2017年5月26日 (金)

「天下り」の善悪

昨日、前川・前文部科学事務次官の証言などを書いたが、ひとつ気になることがあった。元次官が天下り問題で引責辞任していたという問題だ。官邸や与党側は、それをもって発言の資格がないような言説を振りまいている。

彼の為したことや職権に何の知識もないので、特定の事例を取り上げないが、「天下り」という言葉のイメージが悪い。通常行われている人事斡旋なら、管理職の仕事として、日頃心がけておくべきことである。

いろんなケースの中で「天下り」して糾弾されるのはこういうことだろう。

受け入れ側が取引先や助成または投資対象で、断るとことにより決定的な不利が予測される場合。

受け入れを条件に反対給付をちらつかせている場合。

受け入れる理由も意図もない相手先への強制。

④待遇や受け入れ期間などを定め、順送りルールを決めている場合(ただし政府機関やこれに準ずる外郭団体などをのぞく)

逆にいい場合もある。

 相手先から経験や専門知識を買われて斡旋を求められている場合(大学教授や特殊資格など)。

 対役所窓口要員として(ただし上記の悪い場合に結びつく危険多し)。

 過疎地などで人材確保が困難な場合。

以上書いては見たものの、善悪の区分はかなり曖昧だ。天下り斡旋がすべて悪なら、再就職はすべて職安で世話するとか、委員会のような集団によるチェックをするしかない。

組織、また人事の運用上マイナス面も考え、この先も続けるとすれば、当事者は、万一に備えてしっかり個人メモを取り保存して置くことだ。

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2017年5月25日 (木)

『文春』対『新潮』バトル

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  文春と新潮の週刊誌バトルが大変なことになった。すでに新聞テレビなどで詳報されている。両誌は発売日が同じで新聞広告に隣同士となることは珍しくない。

これまでは、ネットウヨが喜びそうな記事を競い合っていた。最近はそれでは部数をのばせないと見たのか、安倍政権がらみ特ダネ競争に目を向けている。森友では首相夫人付きの女性秘書を隠すことで沈静化できると見ていた官邸だが、加計学園では急に追いつめられてきた。

 菅官房長官が「怪文書」の類と称した文書の存在が事実であり、官邸の横車を示す中身は本当だとする前川・前文部科学事務次官の証言が、今日発売の週刊文春に載ることになったのだ。

事務次官は官僚のトップであり、政治も軍事も法律もレベル以下しかない急ごしらえ大臣などよりずっと重みがある。安倍首相は、その「官僚のプライド」を頭からなめてかかっていたつけが回ってきた。それが坊ちゃん宰相の限界だった。

アメリカにも似たような現象があるが、司法や機関の独立性は日本にないものがある。さらにマスメディアに対する露骨な攻撃も、日本はアメリカに似てきた。これもアメリカの方が抵抗力を持っていそうだ。

日本の場合は、憲法に対する首相の私的な所信を読売だけに書かせた。また、前川・前文部科学事務次官が出会い系バー通いをしているという、役人への牽制と見られる記事も同紙1面に踊る。

しかし前川氏は、天下り人事の斡旋をしたかどで追放された身だ。バー通いを指摘されても「その通り。別に法は犯していない」、と平然としている。官僚の「忖度」より「矜持」を優先させただけのことで事実が覆るわけではない。

首相は最大発行部数を誇る読売を押さえたことでマスコミをコントロールできると踏んでいるのであろうか。前述の2誌は、雑誌系である。週刊誌だけではない。東洋経済などの経済誌の活躍も目立つ。

自民党の中に、広告収入で締め上げればなどと発言したものがいるようだが、その広告料金は読者数で決まってくる。さらに広告がネット利用で多様化し電通に支配されるような状態でもなくなった。

写真の広告の中に、新潮が「文春砲」と呼ばれた特ダネが、実は新潮の中吊り広告の試し刷りの段階で盗んだものという、両誌の泥仕合を暴露したものもある。

中央一般紙は、購読料休刊日など横並びになっているが、同じ日に広告の出る両誌は週間文春の方が税込みで20円高いのである。定価に差をつける以上に読者数を競わなければならない。取材にも生き残りをかけた競争があって妥協は許されないと言う現実がある。

