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2006年3月 1日 (水)

前原民主の落日

[反戦老年委員会復刻版]

仮想委員会番外飲み会

*平 昨日の民主党永田議員の会見、見たかい?。印象はどうだった?。

*停 深々としたお辞儀の繰り返しと、ガセネタ否定。それだけだね。マスコミの評判も最悪といっていい。

*硬 入院してからこれまでの態度、選挙民から付託を受けた国民の代表だという立場が完全に抜け落ちている。個人的な感情と党員という立場だけだ。

*乙 最初から予想はしていたが、これほどだとは思わなかったね。野田国対委員長が50点、鳩山幹事長40点、前原代表、永田議員は零点かマイナスだね。疑惑追求はこれで完全に足をすくわれ、情報処理やその活用で自民党に完全に水をあけられた。前原体制の軽さだけが際だっている。

*硬 前原代表といえば、この前「中国は現実的な脅威」といったようなことを外国で発言しちゃった。麻生なども怪しいけど、しっぽをつかまれないように役人がカバーしている。あまりにもの軽率発言に自民党の中からでさえ批判の声がでている。当委員会のレベル以下じゃないか。</li>

*乙 軍事オタクだというからまるっきり無知ではないと思うが、なにか小泉のまねをして、防衛、改憲ではまとまらない党内を、自分の意見を突出させて一点突破をはかろうとしている、という考えのようだ。

*停 そりゃあ無理だよ。解散権があって権力やポストを握っている総理だからこそ強引で冷酷な手も使えるが、永田議員と同じ「思いこみ」で事態が動くと信じているようでは、こりゃあますます相手にされなくなる。9月まで持つのかねえ。

*平 まあ無理だろうな。小沢、菅いずれも墜落する飛行機と運命をともにする気はない。もうずーと半身の構えで充電中だ。野田と鳩山も墜落前に落下傘で飛びおりる準備ができている。

*乙 自民党も、武部が告訴するとかわめいているが、本心はこのまま双方引き分けでおさめたいのがみえみえ。懲罰動議とか、議員辞職で幕引きだろう。国民にはすっきりしないが、政府はなにか別のことに国民の関心を振り向けることを考えるよ。さしあたり、イラクの撤退とか、北朝鮮とか。

*硬 野党の覚悟ひとつでいつ政界再編があってもいい状況があるけど、小泉以外に政局を動かすエネルギーを持った政治家がいない、というのも困ったものだ。お~い。お酒っ。

2006年3月20日

脅威論 2

仮想定例委員会

*丙 前回の続きだが、ザッとおさらいをしておこう。脅威には潜在的脅威と直接的な脅威があり、区別して考えなくてはならない、ということ。冷戦(共産主義への恐怖)や、新たな植民地侵略などは既に過去のものとなっており、これを前提とした想定は非現実的であること。さらに、日本は海に囲まれており、宗教、民族その他の理由による侵攻も考えられないなど、恵まれた環境にあるを話した。

*停 これとは別に9.11以降顕著になった「対テロ戦争」がある。ほかにパレスチナ紛争、ロシアや東南アジアなどにあるムスリムがらみの紛争、さらに独立志向の内戦やアフリカなどで起こる民族抗争などがあるが、これらを一般的な「戦争の脅威」として論ずるには、ちょっと無理な面があるようだね。

*乙 アメリカのブッシュ政権が、まさにそのジレンマのまっただ中にいる。ウサーマ・ビン・ラーディンをかくまったアフガニスタンのタリバーン勢力に、近代兵器で攻撃をかけるとこまでは、まだ国民国家の戦争に似た形があった。しかし肝心のテロの親玉がつかまらないので、矛先を変えイラクに突っこんだ。口実としてガセネタが使われたけど、これは戦争とはいえないね。単なる破壊活動だ。

*硬 かといって、引くに引けないから、テロとの戦争に勝利するための正義とか愛国心とか、聞き飽きたせりふで演説し続けなければならない。アメリカもベトナムの二の舞を心配する時期にさしかかってると思うよ。

