2017年2月23日 (木)

安倍ご推薦学園

地下組織、地下人脈、地下取引……、そんな言葉でさえきれいに聞こえる。地下埋設物・土壌汚染がかかわる話題だ。核汚染物質にはじまり、豊洲そして今度は安倍首相夫妻とのつながりが注目されている大阪の幼稚園と小学校予定敷地に飛火した。その話の前に、安倍首相がなぜこの教育施設を――に触れなくてはならない。

 

学校法人森友学園の傘下にある施設で、ウェブサイトの「教育内容」の最初には

「毎朝の朝礼において、教育勅語の朗唱、国歌『君が代』を斉唱します」とある。この4月に開校を目指す小学校は、すでに学校説明会や入試も終わっているが、まだ文科省からの認可がおりていない。

 

 既存の「塚本幼稚園」では、「よこしまな考え方を持った在日韓国人や支那人」などと記載した文書を保護者向けに配布し、憎悪表現に当たる恐れがあると問題視した大阪府が法人理事長の籠池泰典園長らから事情を聴いていたことが16日、分かった。

 

 また、同学園に稲田防衛大臣は昨年10月に「交流等を通じて防衛基盤の育成と自衛隊員の士気高揚に貢献した」との理由で、防衛相感謝状を贈っていたが、前述のことを指摘され、このたび急きょ取り消し処分にするようだ

 

 そんな、超右翼少年育成を目的とする学園が、民進党の予算委員会の質問で、安倍晋三記念小学校」の名前を使って寄付金集めが行われていた事実を明らかにした。

 

首相は、

「そもそも、今、話をうかがって、これ初めて知ったんですが...

とした上で、

「いわば私の考え方に非常に共鳴している方、その方から小学校を作りたいので『安倍晋三小学校』にしたいという話があったが、私はそこでお断りをしているんですね」
 
「私が死んだ後であれば話は別だけれども、何かそういう冠をしたいというのであれば、私の郷土の大先輩である、例えば吉田松陰先生とかの名前を付けられたらどうですか、という(話をした)」

と、名前を冠する打診はあったが断ったと説明した。

 

 その代わりというか首相の妻・昭恵氏を名誉校長に据えている。この安倍首相の天真爛漫ぶり、ほめていいのか悪いのか、塾頭も迷ってしまう。「私が死んだ後であれば……」生きているのが残念だといわんばかり。

 

 「郷土の大先輩である、例えば吉田松陰先生とかの名前を付けられたら」といい、「私の考え方に非常に共鳴」した点は、教育勅語であり日の丸・君が代なんだろう。天真爛漫であると同時に、首相の知性や歴史の知識がそこで止まってしまい、そこから一歩も出ない幼稚さをどう考えればいいか。

 

 塾頭も山口県生まれだが、松陰が松下村塾を運営していた頃、大陸侵攻論者だったことや、教育勅語が特攻隊を生んだもとになっていることをどれだけ知っているだろうか。前述の短い答弁の中に、首相の思想の根底が言い尽くされている。

 

 さて、本題の土地の話が置き去りになってしまった。学園が小学校用地として、国有地をほぼ10分の1という破格の価格で手に入れたことに対して、国会で首相周辺に疑惑の目が向けられたことが発端だ。

 

首相は、森友学園への国有地売却や小学校の認可に安倍夫妻が関与していたことが明らかになれば、「総理大臣も国会議員も辞める」と断言した。同時に、首相や国会議員でさえなければ、全面的に事業に協力したいという本音も分かった。

 

その、土地の問題というのは、東京の豊洲市場用地取得問題と類似点が多い。財務省は取得価格開示請求を、「買い手の要望で」という理由で拒んできた。朝日新聞の29日の報道のあと、ようやく価格を公表する。

 

説明によれば、土地の価格は報道の通り、周囲の標準的な地価と比べると9割引きの13400万円。安くなった理由は、地下埋設物(タイヤなどの廃材及び生活ごみ)の撤去・処理費用である81900万円を差し引いたためだという。

 

 その撤去・処理費用の算定方法はわからず、その価格でもってすればダンプトラック何千台分に相当するという。健康被害をもたらすようなものではなさそうだが、近隣住民はそんな物が運び出された様子はないと証言している。