日本のために、こういう競争はなくさないでほしい。

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2017年5月23日 (火)

野党は素晴らしい改憲案を

 それができる野党はいまのところゼロ。これでは与党に勝てるわけがない。社・共にはその気がないし、民進は分裂しない限り提案不可能。

 

  当塾は9条強化の改憲賛成である。前から、自衛隊の海外派遣に制限を付ける案を持っていたが、安保法制の強行採決で憲法を改正しなくても、自衛隊を軍隊化する方法を生み出した。

 

 従って当塾の改憲案、自衛隊の戦争参加をくい止めるために別途法律で規定するという方法では心許なく、インパクトにも欠ける。自衛隊の性格付けを憲法でしっかりしておかないと、かえって危険が増すので全面撤回する。

 

 しかとした改憲案が必要というのは、前述のように憲法を変えなくても、自衛隊を軍隊化する道を、与党は安保法制で造ってしまい、集団的自衛権で海外における戦争に巻き込まれるおそれがでてきたからだ。

 

  いざ戦争(戦闘)が起きてしまえば負けるわけにはいかない。負けるより勝った方が国民は喝采する。そこで、はっきり憲法9条を変えて自衛隊を軍隊とする、これが安倍流であることを十分警戒しておかなければならない。

 

 それを防ぐためには、安倍提案に乗って自衛隊のあるべき姿、装備、活動範囲などを第3項に盛り込み、明確化するしかない。別の法律(自衛隊法など)の新設改廃が必要なら、それも同時に出す。

 

 軍隊でなく、専守防衛のための組織なら、まず他国軍に共通するような迷彩服を廃止する。これまで同様、航空母艦、長距離爆撃機、核・化学兵器など、敵攻撃用兵器は製造せず持たない。

 

 必要な範囲で、ミサイル防衛システムを強化し、先制攻撃は禁止するが発射基地反撃能力を最低限持つ。もちろん領海・領土を護る制空権、制海権の充実・強化は図らなくてははならない。

 

  日米安保は維持することが好ましいが、協定とか、ガイドラインなどで違憲のおそれが生じる部分は、世界にもわかるような形で改訂しなければならない。また、米軍向け「思いやり予算」の見直しなどもあり、防衛費がふくらむおそれがあるが、それは甘んじて受ける覚悟が必要だ。

 

 この方法ならトランプにもわかりやすいだろう。いずれにしても、安倍自民流改憲や共謀罪法案は戦前再現の何物でもなく、平和日本にとってもアジアにとっても危険きわまりないものだ、と言っておこう。

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2017年5月22日 (月)

砂上楼閣

 世界でもっとも変化の激しい国・アメリカのトップがはじめての訪問国に、2番目に変化の激しい国サウジを選んだ。その両国の変化の激しさは質的に全く違うが甲乙つけがたい。

 それより前、サウジの王族が大挙して来日、日本の政財界と交流したが、そんなことが過去にあったという記憶が塾頭にはない。その両方とも1700年代・日本の江戸中期にできた砂漠が多い若い国である。

自由・民主の旗頭のように言われて指導力を発揮してきたアメリカだが、トランプの出現で怪しい雰囲気にあり、安倍首相の口癖だった「価値観」もゆらぎはじめた。

かたやサウジ。サウド王家とムスリムのお目付役・ワッハーブ家が支配する巨大部族国家である。戒律は厳しくコーランが法律・経済・風俗その他すべてに優先する。

メッカ・メジナの2大聖地を擁し、イスラムの保護者そしてイスラム・スンニ派盟主の地位は、世界最大の産油国収入で超然と構えているだけでよかった。議会、法律、選挙なども専制の道具以上のものでなかった。

しかし、石油収入の激減、中東の複雑化、ISの出現、そして王族の代替わりもあってイメージが大きく変わりつつある。トランプ同様、新たな商売の口を探すこと以外に交流の目的はなさそうだ。いずれもかつての威信は地に落ちたと言うべきか。

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2017年5月21日 (日)

南からきた日本人の先祖

 2017_05210001 沖縄県立埋蔵文化財センターが19日に発表したところによると、石垣島の白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴遺跡から、旧石器時代の人骨を1000点超、少なくとも19人分が確認された。

