2018年1月23日 (火)

西部氏の入水

1昨日の21日、評論家の西部(にしべ)邁(すすむ)さん(78)が入水自殺したことが報じられた。どうやら予定の行動らしい。塾頭が氏の名前を知ったのは20余年前のことになる。

本屋で雑誌をパラパラとめくると右翼の論調が目立つようになった時期だ。まだ週刊誌には及んでおらず、権威のある一部総合雑誌であった。塾頭はその論拠を知りたくて購入したが、そこに氏の論考があって、名前が頭に刻みつけられた。

しかしその論考はよく覚えていない。多分、安倍首相の『美しい国へ』に似たような内容だったのだろう。氏はネットウヨ最初の原点にあったと称されるが、漫画家・小林よしのり氏は、西部氏から影響を受けたといい、同氏も、安倍首相とは度々交流があったという。

氏自身、その後の思想の遍歴があったかどうかは、追っていない。ただ、小林よしのり氏は、米国追随外交を批判、憲法9条を評価しネットウヨを批判する立場に立ち、西部氏も、安倍政権の方針に正面から反旗を翻しているようだった。

前から、自殺をほのめかすような言動があり、自著の序文に

「ある私的な振る舞い」を予定していたが、「予定日に衆議院選挙が行われると判明」「まずは社会にかける迷惑はできるだけ少なくせねばならぬ」

と書いていたことが分かっている。その「私的な振る舞い」を今回の自殺だったと見る人は多い。「右翼」と信念に基づく「自殺」といえば、三島由紀夫を思い出すが、氏はそれと一緒にされたくないないだろう。

また、年齢の限界と見るのも、氏がお寺の子として育ち宗教に理解を持っていたことから、直ちに肯定しがたい。どうも凡俗には理解しきれない行動だ。

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2018年1月22日 (月)

立場は同じと思うけど(沖縄・福島)

沖縄 南条市長選 基地反対派  当選

沖縄県の南城(なんじょう)市長選は21日投開票され、無所属新人で元衆院議員の瑞慶覧長敏(ずけらん・ちょうびん)氏(59)=共産、自由、社民、民進、地域政党・沖縄社会大衆推薦=が、無所属現職の古謝景春(こじゃ・けいしゅん)氏(62)=自民、公明、維新推薦=を破って初当選した。投票率は66.92%。(毎日新聞) 

福島 南相馬市長選 原発再稼働反対派 落選

原子力発電所の事故のため、今も多くの住民が避難を続けている福島県南相馬市で、任期満了に伴う市長選挙の投票が21日に行われ、新人の門馬和夫氏が、脱原発を強く訴えてきた現職の桜井勝延氏を破り、初めての当選を果たしました。

南相馬市長選挙の開票結果です。

門馬和夫(無所属・新)、当選、1万6494票
桜井勝延(無所属・現)、1万6293票

元市議会議員で63歳の門馬氏が、3回目の当選を目指した現職の桜井氏を破って初めての当選を果たしました。

南相馬市は7年前の原発事故で出された避難指示の大部分が、おととし7月に解除されましたが、今も多くの住民が避難を続けています。

こうした中で行われた今回の市長選挙で、東日本大震災と原発事故からの復興を進めてきた現職の桜井氏は、国が進める原発の再稼働を批判して脱原発の推進を訴えたほか、原発事故による避難指示が解除された地域の再生を訴えました。

これに対し、新人の門馬氏は脱原発と再生可能エネルギーの活用を主張するとともに、桜井氏の市政運営によって南相馬市の復興が遅れているとして、国との対話を重視すべきだと訴えました。

 そして、門馬氏は自民党や公明党の市議会議員らの支援を受け、桜井氏を破って初めての当選を果たしました。(中略)
 投票率は62.39%でした。(NHK)

 

 

 


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2018年1月21日 (日)

習近平、憲法に名前が

【北京・河津啓介】中国共産党の重要会議である第19期中央委員会第2回総会(2中全会)が19日、2日間の日程を終えて閉幕した。国営新華社通信を通じて公表された公報(コミュニケ)によると、3月の全国人民代表大会(全人代=国会)で14年ぶりに憲法を改正し、習金平総書記(国家主席)の名前を冠した政治思想を明記することが事実上決まった。昨年10月の党大会に続き、習氏の権威が一層強化される。 (毎日新聞120、東京朝刊)

安倍首相が内心うらやましくても、そこまではきない。独裁?共産主義?……、いずれも違う。今や中国ぐらいにしか見られなくなった社会主義政治の仕組みといえばいいのか。中国でも、憲法に明記されたのは毛沢東、鄧小平だけで、現役のまま憲法に記されるのは毛以来ないという。