*平 さて、問題は日本への脅威だ。前回は中国からの直接的脅威はない、としたが「今のところ」というかっこつきだから、「潜在的」にはあるということになるのかねえ。

*停 前回アメリカが最大の潜在的脅威という話もでたが、極論すれば外国は全部潜在的な脅威だ。

*乙 まさにかつてのヨーロッパがそうだ。土地を接しあって攻めたり攻められたり、いつもどこかで殺戮や侵犯が繰り返された。それが第二次大戦後はEUという形に発展させ、すこしずつ垣根を取り払っていった。だから例えばドイツとフランスは宿敵ではなくなり、それ以外もEU内部では相互に脅威の対象という関係は解消したんじゃあないか。ただ軍事的には、冷戦時に続いてアメリカが加わったNATOの形のままで微妙な点は残るがね。

*平 そうかあ、そこが日米安保と違うところだ。隣近所はみんなお仲間なのだ。いまどき、反日だ、反中だなど低レベルのことで騒いでいる場合じゃあないっていうことに気がつかなければいけないということか。次回はもっと具体的な日本の対応を考えたいね。

2006年3月8日

家庭菜園

 わが菜園の特産品は「とう菜」である。「とう」はとうが立つの「とう」、本ブログ指定席に坐す狸便乱亭の好事家・tani様は、「蕗の薹」(ふきの「とう」)で天下の銘酒を嗜まれる。

 早い話が「菜の花」であるが、そんじょそこらの・・・ではなく、一名「新潟菜」「三月菜」ともいい、親指ほどの太さの薹をぽきんぽきんと折って、おひたし(江戸弁で「おしたし」)、塩漬け、サラダなどにする。グリーンアスパラの和風版のようだが、かすかな苦みがあって風味をます。

 今頃から1か月ほどが収穫期なのだが、今年はやや遅れている。毎年、新潟にいた娘から種を送ってもらっていたが、他県に転出したので入手先を探していたところ、トーホクという種苗会社にあることがわかった。そこで、地元農協に頼み、たった1袋だがとりよせてもらった。

 今頃はブロッコリーも、げんこつのような花蕾を収穫したあとにわき芽のような小玉が沢山つく。これも柔らかく食べやすいので近所に配っても好評だ。いずれもスーパー、八百屋では売っていないところが自慢の種というわけ。

 ところが、このところどうも作物に元気がない。葉の先が欠けて茶色になる現象だ。霜のせいかな、と思ったがどうも鳥につつかれるせいらしい。犯鳥を目撃したわけではないが、最近かすみとかネットで畑を覆っているのを多く見かけるようになったのはそのせいか?。

 カラスかキジバトかムクドリかなにか知らないが、かつてはこんなことはなかった。野生の猿だけでなく、野生動物の人間に対する総攻撃が始まったのだろうか。都市化と過度な鳥獣保護が生態系を狂わしているのだろう。

2006年3月9日

脅威論 3

仮想定例委員会

*平 今日は提案のあった、アメリカと中国がそれぞれ何を以て脅威と感ずるか、について話し合ってみたいと思う。まずアメリカから。

*停 冷戦後は「脅威」ってないんじゃない。昔、キューバがソ連のミサイルを配備するとかしたとかで騒ぎになったけど。

*乙 だからこそ、テロリストが最大の「脅威」という国是になったわけだ。なにしろアメリカの富を象徴する高層ビルと国防総省がもろに爆破されたということは、鼻っ柱に一撃を食らったのと同じだ。何がどうあろうと、相手を気絶するまで叩きのめさなくてはならない。これがアメリカ流だ。

*硬 ところが人違いでイラクのフセインを叩きのめしちゃった。だいたい何国人と特定できないテロリストのかわりに「テロ支援国家」を勝手に決めて、最新式近代兵器で攻めまくるというのはどうだろう。見えない蜂の巣にマシンガンを撃ちまくってるようなものだ。

*平 テロの脅威に対しては、世界一の軍事力をしても抑止力にならないということでしょ。相手が国民国家という前提では通用しない「新たな戦争」に決め手を持たない、ということだ。

*停 アメリカは果たしてこの戦いに勝てるのか。また脅威はいつなくなるのだろう?。

*乙 まず最初の問題だが、非常に悲観的だ。屈辱的な撤退で事実上敗北宣言をするか、新たな「敵国」を設けて「テロとの戦い」を果てしなく続行するかのどちらかだろう。たとえ、ビン・ラーディン1人をつかまえて殺したところで勝利とはいえないし、これだけ多くの時間と費用を費やし2000余人の戦死者をだしても、それに見合う石油利権など入ってくるわけがない。勝利の姿が描けないのだ。