 

 仮に建物のくい打ちに支障があるとすれば、建物建設部分だけでいいわけで、全体の面積を資産の根拠にする必要はない。上記の1億数千万円も低利の長期分割払いでよく、ほぼただ同然で開校の条件をクリヤーできることになる。

  豊洲の方は、都議会で百条委員会開催が決まったというニュースで、「これで真相がわかる」という雰囲気だが、喚問される証人は、「訴追される恐れがある」とか、「記憶がない」というという証言拒否の方法があり、弁護士の同席も許される。

  

 それに比べると、大阪の方は突っ込みどころ満載だ。そのような、学校をなぜ存在させなければならないのか、野党4党は徹底的に追及してほしい。

 

【追記】24日朝のTV報道によると首相の妻・安倍昭恵氏は名誉校長を降りたようだ。そもそも彼女自身の希望によるものかどうか疑問だが、学校の方針に共鳴しての就任。首相でも国会議員でもないのだから引き下がる理由は全くない。

 

やっぱり政治的配慮です(*^-^)

 

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2017年2月21日 (火)

金正男は二重スパイ?

殺された金正男は「キム・チョル」という偽造パスポートを所持していたしいう。駐マレーシアの北朝鮮大使は、会見で「キム・チョル」の遺体引き渡しをマレーシア当局に要求した。正男とは何の関係もないという立場だ。外交官ビザだったという説もある。

 

マレーシア当局は、遺体の家族からDNAデータの提供があるまでどこへも引き渡せなとする。まあそうだろう。刑事事件の殺人がからめば、身元確定のため当然の措置だ。

 

直近の地元紙ニュースでは、正男の長男が遺体引き取りのため、マカオからクアラルンプールに到着したそうだ。それならば、北朝鮮の主張が一挙に崩れると報ずる日本のメディアもあるが、北は「そんなのはどこの馬の骨かわからない、金正日の子というなら北が提供するもの以外は信用できない」というだろう。

 

一番の不思議は正男がどうして危険極まりない所へのこのこ出かけて行ったか、また、中国などは、然るべき警護をしなかったか、ということだ。それは、彼が二重スパイで、両国に極秘情報をマレーシアを舞台に提供していたからではないか。

 

今回も、トランプの米大統領就任などで国際情勢が揺れ動く中、北にとって重要な中国情報を提供したかもしれない。中国もあらかじめ承知の上のことだ。だから、こんな重要人物を暗殺するなど、馬鹿なことはしないはずだ、という油断があったのではないか。

 

映像が多く、真相が少しずつ明らかになるので世界のメディアにとってはおいしいネタだ。正恩はそこまで読んでいなかっただろう。ただ、今後同国内で粛清・暗殺などより陰惨な事件が相次ぐことだけは言えそうだ。

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2017年2月20日 (月)

トランプ発言は国家犯罪

AFP=時事】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がフロリダ(Florida)州で18日に開いた集会で、実際には起きていないのにスウェーデンでテロ攻撃があったかのようにとれる発言を行い、ソーシャルメディアで嘲笑の的になっている。トランプ政権の関係者からは実在しない虐殺や攻撃に言及した発言が相次ぎ、失態をさらしている。

トランプ氏は支持者を前に行った演説で「ドイツで起きていることを、スウェーデンで昨晩起きたことを見てほしい。スウェーデンでもだ。信じられるだろうか。スウェーデンは(移民や難民を)多数受け入れている。これまで考えもしなかった問題を抱え込んでしまった」と語った。

 

スウェーデン政府は、この発言が何をさすのか説明を求めている。ソーシャルメディアからでさえ嘲笑を受けているような嘘を公然と、しかもアメリカ大統領の立場でまきちらす。

 

金正男事件も、国際常識をぶち破るような前代未聞の国際犯罪だが、世界トップの大国大統領が、このような虚言を広言し、政治を左右させようとするのは、明らかな国家犯罪ではないか。

 

マスコミ、識者、司法、国際機関などなどは、ただ彼を冷笑するだけでなく、正面から「大統領のデマゴーグは、市民を愚弄するもので犯罪行為である」と告発し、お灸をすえるべきではないか。あまりにも目に余る。