その「仕組み」を見ているうちに、かつて全盛を誇った労組組織を思い出した。全人代、党大会が最高決議機関というのは、表向きそうなっているだけで、実質は党中央委員会が握っている。

それに習金平に使われる敬称は「総書記」であって国家主席は下位に置かれる。絶大な権力と実質的な決定権は中央委員会が持っているが、その要が書記局だ。

いずれも党の組織で、国の組織ではない。その委員会で政策方針を起案したり、法的権威を持たせるための事務をつかさどるのが書記局である。習金平は「国家主席」でもあるのだが総書記より下に置かれる。

ロシアは、共産党が第2党となり、共産党独裁ではなくなった。ただそれに似た仕組みは、北朝鮮やイスラム国に一部残っている。軍隊は、国でなく党に指揮権がある。組織としては、中央軍事委員会で習がトップにいる。

中央書記処は党の方針・政策を実現させる膨大な官僚組織に似ている。中央宣伝部は、無知な人民を教育し、党の優越性を徹底させる目的があり、憲法でも定められている。そう言えば、かつての組合の有力組織に「教育宣伝部」とか「情報宣伝部」があった。主に労働3法や労働契約に盛り込まれている労働者の権利などを、施設で泊まりがけの勉強をする。

もちろん、一般組合員にも投票権があった。しかし大勢の組合員から誰を選べばいいのか分からない。そこで、組合幹部が最善の候補者を示すことも当然視された。

今、ブラック企業が大企業に続発するのはなぜだろう。昔なら考えられないことだ。その一方、仕組みの中に、独裁防止の仕掛けがない。スターリン、毛沢東いずれも防げなかった。

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2018年1月19日 (金)

潔さ(いさぎよさ)

潔さ(いさぎよさ)は武士道にある。いい悪いは別として日本の美でもあった。全くこれに反するのが昨日の稀勢の里。初場所5日目ですでに4敗で今日からまたもや休場となる。稀勢の里の休場は、5場所連続6回目で横綱の5場所連続休場は14年ぶり、と各紙に書き立てられている。

場所前半に平幕にあえなく破れるというのは、大関時代から何度も見せられてきた。ここで彼の限界が露呈したと見るしかない。「来場所にかけて」というのも何度聞かされたことか。

横綱というのは、絶対の強者に与えられる称号である。とにかく勝たなければならない。昨日が引退を決意する彼に残されたいい機会であった。そうすれば、「潔さ」の片鱗は残っただろう。問題は違うが、日馬富士が間をおかず引退表明したのと比較してしまう。

スポーツ関連でもうひとつ潔くないのが、平昌オリンピックの朝鮮南北共催問題である。

このほど、南北の協議でいくつかの細目を決めたらしいが、その中で、北朝鮮の金剛山で芸術祭、金正恩肝いりで出来たスキー場での合同練習。これらはいずれも韓国側の提案だという。

この二つはオリンピックに何の関係もない。韓国が期間中の米韓合同軍事演習中断をいうなら、同じ期間、核やミサイル関係の開発全面凍結やオリンピック経費の相応の分担を申し出るべきだった。そんな話は一向に聞こえてこない。

参加選手は、女子ホッケーを合同チームという難題を飲まされただけで、ほかはよく分からない。平昌を成功させたい一心からか、韓国がわの出方に「潔さ」が見えてこない。韓国人の応援客は一体どの旗を振るのだろう。

文大統領がそうなら、トランプ大統領も口先だけ。口先だけでも潔いのは、わが安倍首相だけ。あまり自慢にならないが――

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2018年1月18日 (木)

トランプ大統領の健康

トランプ大統領は、肉体・精神ともに健康という検査結果がでたそうです。多分「大統領として――」という前提条件のない検査だったのでしょうね。

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2018年1月17日 (水)

名作とセンター試験

前々回「相撲・多国籍の利点」という題で、出身国を調べることで勉強になる、ということを書いた。そしたら、大学入試センター試験で、ムーミン谷はどこにあるか、という問題が出たという。

相撲は、四股名「バルト」がバルト海に面するバルト3国からきているが、今度は、バルト海の対岸にある半島・スカンジナビア3国が関連する。

「ムーミン」のテレビ漫画は、子供と一緒に毎回見ていたが、ノルウェーかフィンランドかそっちの方らしいというだけで、作品がスウェーデン語で書かれているとは知らなかった。

