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2007年10月 7日 (日)

テロとの戦い

 「テロとの戦い」、この言葉はアメリカはブッシュのおはこだが、日本の政府もよく使う。個人の権利を制限し、日米同盟を強調し、自衛隊の行動と予算計上を合理化するための殺し文句である。9.11で飛行機を乗っ取り、乗客を巻き込んで目標にした建造物にぶつけ、多くの罪のない人を殺した。

 その犯人をとらえて罰する。これは当たり前である。だけど実行犯はすべて死んだ。すると、首謀者、あるいは未遂犯の検挙が目的で、これが戦うべきテロの実像だろうか。仮にそうだとすればこれは警察の仕事で、軍隊がでる幕ではない。

 しかしアメリカは、首謀者・ウサマビンラディンをかくまっているということで、軍隊を使ってアフガニスタン国のタリバン政権を攻撃した。すこし苦しいが「自衛のため」だという。そのタリバン政権が崩壊したのに、ウサマビンラディンは捕まらないまま6年が過ぎた。外国軍隊はそのまま、アフガンに平和はよみがえらない。

 その間にアメリカの勘違いでイラク国に戦火がおよび、フセイン政権を倒したものの、ここでも撤収ができず軍隊の増派までしている。その軍事行動による犠牲者はすでにテロ犠牲者の何十倍にも達した。「テロとの戦い」とは、そして膨大な近代兵器を駆使して戦う相手とは一体何なんだろう。

テロ テロル・テロリズムの略
テロリスト【terrorist】テロリズムを奉ずる人
テロリズム【terrorism】①暴力或いはその脅威に訴える傾向。暴力主義。テロ。②恐怖政治(以上『広辞苑4版』)
テロル〔恐怖の意〕あらゆる暴力的手段を行使し、またその脅威に訴えることによって、政治的に対立するものを威嚇(いかく)すること。テロ。(『大辞林 2版』)

 結局、今の「テロとの戦い」のテロには抽象的な意味しかない。つまり軍隊を投入すべき対象はどこにも存在しない。そもそも、軍隊とは相手の国家を想定して成り立つものである。アメリカの「テロ支援国家」の指定は、その対象を明確化するためものである。

 日本におけるテロ特措法など議論に欠けているのは、国連憲章であろうと、日本国憲法であろうと「国権の発動としての軍事行動」などというように、国または国家集団を規定したもので、幻のような「テロとの戦い」など全く想定していないという事実である。こうなると、すべてが違法な軍事行動であるといってもよさそうである。

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コメント

政府に対して、テロとは何か?テロとの戦いとは具体的に何なのか?テロとの戦いはいつ終わるのか?を質問する事は有意義で有ると考えるのですが、いかがでしょう。

投稿: カーク | 2007年10月 7日 (日) 19時40分

カークさま
そのとおりだと思うのです。だけど的確に質問できる人(政党)が果たしてあるのやらどうやら。心許ないのです。また、その素質があっても党議党略にしばられて自由に発言できないということかな。
公聴会などが的確に機能するか、参議院が本来あるべき姿になれるかどうかでしょうね。

投稿: ましま | 2007年10月 7日 (日) 20時30分

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