*停 そんなにテロは続くかねえ。なんでイスラム原理主義はアメリカを敵視するんだろう。

*乙 なにかがきっかけでテロが終息に向かうことは、あり得るだろう。しかしここへ来てアメリカは結果的にムスリムを究極的な敵であるかのような状況に追い込んでしまったのだ。アメリカご推薦の民主的な選挙の結果がイラクではシーア派、パレスチナではハマスとアメリカには手強い強行派が圧勝してしまった。そもそも中東ではアメリカは全然信用されていない。

*硬 アフガニスタンがソ連寄り政権だった頃、ビン・ラーディンなどを影で支援していたこととか。

*乙 そう、イラン・イラク戦争ではイラクのフセインを公然と支持していたしね。それが終わると湾岸戦争でイラク攻撃だ。その際、イラク国内の反フセイン派を扇動して反旗をひるがえさせた。しかし政府軍に追い散らされ、サウジに難民として逃げ込んだ。それらは亡命も認められず砂漠の真ん中に放置されたままだ。

*停 イラク北部のクルド族にもあったんだよねえ。CIAに協力を求められて反政府活動をしたのに亡命先からイラクに追い返したりテロ容疑者として検挙するなど、味方を平気で裏切った。

*乙 まあ、いろいろあるけど、根っこはパレスチナだ。ムスリムはアメリカがイスラエルというかユダヤに肩入れしているしていることを疑わない。ヨルダン川西岸の占拠だとかイランとイスラエルの核保有に対するダブルスタンダードだとか、そう思われても仕方がないことが多すぎる。

   本稿については、必要に応じ次の記事も参考にしてください。

(2006/02)「先制攻撃」「アメリカの誤算」「ユニラテラリズム」「脅威論1」
(2006/03)「脅威論 2」

2006年3月10日

テロ房総を襲う

 7日、千葉県富浦の岬に国籍不明のテロリストが上陸した(千葉でテロ攻撃訓練、小学生が初参加=読売オンライン。この訓練に小学生125人を含む住民、武装した自衛隊員、警察、海上保安庁など約400人が参加している。

 本委員会は、昨日のエントリー「脅威論 3」で、テロを国家最大の「脅威」に位置づけているのはアメリカであり日本でないことを指摘した。日米安保でアメリカと共通する軍事目標を立て、イラクに自衛隊を派遣し、「国民保護法」など作って、あたかもアメリカの一州であるかのようにしむけているのが政府与党だ。当のアメリカはもとより、児童をまきこんでこんな訓練を実施している国が他にあるのだろうか。<br /> さすがに、このばかげた訓練を中止するよう、社民党県連などが事前に知事に申し入れていた。ところが昨9日の県議会で、堂本暁子知事は、「防衛は国の話」と前置きしたうえで「(テロリスト上陸など)細かくは認識していなかった。テロは起きてほしくないが、備える訓練は大事」と述べた。(10日「毎日新聞」地方版)

 こんな見識のない国政に対するノンセンスな発言がよくできたものだ。もともと女史の資質には疑問を持っていたが、マスコミ出身で国会議員だっただけに愕然とする。1989年に社会党から立候補し参議院議員となったが、自らのホームページや公的な履歴には「社会党」出身であることをかくしている(「さきがけ」移籍以後は党名を明記)のは、一種の履歴詐称ではないか。

 千葉県知事には、勝手連など市民の支持を受けて当選したが、結局は仮面をかぶった権力亡者にすぎなかったようだ。本委員会にしては過激発言となったが、小学生の孫を持つ身になれば看過できない問題なのだ。

2006年3月11日

千年王国説

 アメリカにとっての「脅威」は「テロ」であり、その根源をなすものはパレスチナ問題であるとした前々回の記事「脅威論 3」の補足である。以下の引用は米英にとって、ユダヤが宗教上特別な意味を持つとした解説の一部である。(板垣雄三編『「対テロ戦争」とイスラム世界』岩波新書 
 
パレスチナ現代史を振り返ると、周知のとおり、イギリスによるユダヤ人のためのナショナル・ホームの建設に賛成したパルフォア宣言(1917年11月)、そして30年後の国連パレスチナ分割決議案あるいは国連総会決議181号(1947年11月)という、植民地大国と国際社会による約束としてパレスチナにおけるユダヤ人国家の建設が実現していった。