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2017年2月18日 (土)

正男暗殺に中国沈黙

以下、産経新聞電子版引用である。

【北京=西見由章】北朝鮮の金正男氏殺害事件をめぐり、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は17日付の論評で「中国側はなにも情報を発信せず、沈黙する傍観者になっている」と当局を批判した。

 事件をめぐって韓国当局やメディアの情報が世界の世論を主導しているのに対して、中国当局が沈黙を守り報道も規制していることへの不満があるとみられる。官製メディアが地方政府ではなく、政権自体をやり玉に挙げて“反旗”を翻すのは極めて異例だ。

環球時報は、党宣伝部の指導下にあると思われるが、人民日報よりやや過激な表現をする。世界の情報合戦に乗り遅れることは同紙の存廃にかかわることで、世界的関心事に、すました顔でいることが我慢できないのだろう。

 

ということは、この事実が中国にとって相当重大な責任問題に発展しかねないということではなかろうか。これまでの既存メディアが、政治情勢については予測の範囲を越す激動にゆれ動く、中国もそこから免れな得ない運命にあるのかもしれない。

【追記】1/19

環球時報の反応がポストセブンの報道で下記サイトに出ました。

https://news.nifty.com/topics/postseven/170219155832/

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2017年2月17日 (金)

女子ジャンプ・世界一

 昨日行われた韓国・平昌W杯ジャンプで高梨沙羅選手(20)が97メートルという最長距離を出してW杯通算53勝となり、歴代最多記録を達成した。その前日も伊藤有希(22)がトップを飾り優勝している。

 若い女子選手が怖がらずに偉いなあ…と塾頭は思う。中学生の時、関西の都会から雪深い越後へ転校したが、軍事教練の時間は校庭が積雪で使えず、雨天体操場では鬼ごっこか銃剣術だけになってしまう。

 そこで、山スキーの行軍かジャンプになった。ジャンプは急斜面を滑降するだけでも怖いのに、踏切は飛び上がらず精一杯上体を前方に倒す……、それだけの指示で、教官は「次」「次」と号令、一人ずつ飛び出させる

 着地するあたりも、けがを防ぐため見下ろすのもこわい急斜面になっている。先に飛んだ地元の子もこけない子はわずか。塾頭も「次」と言われた時は死んだつもりだった。

 

 転げ落ちて止まった時は、ホッ!。今考えると、あれは自爆体当たりの訓練だったようだ。そんなことは考えなくていい女子選手に拍手!拍手!。

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2017年2月16日 (木)

金正男暗殺雑感

 クアラルンプールで暗殺された北朝鮮・金正恩の兄正男に関する続報はまだまだ続く。犯人らしき2人目の女が逮捕されたそうだ。いずれにしてもこの種の事件は、これからもなかなか真相が明らかにならないだろう。

 当塾では、去年9/1010/2213/3と3回、北朝鮮抜きの6か国協議というのが必要ではないかと書いてみた。核実験やミサイル発射などもはや日常化した北の行動に、国連が何度決議相や声明を出そうがカエルの面に小便、なんの効き目もないからだ。

 単なる威嚇や、国内向けパフォーマンスであれば、無視すればいいのだが、どこかの国は、それを緊張とか脅威と言ってやはり国政に利用しようと意図する。かつて、北の動きに対し、日米中韓それに北を含めた6か国で北の非核化を協議する場があった。

 現在、それを復活させようと思っても、北が加わるはずがない。それならば、かつてあった東アジア非核地帯構想のようなことを、北抜きで話し合ったらどうか、というものである。

 「無意味だ」とはわかっていてもこの地域の恒久的平和構築を話し合うということになれば、南北のあり方も議題となり、北は実効の伴わない経済制裁などよりも焦ってくるだろう。

 前掲の記述のひとつ「北・抜き陰謀論」をリンクしておくが、単なるパフォーマンスであればいいけど、最近の報道によると正恩の健康状態や日常生活にやや正常を欠くものがあるという。