 

 人骨の年代は2万7000~1万8000年前で全身そろった個体もあるという。『周辺国に向き合う日本人の歴史』という既著を持つ塾頭としては、日本人のルーツにも触れていることから見過ごせないニュースだ。

 

 日本人の先祖である縄文人は、陸続きだった間宮海峡、朝鮮海峡経由のアルタイ語系北方民族、琉球方面からの南方ポリネシア系民族ではないかと推定していた。

 

 その道の専門家ではないので確証とまではいえないが、「ジャブジャブ」とか「ソロソロ」といった重ね語はポリネシア系言語の特徴とされている。今回の発見遺骨は、はじめてDNA鑑定された。その結果、中国大陸南部や東南アジアなどが起源のパターンと判明した。

 

日本語は、中国語と文法が違うので、旧石器時代の縄文人が中国から来たとしても中原ではなく南端だろう。その後、山口県土井ヶ浜で発見された人骨が縄文人と違うタイプで中国・山東半島あたりの骨格と似ており、除福伝説の先駆をなす周の時代で弥生人の先祖とされている。

 

 石垣島で発見された人の子孫が島づたいに北上し、鹿児島あたりに上陸、南九州縄文人になったとすれば、最古の日本人遺骨となる。この縄文人は、喜界島の火山大爆発で全滅したといわれるが、ゼロになったとは思えない。後の薩摩隼人などに受け継がれたと想像したい。

 

 明治時代以降が日本人の住む日本であると信じている人は、これを機により永劫の昔に思いをはせた方がよさそうだ。

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2017年5月20日 (土)

日本の死んだ日

安保法制を強行採決した2016年7月16日と、共謀罪法衆院可決の昨19日は、日本が死んだ日である。日本が再び戦争の暴挙を繰り返し、敗戦の憂き目を見るようなことがあれば、この日をもつて「日本の死んだ日」とマークされるだろう。

 安倍自民を選んだ国民はともかく、「立正安国論」を世に問い、鎌倉幕府に反抗した日蓮大聖人から生まれた創価学会、さきの戦争では治安維持法や不敬罪で逮捕され、幹部から獄死者も出している。その歴史に背を向けた公明党の責任は大きい。

 しかし、日本に「生き返る余力」はまだ大きく残っている。それをどう活用し展開していくのか。参議院でも同様なことが繰り返されるのか、また会期の大幅延長に持ち込み廃案をねらうのか。心ある文化人、学生、官僚、そしてマスコミの奮起が期待される。

 敵は日本会議のみ、昔の軍部とは比較できないほど弱い存在なのだ。公明党以外の政党・政治家、そして自民党の良心となる人は一体どうしたのだろう。書く材料さえないほど影が薄い。小池都知事は一人でも大旋風を起こした。国民の多くがそう思っているのが現在の政党支持率ではないか。

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2017年5月19日 (金)

自動運転車採用を急げ

共謀罪にしろ憲法改正にしろ、今どうしてもやらなければならない法整備とは思えないことで国会がもめている。そんなことより↓↓

[ニューヨーク 18日 ロイター] - 米ニューヨーク中心部マンハッタンのタイムズスクエアで18日正午ごろ車両が猛スピードで歩道に突っ込み、18歳の女性が死亡、22人が負傷した。

警察は車を運転していた男を拘束。当局はテロ行為の可能性はないとの見方を示している。

目撃者の話によると、車両は車道を逆走し、歩道に乗り上げ約3ブロック走行。歩行者をはねた後、電柱に衝突し止った。

拘束された男は市内に住む元米海軍兵のリチャード・ロハス容疑者(26)。飲酒運転で過去2回の逮捕歴があるほか、今月初めには脅迫で逮捕されたという。

日本でも毎日のように耳目を集めている現象だ。日本の場合は、原因がドライバーの高齢化とか認知症に関連することが多い。統計比較は分からないが、国際的に見ても、テロによる死傷者より運転ミスによる事故に起因するものの方が、はるかに多いだろう。

昨今は、自動運転技術がめざましく発展、ドライバーの状態認識技術を含め、上記のような事故は、完全とは言えないまでも、相当な割合で防止・緩和できるようになったようだ。