 パレスチナに以前から住んでいた人々は「非ユダヤ人」という消去法的な呼称でよばれることによって、その存在は抹消された。つまりパレスチナ人たちはパレスチナの運命を決める主体ではなくなっていたのである。(中略)

 イギリスとパレスチナの精神的なつながりは、直接的には19世紀前半に遡る。1830年代にイギリスが地中海岸の港町ヤーファー(英語名ジャッファ)、そして1838年にエルサレムに最初のイギリス人領事を派遣して衛領事館を設立したことが発端であった。

 なぜイギリスはパレスチナに領事館を設立したか。それは、パレスチナのユダヤ教徒を保護するためであった。イギリスがユダヤ教徒を保護しなければならなかったのは、フランスがカトリック教徒、ロシアがギリシア正教徒をプロテジェ(被保護民)として保護したのに対抗して、プロテスタントの英国教会であるイギリスには聖地に権益などのつながりがなかったので、ユダヤ教徒に関心を持ったのである。

 それとあいまって、17世紀イギリスのピューリタン革命期に生まれた終末論が「ユダヤ人の復興」という神学的な考え方を生み出した。その終末論によれば、ユダヤ人が約束の地で祖国を建設することが、キリスト者の千年王国を樹立することの前提となる。

 この千年王国説は、プロテスタントの福音主義者、つまり福音書を字義どおり厳密に解釈し、異説との妥協を許さない「キリスト教原理主義」者が信奉している。その予言どおりであれば、まずイスラエルの建国が実現し、次いで千年王国の時代を迎えるということになる。

 それが国家の政策を規定しているとは考えられないが、ブッシュがこういった心情を持つ宗教団体を支持基盤に持っていることは、広く知られている。また、テロリストの温床のようにいわれている「イスラム原理主義」というのは本来存在せず、キリスト教原理主義から転用した言葉である。いずれにしても、欧米人の深層心理はともかく、遙か昔に人類が克服したはずの宗教戦争に似た状況に追い込むことだけは避けてほしいものだ。

2006年3月12日

脅威論4

仮想定例委員

*平 アメリカにとっては何が最大の脅威かといえば、「テロ」だという結論を得たので、次ぎに中国を見ることにしよう。

*乙 その前に、アメリカの中東政策の失敗がだんだん表面化しそうになってきたね。ベトナム戦争で屈辱を味わったアメリカがその戦後処理をどうしたか、これは大いに研究しておく必要がある。特に1980年に就任したレーガンの頃から、戦争の大義を否定しその失敗を明らかにしようとする左派陣営に対し、ユダヤ系リベラル雑誌「コメンタリー」誌に集まった新保守主義者(ネオ・コンサーヴアティブ)達が、傷口を早くいやしたい大統領と利害が一致し、勢力をのばした(西崎文子『アメリカ外交とは何か』岩波新書)ことに注意しておきたい。

*停 今のネオ・コンというのもこの頃が始まりなのかね。

*乙 いや、よくわからない。そういった現代史の分析は、本委員会の手に負えるところでないが、ちょうどその頃、日本では、鈴木善幸内閣の閣僚が終戦記念日にそろって靖国参拝をしたり、教科書で侵略を「進出」と書き直すなどの問題がでてきた。敗戦の屈辱をくつがうそうという傾向が、日米に共通した現象として現れた点が研究の課題だね。

*平 さて、本題にもどって中国にとっての脅威とは何だろう。

*硬 かつてはソ連がありインドだったこともあった。今はやはりアメリカかねえ。

*乙 というより、内部の独立の動きだろ。台湾とかチベットとか西域のイスラム教徒とか。台湾は微妙だけど中国はあくまでも国内という原則をくずしていない。パンダを送るとかオリンピック聖火ランナーを走らせるとかを計画し、独立阻止にあらゆる手をつくしている。その意味で台湾の外側の太平洋も中国の防衛権圏に入ると思ってるのかも知れない。台湾の存在をいつも考えておく必要がある。

*硬 前にもいったことがあるが、台湾問題が平和解決しない限り、アメリカと日本を潜在的脅威と考える続けるだろうね。その意味で、先の戦争への反省を、日本がないがしろにするような動きを見せると、敏感に反応する。まだ、アメリカの方が信用できると思っているのかも知れないよ。

