっても、その後この「不朽の自由作戦(OEF)」は、国連の1746決議(07/03/23)などで追認されていることから、小沢代表のいう「積極的参加」をしてもいいことになります。この主張が、与党の用意する新法にどう対抗できるのかさっぱりわかりません。

 昔あった1学説の法理論に固執し、世界情勢の変化を無視するするだけでは、参議院の数の力を誇示できたにしても、国民に対して納得のいく説明にはならないと思うのですが。

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コメント

今晩は。ましま さん。
>出て行かざるを得ないのは代表の方になるかも
気になったので、色々とネット上検索してたら、
中川前幹事長のブログに。
それを読むと、確かに中川氏も『政局』と観て高みの見物気分ですね。
でもどうでしょう?
森田実氏が連載していた記事。「渡邊良明氏の『小沢一郎論』」
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/WA21.HTML
によると、
「櫻井よしこ女史はじめ多くの識者が“中国脅威論”を力説」しかし「きわめてナイーブ(無知)だと思う。実際はアメリカも、中国と同等か、それ以上に日本にとって“脅威”・・。その点・・では、櫻井女史よりウォルフレン氏の方がはるかに深く、かつ優れている。」
小沢氏が、本気で対アメリカを訴えているのか、どうか?
それが何故「今」なのか?
護憲派派にとってこそ、正念場では?

投稿: 三介 | 2007年10月13日 (土) 18時57分

三介 さま
小沢氏が政治の荒波を巨岩のように受けて立つ思念・信念の人か、
そうではなく。荒波を信念に似せたボードを巧みにあやつる政治遊泳術にたけた人か。
この見分け方はベテラン記者も評論家も苦労しているようです。
私は後者の方だと思っていましたが、最近の彼の言動はどうも計算があわない。
この点、軍配は福田さんの安定感の方にあがる可能性があります。 

投稿: ましま | 2007年10月13日 (土) 20時06分

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