技術の評価、事故の責任問題、保険制度、交通法規の整備その他複雑な現行規制をどう改めるか。中には、完全自動運転を目指している研究グループもある。夢の追求もいいが、上記記事のような事故を防ぐため、可能な自動操作採用を早期に義務づける拙速の方を優先した方がいい。

もちろん一国だけでできる問題ではない。しかし、関連する国際会議もあるようだ。軍事費拡大を競いあい、テロ対策名目で人権を無視し、サイバー攻撃に走る前に、人命優先でできることはたくさんある。

要は、政治のバランス感覚の問題だ。

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2017年5月18日 (木)

盟神探湯を復活せよ

「くがたち」と読む。日本古代に行われた裁判の方法で、真実を隠したり偽りの証言をする容疑者が受ける裁判の方法。沸いた湯の中の小石をとらせ、手がただれる者は有罪、そうならない者は無罪となる。

「わが家系は、何某何代の子孫」などと、猟官、つまり就活で経歴詐称をする者があまり多いので、そんなときにまとめて実施した。近くは室町時代にもあったという。

 なぜ、持ち出したかというと、内閣・政府、官僚の疑惑隠しだ。森友学園、加計学園と首相の関与が相次いで指摘され、森友に続き加計でも、首相の関係を示唆する省庁の文書が大量に暴露された。

ここまで明かされれば、ふつうなら「恐れ入りました」となるはずだ。しかし一強首相は、官房長官に「無関係、怪文書の類」などと言わせるだけで楽に乗り切れると涼しい顔。

 善良な国民は「首相がそういうのなら、そうなんだろう」と頼りない。そこで必要になってくるのが盟神探湯だ。首相自身は最高権力者だから、それを課す方で対象にはならない。

しかし、官僚や双方の「名誉校長」などを引き受けた首相夫人(民間人)は違う。おおみたから(『日本書紀』人民・億兆の読み)から疑われるようなことがあれば放置できない。盟神探湯復活だ。それを逃れたい容疑者は事前に真実を告白、また、強い信念を持つものなら神を信じて受けて立つだろう。

今の盟神探湯は、議会の証人喚問である。野党は「神」にほど遠い存在だがないよりはマシというべきか。

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2017年5月16日 (火)

ハングルとミサイル

 北朝鮮の新型ミサイルとやらで日本中大騒ぎである。その行動がけしからんことは世界の共通認識だが、これほど騒いでいる国は日本だけだろう。ソウルを火の海にするなどと言われている韓国、今回の弾道で韓国内に向けられたら大変、などとは思っていないようだ。

 

 北朝鮮は、今度のミサイルを「主体技術」と誇っていることに、日本はあまり注目していない。当塾はこれまで金日成の「主体(チュチェ)思想」とか「主体性論争」といった北朝鮮建国の根本理念に何回もふれてきた。

 

 朝鮮民族は、有史以前から周辺強国の圧力に蹂躙されながら、その強国に屈服をすることをもってよし、とする買弁階層も存在した。そのため絶えず民衆は苦難にさらされ、「恨」が国民性として根付いたともいわれる。

 その反面、自尊心や同族意識の高さも世界トップレベルである。多くの発明を自国のものとする我田引水、さらに、世界でここしか通用しない朝鮮発明のハングル文字優先で、自らの姓名の由来である漢字まで追放してしまった。

  塾頭は、朝鮮人を批判しようと思って書いているのではない。他国の影響・支配に対抗し、自らよって立つ独自のアイデンティティーをうち立てようという決意を建国の柱にしたのが、金日成のいわゆる「主体思想」である。

  この理念は、韓国人でも容易に共有できる。北朝鮮が誇るミサイルが韓国に落ちてくることはないし、その高い技術は同胞の誇りでもある。この矛盾に満ちた複雑な心情は、日本人に理解しがたい。ハングルとミサイルは根が同じなのである。

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2017年5月15日 (月)

アオサギ

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 散歩道でいつも1羽だけ見かけるアオサギ。首を伸していれば鶴ほどの大きさに見える。間もなく仲間の水鳥、カモ達が北国に去ると、ここも寂しくなる。

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