*停 06年度の国防費予算が4兆1100億円、89年以来2けたの伸びが続いている。だけどこれには兵器購入費や研究費などが入ってなくて、実際には2、3倍あるといわれているねえ。発表された金額が主に人件費じゃあインフレもあるし、たいして驚くような伸びではない。中国でも、日本に比べて低いレベルといっている。日本政府が「懸念」だといっているのは、主に不透明性のことだろうねえ。

*平 中国も気にしていて、近く米軍との交流を開始するような話もあるそうだ。民主党の前原代表のように「現実的脅威」などといっているようじゃ、このまんま日本だけ置いていかれるだけだよ。とにかくお互いが忌憚なく話せるような状態じゃあないものなあ。

*乙 中国にアメリカに対抗するだけの軍備を持とうという気はないだろうしできない。ただ東アジアの盟主的な存在になりたい、という野心はあるんじゃない。そのためには単に力で脅迫するだけではだめで、覇道より王道を選ばなければならない、というのが中国の伝統的文化だと思いたいね。

*硬 いやに楽観的だが、東シナ海のガス田問題も外交交渉で解決する構えといえるのかな。

*乙 その通り。ただ今までの日本の外交ではダメだね。ここは、アメリカの威を借りるということでなく、日本の国益を押し通す一途さ、これが相手に対する国交上の礼儀というものだ。

*平 私は最近、スターリンの評価が高まってきているというプーチン・ロシアの方が脅威だと思うんだけど、国内でそんな意見はあまり見えないねえ。結局「脅威」というのは、その時々の政治的事情で人為的に作り上げていくものだ、という気がしてきた。

2006年3月13日

脅威論 5

仮想定例委員会

*停 昨日(12日)、オランダのハーグ国際法廷で、旧ユーゴ大統領・ミロシェビッチが亡くなったわね。死因がはっきりしないというけど、なにかうっとうしい感じがするのよねえ。

*平 ユーゴはこのブログで記事にしたこともある。ナチスのユダヤ人虐殺やカンボジアのポルポトなどジェノサイド(大量虐殺)も、戦争の脅威として取り上げなければならない問題ではあるが、今回は省略して「核の脅威」を考えよう。

*乙 いきなり暴言をはくようだが、別に気が狂ったわけじゃないよ。まじめに考えてほしいんだ。核拡散防止というのが、イランや北朝鮮をめぐって話題になっている。俺は逆に原爆作れる国はどんどん作ったらいいと思っているんだ。「どうぞお好きなように」ってね。

*一同 えー~っ!。

*硬 テロリストの手に渡るとか。北朝鮮が核弾頭を持ってしまうとか。ちょっと問題発言じゃない?。

*乙 自爆テロに原爆を背負ってくる奴はいないだろう。どの国だって原爆を作っても使えないんだ。最初に開発したアメリカが広島、長崎で使っただけで、あとソ連、英、仏、中国と核拡散したけど一度も使われたことがない。さらに、カシミール問題を抱えていたインドとパキスタンが他国の憂慮をよそに両方とも作っちゃった。お互いにそれを使うどころか、最近はだんだん仲がよくなってきた。

 大都市が一発で吹っ飛んじゃうような、いわゆる戦略核だね。使っちゃったらその報復も簡単にされちゃうことがわかった。「国どころか世界を台無しにするようなことは意味ないね」、という暗黙の了解のもとで、1973年に米ソ間の協定ができた。

*平 ブレジネフがアメリカへ行って調印した。ニクソンの時かね。

*乙 それより前の1964年、中国が初めて核爆発実験に成功した時、「中国は世界から核兵器を無くすことを強く念願するが故に自ら核兵器を持つことに踏みきった。あなた方も核兵器を世界からなくそうと思うなら、一国も多くの国が核兵器を持つようにしたらよい」と声明した。当時は、米ソが依然として核競争を支配していることへの当てつけというか、同国特有のプロパガンダだと思ったが、以外に真相をついている。

*停 イランの原爆が完成しても、イスラエルに向けてぶっ放すというわけにはいかないわよねえ。エルサレムの聖地もパレスチナ人も一緒に吹っ飛んじゃうもの。ほかに使うところあるのかしら?。

*乙 核兵器保有のメリットは、脅したり怖がらせることいわゆる「核抑止力」と、国威発揚に尽きる。だから査察はさせたくない。しかしどの国も持っていたら、特別の脅しにはならなくなるし抑止力じゃあなくなる。すべてはチャラだ。だから高い費用をかけて持っているほどの意味がないということになる。