 となると、「誰が誰を」と特定していないが、非常手段として「暗殺」という陰謀が働いてきてもおかしくない、と書いた。その時と今は何が違うかと言えば、トランプが米大統領になり、政策が目まぐるしく変わることである。

 正恩は正男の利用価値の変化を警戒したのかもしれない。

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2017年2月15日 (水)

電通のお粗末な売り物

報道によると、広告最大手の電通は14日、新入社員の過労自殺問題を受け、3人で構成する「労働環境改革に関する独立監督委員会」を28日付で設置すると発表、外部有識者に検証してもらうという。

  うん、なるほどなるほど。この手は舛添前都知事が使ったし安倍首相がよく使う有識者会議とも似ている。電通は、企業の不祥事やコンプライアンスによるイメージダウンをどう回復するか、などの危機管理も営業目的にしている。

 記者会見の仕方とか、委嘱する外部メンバーは誰がいいかなどについて、官公庁や企業などが多く電通を利用し、アドバイスを受けているはずだ。つまり、売り物にする手を自分に使っただけの話。

労働問題については、連合ができる前の労働組合には事前にチェック機能があった。政府は新たな超過勤務時間の法制化を検討しているという。これまでも基準法には例外規定が多く、追加するにしてもその実効性は疑わしい。

 やはり「資本の恣意を監視するという労働組合本来の主旨、憲法上の団結権」などが活かされなければ、同じことを繰り返すだけだ。

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2017年2月14日 (火)

オオバン

Dscf2969 天気晴朗なれど海は波高しなのか、今日はユリカモメがいつもより多く、団体さま当地にご休憩。

 

帰ってきてから改めて見ると、中央右上にやや大型の鳥らしき影。白い幅広のくちばしを手がかりに図鑑で探すとオオバン(大鷭)の可能性あり。

 

それならば、塾頭初見参。珍客をブログに残しておこう。

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知的と法的

 17年度公立高校の国語入試問題に、こんな書き出しがあった。

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 われわれの知的探求を支えるものは何か。それは言葉である。言葉なくして、いかなる知的探求もあり得ない。そして言葉こそ、人間が他の生物に勝る最も重要な要素である。

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 これを見て思い出したのが、稲田防衛相の国会答弁である。南スーダンの現地自衛隊のレポートに、「戦闘」という言葉があったのをのちに破棄、のちに消し忘れた電磁資料が発見されて、野党の質問にさらされた。
  答えは「戦闘は法的な言葉として使ったものではありません」。
 
 それでは、「法的な戦闘とはどういう戦闘ですか?」という言葉の意味を、再質問してほしかった。もっとも、中学生に「知的」水準を疑われるようでは困るので、しなかった方がよかったかも。

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2017年2月13日 (月)

安倍首相ご満悦

 世界中に注目された日米首脳会談が終わった。有力各国が安倍首相に対して示した反応は、トランプ大統領の言動に唯一渋い顔をしない日本のトップが会談、というものだった。

 たしかに映像で見ると、これまでにない安倍首相の喜色満面笑顔と、トランプの表情の堅さ、それを握手の仕方やゴルフの効果などをあげて、言葉で「成功」というぎこちなさが、いやというほど目立った。

  トランプは、7カ国の入国禁止大統領令が司法当局から違法とされ、控訴審でも破れた。最高裁に持ち出しても、「自分が正しい」という無茶は通らないということがだんだんはっきりしてきた。

  就任早々の命令が窮地に立っていたのである。外交でも日本・中国などへの選挙前の強気発言は雲散霧消、公約違反続出といわれても仕方がない状況になりつつある。

  そこへ訪れたのが安倍首相。オバマ時代と中身が同じ言質を得ただけで安倍外交の勝利という顔ができる。一方、トランプも異例の過剰接待で首脳会談の方にメディアの目を向けさせた。入国禁止問題に煙幕を張ってアジアの安定を誇示する機会を作ったのである。

  ただ、安倍首相として、貸しを作ったことにはならない。なぜならば、日本の大新聞が社説の見出しにさえ使う「暴走」政治は変わりようがないからだ。米国民のトランプ人気はそこに根ざしている。同様に安倍内閣支持率もピークを迎えたあと、低下に向かうことになるだろう。

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