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2006年3月 5日 (日)

改憲と世論

[反戦老年委員会復刻版]

 新聞の世論調査というのは、あまり信用しない方だが、今日の毎日新聞トップの見出し「改憲賛成 最高の65%」にはギョッとした。しかし私は「加憲論」(現行憲法はそのままとし、必要改正事項は末尾に付加する)だから、選択肢としては、上の65%に入る可能性があるということになる。見出しにつられてはいけない。

 さらに中味を見ていくと、9条について、「1項、2項とも改めるべきでない」41%とあり、逆の、「1項、2項とも改めるべきだ」の20%の倍を越している。また、この選択肢には、「戦力の不保持を定めた第2項だけ改めるべきだ」21%というのがある。私も、アメリカのイラク侵攻と自衛隊派遣の特措法がでるまでは、もし専守防衛の自衛隊が規定できるなら2項改訂もあるかな、と思っていたので、それならばここに入ることになる。

 しかしその後、小泉政権の対米従属姿勢、そして民主党の一部まで含めた軍事力強化指向や、集団的自衛権肯定論などに強い不信感と危機感をいだいた。そして、これは1、2項とも手つかずで守らないと、拡張解釈で戦前同様の軍隊「暴力装置」ができてしまうと考え、歯止めとなる9条死守に趣旨がえをした。

 だから、1、2項とも変えずの21%はなかなかの数字だと思うし、「自民党の自衛軍保持の改訂案に賛成する」17%から見ると心強い気がする。だが油断してはならない。冒頭に書いたように、見出しの立て方ひとつで大勢に順応するようにし向けたり、改憲賛成の理由第1位だった「時代に合っていないから」53%をかかげて、一括賛否を問うようなことがあれば、はずみで国民投票の過半数を獲得する可能性がないとはいえない。

 繰り返すが、新聞の世論調査はあてにはならない。また、いちいち数字に振り回される必要はない。しかし、まだ国民に問題が咀嚼されているようには見えず、憲法論議はまさにこれからが勝負どころ、ということだけは示されているように思う。

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