*平 それで南アフリカとかリビアは「どうせ使えないんなら」っておりちゃったのかねえ。

*硬 麻生外相がアメリカで「日本も核を持つ」など、タカまるだし発言をしたという噂があるが、世界を核の緊張から開放するため?(笑)。

*乙 「北朝鮮の核」と聞いただけで明日にも東京に核爆弾が飛んでくるような「脅威」を口にする人がいるけど、それはまさに北朝鮮の思うつぼだ。それだけ経済援助の値をつり上げられると思わせるだけだよ。もし、これから「よーい・どん」で核弾頭とミサイルを作る競争をしたら、日本の方がはるかに多く作れちゃう。「それだけの能力がある」と思わせるだけで、日本の「核抑止力」は成立している。

*停 それに関連して「核の傘」ってよく言うわよねえ。アメリカの。

*硬 例えば日本が核攻撃をどこからか受けた。そうしたらアメリカが報復攻撃をしてくれる、そんな約束なんか別にないだろ。するかも知れないがしなくてもいい。相手がそういう恐怖心を持つがどうかだけの問題で、要は幻の傘だね。ただ、日本では、平和利用であろうが軍事目的であろうが、現に稼働している原発を持っている限り、核や安全の研究は高い水準を維持すべきだ。

*乙 同感だね。唯一の被爆国として核軍縮に果たせる役柄があるはずだ。それには何も時代遅れの核武装などする必要がない。かりにそれをしたところで得られるメリットはなにか。中国と北朝鮮に馬鹿にされない?。わかったよ(苦笑)。

2006年3月14日

3月、雪解け

 今日は母の祥月命日ですが、時候としては子供の頃から一年を通じて一番好きでした。学年末の試験は終えたので、これから勉強しても無意味、宿題のない春休みは間近。それに雪国ではこんな自由も味わえるのです。

 「しみわたり」。通学の長い道のりです。雪に覆われた田畑の上を、道路を通らず近道していけるのです。それは都会の歩行者天国などとは比較にならないほど自由な気分でした。

 真冬なら首まで埋まってしまいそうな雪原ですが「しみわたり」のできる日なら、その上が舗装道路と同じようにどこでも通れるのです。しかしそれは毎日ではありません。

 前日気温が上がって雪がシャーベット状になる。夜中に放射冷熱で表面が凍る。したがって「しみわたり」ができる日は、雲一つない春の陽光が注ぐよう朝が多いのです。

 「しみわたり」をした雪国を離れて60数年近くたちました。今日の予報は、雪国では一日雪。当地はまぶしいほどの晴天ですが、朝の激しい冷え込みに、在りし日の「しみわたり」を想い出しました。

2006年3月15日

無防備地域宣言

 郵便受に「平和・無防備条例をめざす市川の会」のチラシが入っていた。チラシとしては中味の濃い内容だが要約して紹介する。

1.自治体に「無防備地域宣言」の条例を作らせる。
2.そのためには、1カ月に有権者の50分の1の署名が必要。
3.宣言は国際人道法(ジュネーブ条約)に基づく。

  「第2次世界大戦後に戦時の非人道兵器の禁止や民間人保護を定めた条約。日本を含む世界の161カ国が加入。追加第一議定書(04/8/31日本加入)第59条に規定する無防備都市宣言は、自治体で宣言できます。相手の国が、その地域を攻撃すると、戦争犯罪として国際的に処罰されます」

4.ジュネーブ条約の定める無防備地域の条件。
  「①戦闘員・移動兵器が撤去されていること。②固定された軍用施設などが敵対的に使用されていないこと。③当局又は住民による敵対行為がないこと。④軍事行動を支援する活動がないこと」

5.全国各地の取り組み。
  「札幌市・苫小牧市・市川市・東京都大田区・同板橋区・同荒川区・同品川区・国立市・日野市・藤沢市・大津市・京都市・高槻市・枚方市・大阪市・奈良市・西宮市・愛媛県愛南町・鹿児島市・石垣市・沖縄県竹富町」

 内外の政治情勢をにらんで、このところ平和運動に関する市民運動が活発になりいろいろな「○○の会」が各地で多くなった。その究極の目的は同じであるにしろ、手段とか主張・表現はさまざまで、やや戸惑いを感ずることもある。しかし「全国各地、ここてもあそこでも」という賑わいこそ、マスコミや政治を動かす原動力であることには相違ない。求められれば当然署名する。

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