問題がややずさんで、正解はないようだが空想の世界なのだから、ないのが正解だと思う。日頃あまり接することのない国だが、ユーラシア大陸をはさんでちょうど日本の反対側に位置し、デンマークを含め、日本の手本にしたいような国々が多い。

センター試験の出題が、そういった国々を勉強しておくきっかけをつくり、在日大使館から歓迎の談話がでているという。その功績は認めなくてはなるまい。

かつては、漫画ではないが「第三の男」「サウンド・オブ・ミュージック」など、名作のドラマが繰り返し放映された。これらは、政治・戦争・そして地政学そのものの教科書になっていた。

スマホ全盛の時代、若い人がそういった作品に触れる機会があるのだろうか。やや気になるが、真っ先に勉強してもらいたいのは、旅行好きの「あの人」である。

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2018年1月16日 (火)

立民党は何もしなくていいのか

 民進党と希望の党が統一会派をとか、立憲民主党まで含めた野党でとか、議論をしている。しかし、同党結党の経緯や選挙民から予想を超える支持を得たことなどから、今の毅然とした姿勢を崩してはならない。

 原発維持にこだわる連合の一部労組に対しても政策に反するような要求や組織内候補受け入れを断るべきだ。だから孤高を保っていればいいというわけではない。リベラルの輪を拡げ、核禁止などに弾みをつけるため、党派を超えた元首相などとの連携を模索すべきだということはすでに書いた。

 共産党・社民党などの共闘路線を続けるのはいいが、憲法問題などでは、公明党と話し合えないほど距離があるとは思えない。自衛隊の扱い、外交などに共通点があるのか対立するのか、双方とも不明確のままである。

 このあたりに、国民が本当に望んでいる線がありそうだ。憲法・安保問題では安倍首相への支持が低いのに、内閣支持だけは最近支持が増えているという逆転現象を突き詰める上でも、公明党との政策論争を避けるべきではない。

 何もしなくていいでは、当初の躍動感が薄れ、やがてじり貧状態を免れなくなるだろう。

 

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2018年1月15日 (月)

相撲・多国籍の利点

相撲不祥事関連のニュースが手を換え品を換えテレビをにぎわしていたが、そのまま昨日から初場所が始まった。その取組実況の前、民放で見たことのある大柄な外国人力士が映し出された。

バルト、もう懐かしいしこ名になったが、大関まで張った「把瑠都」である。何で彼が?と思ったら、今安倍首相がバルト3国を訪問しているからだという。3国の名はエストニア、ラトビア、リトアニアである。いずれもバルト海に面した小国である。

それぞれ、歴史も民族も言語もそれぞれ独特なものがあり、最近まではソ連圏の西北端として欧州に対峙していた。今はNATO、そしてEU加盟国である。最近は日本人観光者も多くなったが、把瑠都を例に引かないとなじみのない地方かも知れない。

首相は今日ブルガリアに移った。ここは、琴欧州親方、十両に落ちたが碧山もいる。彼らは、ロシアに多いスラブ系と思われるが、ドナウ川が流れその名の通り欧州だ。黒海に面し、対岸は、ジョージア(旧名・グルジア)である。ここには黒海がいて活躍した。あとを臥牙丸がついでいる。

アフリカ大陸、米州大陸からも1人来ているが、旧ソ連圏の勢力にはとてもかなわない。日本のマスコミは、クリミア半島をいうとき「ウクライナからロシアが不法に占拠した」という前置詞を置くことになっているようだが、ロシア発祥の地はウクライナの中心・キエフだったのだ。

スラブ、タタール、フン、アーリア、モンゴルその他様々な民族がでたり入ったりで、どうも境界がはっきりしない。そういった癖のあるのがロシアだ。日本ももともと先祖のはっきりしない他民族が先祖らしいが、海で隔離されていることもあって、まれに見る単一民族になっている。

首相漫遊の目的は、対北朝鮮対抗政策らしいが、もっと広い目で相撲取りの出身地をきっかけに、他の国・地域・民族・歴史を勉強してみることはいいことだ。

 

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2018年1月13日 (土)

トランプの肥だめ発言

11日、ホワイトハウスで開いた上院議員との非公開会合で、トランプ大統領が移民を「肥だめのような国から来た人たち」と下品な言葉で中傷したという。これはひどい。アメリカは、ホワイトハウスに猛毒入り肥だめを平然と置いているようなもの。

