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2005年4月25日 (月)

靖国・教科書問題を取り戻せ

[反戦老年委員会復刻版]

 ジャカルタの日中首脳会談は、双方の傷口に触れなかっただけで、具体的な成果はなかった。そもそもこの問題は、伯仲する議論が国内にあり、国論として統一されていたわけではない。にもかかわらず、中国・韓国で一面的に報道され、それを受けた大衆が騒ぎたてた。

 その結果、日本の世論は不当な干渉を受けたととり、外圧に屈することはできないという議論を勢いづける結果を生んだ。両国民の行動が逆効果になっているということを、両国政府はうすうす感じはじめているかも知れない。

 この騒ぎの責任の発端はマスコミにもある。靖国・教科書問題でグレードの高い国内議論を再構築する絶好のチャンスとすべきだ。

2005年4月26日

靖国異聞

 小泉首相の靖国参拝に関して、日本人と神社のかかわりを日本古来の伝統とかアニミズムで説明する向きがある。『日本書記』から「戦争を起こしてはならない」と誓った古人の例を見てほしい。

 (斉明天皇4年条)秋田に遠征した官軍・阿倍比羅夫に対して地元の恩荷がいった(要旨)。>

 「戦争のために弓矢を持つのではありません。ただ、私たちにの食生活には猟が必要で、そのために持つのです。もし、それを官軍に向けるようなことがあれば、秋田浦の神が知るでしょう。偽ることはできません」

 アニミズムを自然崇拝と訳しているが、むしろ精霊崇拝とした方が正確だろう。神をあがめるのはたたりが恐ろしいからだ。誓詞に「違約すると八百万の神がたたる」と書いておくのが日本の習慣になっている。

 A級戦犯がたたるとすれば、死刑判決をくだした連合国側以外にはない。小泉首相は「日中友好のために、どうかたたらないでください」という趣旨で参拝しているのだろう。

2005年4月27日

職人肌

 職人肌の電車運転士は、ブレーキのショックを感じさせず停止位置の標識どおりにピタッと止める。また腕の立つ職人は、決して同業仲間の悪口をいわなかった。トラックやハイヤーの運転手の職業意識も高かった。「土日は、素人の運転が多いので事故がこわい」といっていたのが、昨今の事故はプロが運転する大型車両ばかり目立つ。

 失われた十年で、こういった職人気質も薄れてしまった。技能労働者の自信とプライドを奪い去ろうとする怪物、それは郵政民営化の中にもすんでいそうな気がする。

2005年4月21日

国民学校

 昭和16(1941)年4月1日、全国の小学校が「国民学校」と改称された。その目的は、国民学校令第一条にある。

 「国民学校ハ皇国ノ道ニ則リテ初等普通教育ヲ施シ国民ノ基礎的錬成ヲ成スヲ以テ目的トス」

 基礎的錬成という聞きなれないことばがあるが、埼玉県平和資料館では次のように解説している。

「錬成」を目的に掲げたのはこれがはじめてであり、戦争という異常な状況のもとに登場したものでした。文部省はこれを「錬磨育成」の意であるとし、「児童の全能力を錬磨し、体力・思想・感情・意志等、児童の精神及び身体を全一的国民的に育成すること」と説明しました。したがって、児童本位の教育や自由主義・個人主義の教育は非国民的教育として排除されました。

 最近、近くの国で似たような姿を見る。

2005年4月22日

臣茂
:
 人民、国民と「民」のことばを追ってきて最後は「臣民」になるが、これは「家来(けらい)」ということで多言を要しまい。

 臣の使い方だが、戦後の名宰相といわれた吉田茂は、立太子礼(1952/11)の席上、祝詞のなかで自らを「臣・茂」と称した。英国大使をつとめた彼は自由主義者で、戦前から軍部ににらまれ、一時逮捕されたことさえある。

 しかし、明治以来の政界の名門に生まれ育った血筋やイギリス流の貴族趣味からでたことばとして納得できなくもない。

 もうひとりあげておこう。足利義満である。明の恵帝に何度も働きかけ、応永9年(1402)やっと返事をもらえた。宛先に「爾(なんじ)日本国王」とある。よろこんだ義満は遣明使に「日本国王臣源表す、臣聞く・・・」という国書を持たせた。これで交易が開始された。

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