« EUを知る 1 | トップページ | EUを知る 3 »

2007年9月 3日 (月)

EUを知る 2

 EU加盟27カ国首脳は昨25日、ベルリンで欧州統合の原点となったローマ条約調印50周年を祝い、結束を再確認する「ベルリン宣言」を採択した。今回は、もうひとつの組織で、最近麻生外相などが接触を深めつつある軍事同盟・NATO(北大西洋条約機構)をからめたクイズを出してみたい。(Yes,Noで答えてください)。

 ① ローマ条約が契機となり、集団的自衛権をうたった相互防衛機構・NATOが誕生した。
 ② NATOの調印式は、本部のあるベルギーの首都・ブリュッセルで行われた。
 ③ トルコはEU同様、北大西洋から遠く欧州と見なされないのでNATO加盟を許されていない。
 ④ ベルギーに本拠を置く欧州連合軍総司令部の総司令官は、各国軍持ち回りで任命される。

 NATO創設50周年首脳会議は、1999年4月、ワシントンで行われた。折からNATO初の軍事行動てあるコソポ紛争が長期化し、連日連夜のようにNATO軍によるユーゴ空爆が続行されている最中であった。

 前述からわかるとおり、EUの前身発足より8年も早い1949年、アメリカの主導でワシントンの国務省講堂に12カ国(米国、カナダ、英国、フランス、イタリア、ポルトガル、デンマーク、ノルウェー、アイスランド、ベネルクス三国)を集めて条約調印したものである。さらにそのあと、ソ連封じ込め作戦として1952年ギリシアとトルコの加盟を実現させ、1955年に再軍備が認められた西独も加盟した。

 人事については、「米国人が、NATOの“征服組”のトップの欧州連合軍総司令官(SACEUR)のポストにつく不文律になっている見返りに、事務総長は欧州同盟国の少なくとも外相か国防相経験者というのが不文律」とされている。(谷口長世『NATO』岩波新書)

 以上のように、答えはすべて「No」である。わが委員会も関心を持たなければ正解率ゼロだったかも知れない。EUによる平和維持機能との関連で、イギリスを含む欧州各国は、冷戦後のNATOのありかたを大きく見直す気運にある。ここでもわが国がアメリカのメッセンジャー以上の意見を持てるのか、はなはだ心もとないといわざるを得ない。(2007-03-26「反戦老年委員会」より再録)

|

« EUを知る 1 | トップページ | EUを知る 3 »

東アジア共同体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/468248/20510514

この記事へのトラックバック一覧です: EUを知る 2:

« EUを知る 1 | トップページ | EUを知る 3 »