このまま、議会が動かないようなら、国連で非難決議を採択すべきだ。無責任な巷間の雑談ではない。また「肥だめ」を「言論」と擁護できる人がいれば、聞いてみたい。

トランプ自身は否定しているようだが、報道した複数のメディアがフェク・ニュースを流したというなら、名誉毀損訴訟で決着をつけなければならない。

それができないようなら、USAそのものが「肥だめ」と断じざるを得なくなる。

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2018年1月12日 (金)

南北朝鮮と日本

 北朝鮮と韓国の関係に、マスコミをニにぎわすいわゆる「評論家」や「詳しい人」にも大きな誤解があるように思う。まず、朝鮮戦争でお互いを敵として南北が激しく戦ったという認識である。たしかに北朝鮮は38度線を最初に突破して韓国に攻め込んだ。

 しかし「国境を突破して」という意識が北にあったとは思えない。もともと米ソが何の相談もなく勝手に決めた線引きだ。北にはソ連軍出身金日成の共産政権ができ、強力な自前の軍隊を備え、経済2カ年計画など計画経済が実を結んで民度も先行していた。

 南は在韓米軍が自主独立の動きを否認、アメリカに亡命していた李承晩を擁立することで、韓国初代大統領とした。だが政権基盤は弱く、腐敗が横行するなど貧困から抜け出せないでいた。北は、「南の人民を解放する崇高な義務」を負って越境したと思っている。

 それが成功しかかってたのに、強力な近代兵器を持つ米軍に反撃され、一時は中朝国境まで押し返された。中国の義勇軍の協力でようやく南まで押し返したところで停戦、大きな犠牲を抱えながら38度線を停戦ラインとして今に至っている。

 だから、北にとっての敵はアメリカで、韓国民は「同志」でなければならないと思っている。今回の南北会談で北の代表が「南朝鮮には原爆を使う気はない」と言っているが、お世辞や気休めで言っているのではない。同じ民族の頭上に核を使ったとなると「永遠の恨み」として歴史に禍根を残す。

 そのようなことをするはずはないし、また、韓国の人も日本のように騒いでいるような話は伝わってこない。そのあたりの複雑な心境はちょっと日本人には分からないことのようだ。

 心配なのは、そんな民族感情を無視し国連を舞台に、したり顔で上からの目線による外交をすればいいという独善に陥ることである。

北朝鮮と韓国は、独立戦争で日本に勝ったことを国の始まりとしている。南北政権の正統性をこれで張り合うようなことにならないよう、日本は気をつけなければならない。以上と直接関係はないが、国際法上どの国に負けたことになるのか。調べてみた。

【ポツダム宣言】
1945
年(昭和20年)726日にアメリカ合衆国大統領、イギリス首相、中華民国主席の名において大日本帝国(日本)に対して発された、「全日本軍の無条件降伏」等を求めた全13か条から成る宣言。(ソ連はあとで加わり追認)

【玉音放送】
朕ハ帝國政府ヲシテ米英支蘇四國ニ對シ其ノ共同宣言ヲ受諾スル旨通告セシメタリ

【無条件降伏の布告】
下名ハ茲ニ合衆国、中華民国及「グレート、ブリテン」国ノ政府ノ首班ガ千九百四十五年七月二十六日「ポツダム」ニ於テ発シ後ニ「ソヴィエト」社会主義共和国聯邦ガ参加シタル宣言ノ条項ヲ日本国天皇、日本国政府及日本帝国大本営ノ命ニ依リ且之ニ代リ受諾ス右四国ハ以下之ヲ聯合国ト称ス
下名ハ茲ニ日本帝国大本営並ニ何レノ位置ニ在ルヲ問ハズ一切ノ日本国軍隊及日本国ノ支配下ニ在ル一切ノ軍隊ノ聯合国ニ対スル無条件降伏ヲ布告ス

【降伏文書署名国】
ポツダム宣言受諾が公表された玉音放送からおよそ半月後の92日、東京湾上のアメリカ戦艦ミズーリ前方甲板上において調印された。連合国側は連合国軍最高司令官ダグラス・マッカーサーのほか、アメリカ合衆国代表チェスター・ニミッツ、中華民国代表徐永昌、イギリス代表ブルース・フレーザー、ソビエト連邦代表クズマ・デレヴャーンコ 、オーストラリア代表トーマス・ブレイミー 、カナダ代表ムーア・ゴスグローブ 、フランス代表フィリップ・ルクレール、オランダ代表コンラート・ヘルフリッヒ 、ニュージーランド代表レナード・イシット が署名。

 なお、現在のロシア連邦、中華人民共和国はその後にできた国で、調印には加わっていない。

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